うえのせんせいのしゃかいがくがいろん!

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りゅーえの @Ryueno

【産業化のテーゼ③】子供の高学歴化が進めば進むほど、親子間の学歴に相関関係が見られなくなる。すなわち、階層間の移動が活性化される「階層の流動化テーゼ」も達成される。

2011-07-28 01:24:50
りゅーえの @Ryueno

【産業化のテーゼ④】子の学歴が上昇すれば、必然的にホワイトカラー労働者となる。したがって、次第に農業従事者やブルーカラー労働者が減少し、「雇用のホワイトカラー化テーゼ」が達成される。これは階層間の移動が容易になっている結果であることから、同時に「階層の開放化テーゼ」も達成される。

2011-07-28 01:29:30
りゅーえの @Ryueno

【産業化のテーゼ⑤】ところで、収入面で見ると、第1次産業よりもホワイトカラー労働者の方が高い。「雇用のホワイトカラー化テーゼ」より、ホワイトカラー労働者が増加したことから、低所得者が減り、「生活水準の上昇テーゼ」が達成される。

2011-07-28 01:31:29
りゅーえの @Ryueno

【産業化のテーゼ⑥】ホワイトカラー労働者の増加とブルーカラー労働者の減少は表裏一体であるため、ブルーカラー労働者は減少する。ここから、ブルーカラー労働の希少性が高まる(=ブルーカラー労働の賃金が上昇する)。したがって、ホワイトカラーとブルーカラーの間の賃金格差は縮小する。

2011-07-28 01:33:31
りゅーえの @Ryueno

【産業化のテーゼ⑦】これが「所得の平準化テーゼ」である。所得が平準化される=低学歴のブルーカラー労働者の所得も向上するということである。かつては低学歴=ブルーカラー=低賃金という構図が成立していたが、所得の平準化により、この等式が成立しなくなってきた。

2011-07-28 01:36:15
りゅーえの @Ryueno

【産業化のテーゼ⑧】これが「地位の非一貫性テーゼ」なのであります。低学歴でブルーカラーだけど、所得は中程度あるという状況になるわけです。

2011-07-28 01:37:23
りゅーえの @Ryueno

【産業化のテーゼ⑨】産業化のテーゼが進行すると、階層構造が開放化されてホワイトカラー労働者が増加するというのは先に述べたとおりですが、これは要するに中間層の増大という帰結をもたらすわけです。つまり、中間層が増えることで、社会が平準化される。

2011-07-28 01:40:27
りゅーえの @Ryueno

【産業化のテーゼ⑩】産業化のテーゼの結果、同じような地位の人が増えることで、社会が安定するという結果をもたらすんですね。最終的に、人々が現在の地位を維持することに関心を向けるようになり、「地位政治」が行われるようになるのです。

2011-07-28 01:42:23
りゅーえの @Ryueno

【階級政治①】「階層の流動化テーゼ」より、産業化が進行すると階層が流動化する。これにより、労働者の発言力が増大することから、労使関係が<支配―被支配>という関係から、やや対等に近づく。その結果、労使紛争などが起こり、社会的緊張が高まる。

2011-07-28 01:51:34
りゅーえの @Ryueno

【階級政治②】そこで労働者は、経営者に社会的資源が配分されている状態を「問題である」と認識するに至る。その結果、労働者を結束させる革新勢力が台頭する。他方、経営者側もこれに対抗しようと試みる。

2011-07-28 01:51:53
りゅーえの @Ryueno

【階級政治③】すなわち、富の配分にかかわる政治体制のあり方を巡るイデオロギー対決が起きるのです。社会主義(労働者)vs.資本主義(経営者)という構図ですね。この階級間の対立をいかに調整するかというのが階級政治です。

2011-07-28 01:52:29
りゅーえの @Ryueno

【階級政治④】階級政治というのは、階級間対立という非常にマルクス主義的な現象をうまく調停することが求められているわけです。日本でいうと、1945~1960年頃がこの階級政治に相当します。

2011-07-28 01:55:41
りゅーえの @Ryueno

【階級政治⑤】ただ、産業化がより一層進行すると、社会の平準化が起こって社会は安定するので、革新勢力の革命的な機運も次第に停滞していくわけです。そうなると、人々は地位の安定を望むようになる。地位の安定を重点に置いたのが地位政治なんですね。

2011-07-28 01:59:27
りゅーえの @Ryueno

【地位政治①】階級政治においては、社会的資源の配分が不平等に行われていたのは社会の問題として認識されていたので、革命で社会をひっくり返すことを目指していたわけですが、社会が安定してくると、社会的資源の配分が不平等に行われているのは個人の問題と認識されるようになる。

2011-07-28 02:01:29
りゅーえの @Ryueno

【地位政治②】すなわち、中間層にならなかった人間の問題とされるわけです。ここでは、この不平等を是正するために、公共政策や社会保障といった政策が行われ、低い地位でもそれなりに安定した生活が送れるようになる。そうすると、みんな今の地位におおむね満足するようになるため、社会が安定する。

2011-07-28 02:04:13
りゅーえの @Ryueno

【地位政治③】ところで、地位政治には2つの側面がある。利益政治と満足政治という側面。利益政治は、安定した社会において、現実的な利益を求める人が増加し、この現実的な利益を求める人が政権党の支持基盤を形成しているような状況を指すのです。「投票してあげるから、利益を頂戴」という感じ。

2011-07-28 02:06:30
りゅーえの @Ryueno

【地位政治④】この中で、自己の既得権益を維持するための利益団体が台頭する。政権党は票を持っている利益団体のいうことを無下には断れないため、利益誘導型政治を行わざるを得なくなる。だが、利益誘導のためには政府の大規模な財政出動を伴うため、国家財政の悪化という利益政治の帰結をもたらす。

2011-07-28 02:09:20
りゅーえの @Ryueno

【地位政治⑤】満足政治は、安定した社会に満足している人々が、大きな変革を望まなくなり、政権党に支持を与えている状況を指す。ところが、利益政治に対しては批判的になる。「利益団体ばかり、ずるい!」という感じ。こうなると、既成政党への失望、最終的には議会制民主主義の危機に陥るわけです。

2011-07-28 02:13:57
りゅーえの @Ryueno

【地位政治⑥】このようにして、地位政治の2つの側面である利益政治と満足政治からは、それぞれ国家財政の悪化(=福祉国家の危機)と議会制民主主義の危機という2つの危機という帰結がもたらされるわけです。日本では、1960年頃~高度成長の終焉ごろまでに相当します。

2011-07-28 02:16:05
りゅーえの @Ryueno

ちょっと腰が痛くなってきたので、いったん中断。

2011-07-28 02:16:19
りゅーえの @Ryueno

【地位政治⑦】ともあれ、社会が平等化して階層構造が固定化してくると、階層移動がないことによる閉塞感が出てくるわけです。それに加えて利益政治から来る政治不信や産業化テーゼのゆらぎ(産業化の停滞など)が発生する。

2011-07-28 02:24:04
りゅーえの @Ryueno

【地位政治⑧】さらに、社会保障もある程度整備されているため、「頑張っても報われないけど、怠けているやつもそこそこの生活を保障されている」という悪平等論が広がるのです。ここで、閉塞感や悪平等論に対応できるような新たな政治、すなわちクオリティ政治が求められてくるわけです。

2011-07-28 02:26:10
りゅーえの @Ryueno

【クオリティ政治①】典型的な例は、固定化した階層構造を政策で誘導して活性化させようという意図のもとに行われる構造改革、なかんずく規制緩和です。規制緩和を行えば、自由な職業選択が可能となり、階層間移動の活発化が期待されます。

2011-07-28 02:28:43
りゅーえの @Ryueno

【クオリティ政治②】ところが、規制緩和による階層移動は、必ずしも上昇移動とは限らないわけです。典型例は正社員をクビになって、派遣労働になってしまうというような感じ。そのため、もともと悪平等論を解消するという意図のもとに行われた規制緩和が、むしろ不平等をもたらしてしまうのです。

2011-07-28 02:31:11
りゅーえの @Ryueno

【クオリティ政治③】本来、閉塞感の打破や悪平等論の解消、生活の質的(クオリティの由来はここから)向上などを目的として行われたクオリティ政治であったが、その帰結は不公平感の増大や格差社会の到来など、決して万人受けする社会は作れなかったということになります。政治って難しいですね。

2011-07-28 02:34:06