- mizunotori
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「特殊設定」という語は北山猛邦『少年検閲官』についての2008年の評あたりから登場するようになっています web.archive.org/web/2008032001…
2021-02-22 17:05:09とりあえず特殊設定ミステリについて本ミス2010~2012まで確認(このツイートに繋げます)。基本的にランキングレビューと国内座談会、関係ありそうなインタビューはしっかりチェック、コラム系はあっさりチェック、海外はスルーしています。
2021-02-22 17:06:48本ミス2012(2011/12/09)『折れた竜骨』レビュー(川井賢二) 「古くはイギリスのランドル・ギャレット、日本の新本格ミステリでは山口雅也や西澤保彦の作風に見られる、魔術や超能力といった特殊設定下で繰り広げられる謎解き推理の血統に本作は連なる。」
2021-02-22 17:10:24本ミス2011(2010/12/10)「国内本格」座談会 『エデン』について 濤岡「自転車競技のルール辞退が、特殊設定みたいなところがある。速く走れば良いって訳でもないし。その特殊設定でどう人が動くのか、それを説明しつつどうなるのかという論理をみせてくれるのがうまい。」
2021-02-22 17:10:59*このあとパラレルものとして『闇の喇叭』やキッドピストルズ、SF設定として『プラチナデータ』『スリープ』、特殊なルールに縛られた社会として『叫びと祈り』などが挙げられている。
2021-02-22 17:11:14本ミス2010(2009/12/10)「国内本格」座談会 鷹城「『無貌伝』は妖怪が実在するパラレル・ワールド日本という特殊設定がミソ」 廣澤「特殊設定を前提とした本格でしたね。山口雅也のようなことをやろうとしているのかな」
2021-02-22 17:11:27といった感じでポツポツと遡っていき、遡り終わったら2013年以降に手をつけるというので良いでしょうかね。何か要望があれば言って下さい。あ、括弧内の日付は奥付です(念のため)。
2021-02-22 17:13:25@tsuruba G-Searchで「特殊設定ミステリ」で新聞・雑誌横断検索すると6件ヒット。最古の用例は香山二三郎氏の『折れた竜骨』評2010.12.14中日新聞夕刊。「実は本書、チャレンジングな作風で知られる著者が剣と魔法の世界にミステリーを持ち込んだ“特殊設定ミステリ”なのである」。次は2017年まで間が空きます。 pic.twitter.com/0BhYzD4So3
2021-02-22 17:29:19@cattower なんと記事データベースにあたって頂いて本当にありがとうございます!!2010年がやはりスタートラインのようですね。そのあとあいだが開くのにはびっくりです、これは新情報でした。
2021-02-22 17:40:49@tsuruba 「特殊設定」だけで調べても香山氏以前は新聞ではフィクションに対して使われた用例はなく、ミステリーに適用されて新聞紙面上で使われることが増えるのは2019年以降ですね(「特殊な設定」で検索するといわゆる特殊設定ミステリ以外の話が多くて全部調べる気がしなかったのでどなたかに任せます) pic.twitter.com/4oAXdQE06I
2021-02-22 17:41:46@cattower となると『折れた竜骨』(2010年刊行)で用いられたものの、ちゃんとは定着せず、それが2019年からあらためて使われ、定着していったという感じのようですね(今のところではありますが)。
2021-02-22 17:45:12@tsuruba あくまで「新聞や週刊誌では」に限定すれば2010年に最初に言われ、その後ぽつぽつあったものの19年に一般化と言っていいと思います。ただ小説関連の雑誌・ムックの情報はG-Searchでは引っかからないので、そのへんは別途検証するしかないですね
2021-02-22 17:52:21@cattower たしかに「新聞や週刊誌」限定ではありますね。それでも、手探りの状況からは随分と見通しがよくなりました。感謝です!!
2021-02-22 17:54:26@tsuruba 西澤保彦氏の名前がこの議論でよく出てくるので「西澤保彦 特殊」でもG-Searchで調べたら全9件。「特殊な体」など「特殊な○○」という形容は幾つかありますが、ずばりは09.10.10愛媛新聞朝刊の石持浅海氏のエッセイで西澤作品の名付けは「特殊な設定と密接に絡んでいるのだろう」なる一文だけでした
2021-02-22 18:13:56@tsuruba なので「特殊+○○」という言い方は昔からしていても(また、作品自体が遡ってそう形容できるものは当然存在していたにしても)「特殊+設定」というワーディングでミステリーを捉えるようになったのは新聞上ではやはりこの10年余りの現象なのではという気がします。
2021-02-22 18:19:43@cattower 本当に助かります。僕のぼんやりとした直感ではもっと前から西澤作品に「特殊+設定」という言い回しがあると考えていたので、感は当てにならないなと思っています(新聞・週刊誌媒体限定としても)。
2021-02-22 18:23:41ミステリと「特殊設定」という言葉とが結びつけられて語られるようになった時期について、2008年前後というのは自分の肌感覚と合いますネ(肌感覚は肌感覚でしかないのですが…)。その辺りの年代の、このミステリーがすごい!や本格ミステリ・ベスト10などをみてみたいところですが現在手元になし…
2021-02-22 17:35:10青崎先生の「特殊設定ミステリ」定着2010〜12年説めちゃくちゃ共感できる!私が某先輩が怖くて1年でミステリクラブから逃亡した2010年の夏には聞いたことなくて、その後サークルを転々とし、自分で立ち上げた劇団が宗教問題で崩壊して2012年の春にクラブに戻ってきたら同期が使ってたから!
2021-02-22 17:40:35そうでした!去年くらいに特殊設定ミステリの話になった時に「『折れた竜骨』に対して誰かが使って、そこから逆算的にそれまでSFミステリと呼ばれてた西澤保彦作品が引き合いに出されたり、『生ける屍の死』が“元祖”扱いを受けたりするようになったのでは」と言ってる方いましたね! twitter.com/koganezawa_l/s…
2021-02-22 18:14:13自分のブログで初出を見たらまさに2011年の米澤穂信「折れた竜骨」で使ってて、僕にオリジナルの言葉を作る才能など無いはずなので、すでにその時点で定着していたと思われる
2021-02-22 18:07:23「特殊設定ミステリ」という新用語が折れ竜のために用意されたってのには妥当性がある気がして、つまり「SFミステリという呼び方をしにくい作品じゃなきゃSFミステリと呼んでたはず」っていう…
2021-02-22 18:16:06@kasumishirakaba 経歴が濃い……。やっぱり『折れた竜骨』が契機で、翌年『虚構推理』が続いたことで定着した感じですかね。
2021-02-22 18:48:00【インタビュー】北山猛邦インタビュー in 盛岡(筑波大学ミステリー研究会) wednesday20.blog.fc2.com/blog-entry-28.… インタビューのなかで少年検閲官について特殊設定という言葉が使われてますが、どちらかというと世界設定が特殊という意味合いが強いのかな。これは2007年11月下旬のインタビュー。
2021-02-22 17:44:34これを読む限り、あの世界設定に対して特殊という話しだと思いますねえ……。そもそもこのインタビューはそこまで広く読まれたものなのだろうかという疑問がひとつ。
2021-02-22 17:59:12@asagihara_s 何かを見て「特殊設定ミステリ」という言葉を使った記憶はないので、主観的には、『折れた竜骨』の後書きを書くときに考え出した造語です。以前は「SFミステリ」と言われていましたが、『竜骨』はファンタジーなので困った結果の産物です。ですが史料的には更に遡れるかもしれませんね。
2021-02-22 17:46:37