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kasajimajima
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(文脈)


それに対して…

「取り急ぎお礼まで」というメールの結びは失礼という意見について。私も、失礼というのは可哀相だな、と思います。「略儀ながらメールにてお礼申し上げます」がよりよいとする意見の理由は、「~ます」と言い切る形だからでしょうか。でも、丁寧な礼状でも「取り急ぎお礼まで」は常用されます。
2021-04-27 08:41:35
過去5年間、私が受け取ったメールを調べると、研究者、編集者、記者など多くの人々が「取り急ぎお礼まで」を使っています(初めて仕事をする人を含む)。私も違和感を持ったことはありません。これで十分だと思いますが、後に「何とぞよろしくお願い申し上げます」と加えればなお丁寧ではあります。
2021-04-27 08:41:59
近藤泰弘さんが指摘していますが、「取り急ぎ(取りあえず)御礼まで」は昔の手紙の決まり文句で、戦前までの手紙文ではふつうに使われました。渋沢栄一あてに年下の肥田景之から出された手紙にも「先ハ不取敢御礼迄(まずはとりあえずおんれいまで)」という部分があります。eiichi.shibusawa.or.jp/denkishiryo/di…
2021-04-27 08:42:12
渋沢栄一あてのこの手紙は「先ハ不取敢御礼迄如斯ニ御坐候(かくのごとくにござそうろう)」と下に文句が続いています。格式張った言い方としては、このように言い切りの形にするほうが端正な感じはします。でも、「まずは取りあえず御礼まで」で止めても十分丁寧です。
2021-04-27 08:42:24
私は夏目漱石の手紙文を調べました。漱石から見て非常に目上への人への手紙、というのは少ないのですが、少し年上の狩野亨吉には〈右御れいまで 早々拝具〉だけだったり、〈右御礼まで勿々如此に御座候 草々不一〉と長く続けたりしています。「如此に御座候」があると収まりがいいのは確かです。
2021-04-27 08:42:35
現在に話を戻すと、普通の社交上のメールでは「取り急ぎお礼まで」で十分でしょう。一身上のことで非常に世話になった場合は、ややもの足りないかもしれず、前述のように「何とぞよろしくお願い申し上げます」と続ける方法はあります。これも常用すると重いと感じる人もいるかもしれませんね。
2021-04-27 08:42:47
1967年10月21日、香川県高松市生まれ。国語辞典編纂者。『三省堂国語辞典』編集委員。著書に『日本語はこわくない』(PHP)、『日本語をもっとつかまえろ!』(毎日新聞出版)、『知っておくと役立つ 街の変な日本語』(朝日新書)、『ことばハンター』(ポプラ社・児童書)など。『気持ちを表すことばの辞典』(ナツメ社)も監修。

新し過ぎる表現で書けば無礼だからと言われ、少々昔過ぎても相手が知らずに無礼だと言われる ピッタリろくに知らん相手のレベルにあわせなきゃいかんのめんどくさすぎでしょ 全ての時代の言葉を完全に学んでから他人の言葉に文句言え
2021-04-27 17:02:19
私が取り急ぎお礼までを覚えたのは中学生の時に個人通販をやっていらっしゃる社会人と思われるお姉様作家さんから「取り急ぎお礼まで」と雅な手書きのお手紙を添えて薄い本を贈って頂いた時だった。
2021-04-27 16:18:46
マナー講師に「承知しました」がよく「了解しました」ってのが失礼になる、って話誤りじゃないの? って質問したら「言葉の意味はそうかもしれないが、現状失礼に考える人が増えているので避けた方が安全だろう」と回答されて内心ブチ切れたな。てめーらが撒いた誤解を何で他人事で広め続けてんだよ。
2021-04-27 15:34:33
「取り急ぎ」も「略儀ではございますが」も『本来は出向いて御礼するのが筋ですが、すぐにそれが叶わないので、まずは文面にてお気持ちだけお伝えします』と言うコンテクストは一緒なんだからどっちが良い悪いではないと思うんだよな。 メール貰ってんのに放置してますの方がよほど無礼だと思うわ。 twitter.com/araki_yasuharu…
2021-04-27 16:42:08
学生さんからメールを頂きました。最後に「取り急ぎお礼まで」と書いてあり 失礼な言い方だと知らないんだなと思ったけど 言うべきかどうか迷って現在放置中。正解は「略儀ではございますが、まずはメールにてお礼申し上げます」という表現です。
2021-04-23 06:18:00