もしも、ベルばらのオスカルが死ななかったら

やまとがわよしのa.k.a.大和川のしじみ @xacro2009

オスカルがバスティーユ陥落以降も生き続けていたら、というifをシミュレートしてみる。アンドレも死ななかったことにする。これは何度かつぶやいているが、私はオスカルはあの時点で死んでいるのが正解だと思っているし、作者もそのつもりで予め準備していたはずだがそこをあえて。 #ベルサイユのばら

やまとがわよしのa.k.a.大和川のしじみ @xacro2009

NHKの歴史番組「英雄たちの選択」ばりに、オスカルならどちらを選択したか、という分岐点に「ヴァレンヌの逃亡」がある。国王一家の亡命作戦で、フェルゼンが一枚噛んでいる。オスカルが生きていたらこれを支持したか、協力したか？という選択だが、私は「支持しなかった」と取る。

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理由はオスカルが革命派にシンパシィを寄せているし、失敗した時のリスクが大きすぎるからだ。国王が革命に背を向けたとわかれば、事態は最悪の方向に加速するだろう。事実、王党派の貴族の多くは亡命するか、捕らえられている。「貴族を捨てた」と宣言したオスカルは、すでに王党派の貴族ではない。

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結果的に亡命は失敗し、国王一家は軟禁→幽閉→ルイ処刑の流れになる。恐怖政治が蔓延し、先行きが見えない中、遅かれ早かれ国王の処刑は行われたであろう。オスカルとてこの流れは食い止められない。何しろ自分の安全確保が最優先だろう。ロザリー夫妻に匿ってもらうしかないのではないか。

やまとがわよしのa.k.a.大和川のしじみ @xacro2009

革命に理解ある「元・貴族」でしかないオスカル。国王処刑後、アントワネットたちにしてやれることはあっただろうか。マンガではロザリーが収監中のアントワネットの世話係となっている。彼女の気がかりは引き離された子供たちのことだけだっただろう。オスカルにできることがあるとしたら子供たちの

四式戦闘機 @ki84type4

@xacro2009 ダヴーも元貴族という身の上を問題視されて軍から追放されたことがあり（当時少将）、オスカルも軍歴を続けていたら処刑されていた可能性が高かったかと。

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安全を確保することくらい、という気がするが、残念ながらそれも難しく、ルイの次男ルイ・シャルル（ルイ１７世）は、人間以下の扱いを受ける監禁生活ののち衰弱死する。革命が国王一家にこのような仕打ちをする結果となったことを目の当たりにすれば、オスカルは正気ではいられなかったに違いない。

やまとがわよしのa.k.a.大和川のしじみ @xacro2009

@ki84type4 それはあるんです。一応、オスカルはアンドレと一緒になるために貴族を捨てると宣言しています（「女伯爵の称号を捨てる」）。なので、バスティーユ以降は屋敷にも帰っていないかもしれない（笑）。

四式戦闘機 @ki84type4

@xacro2009 ありそうな先行きとすれば、恐怖政治で革命に失望しイギリスに亡命してエミグレにでもなるか、ロシアに亡命してモローと組んでナポレオンと戦ったか…

やまとがわよしのa.k.a.大和川のしじみ @xacro2009

@ki84type4 オスカルの性格からいって、フランスを離れることはできないと思うんですよ。むしろ、自分の加担した革命の行く末を見守りたい、できれば世の人々（民衆）がになる方向へ力を注ぎたい、と考えるでしょう。ナポレオンとは一瞬邂逅していますが、彼とは戦いたくない、と思ったんじゃないかな(^^;

四式戦闘機 @ki84type4

@xacro2009 だとしたらほぼ確実に死ぬでしょうね…ジャコバン派が「元伯爵で王妃の側近だった女軍人」の存在を認める訳がないし。あるいはヴァンデあたりで反乱軍について政府軍と戦うことになったかもしれない。

やまとがわよしのa.k.a.大和川のしじみ @xacro2009

ロベスピエールもサン・ジュストも断頭台の露と消え、そうこうしているうちにナポレオンが台頭する。どう考えても、パリにオスカルの居場所はない。かといって、他国に亡命するか？というと、それもできないのではないか。考えられるのは、自分が捨てたとはいえ伯爵領があるはずなので、

やまとがわよしのa.k.a.大和川のしじみ @xacro2009

@ki84type4 どこまでいっても死亡フラグは倒れないんですよね（笑）。彼女に平安はないんですよ。なので、あの時点で死んでいて正解だったし、池田理代子という作家は最初からそのつもりで描いて、オスカルの死後１０週で連載を終わらせているんです。編集の力もあったとは思うんですが、たいしたものです。

四式戦闘機 @ki84type4

@xacro2009 一番いいとこで死んでるんですよね。革命に絶望することもなく、王妃夫妻の本当の苦難と最期を見ることもなく…。

やまとがわよしのa.k.a.大和川のしじみ @xacro2009

@ki84type4 でも、読者にはちゃんと絶望を味わわせている。池田理代子がこれを描いた時は２４歳くらいなんですが、すごいとしか言いようがないです。

四式戦闘機 @ki84type4

@xacro2009 本当の恐怖と絶望はここからだというのに…それを知ることでオスカルの死の意味合いが変わってくるってのを意図的にやっていたとしたら、一体どんだけだよと。

やまとがわよしのa.k.a.大和川のしじみ @xacro2009

そこでアンドレと二人で野良仕事して暮らすか？って話なんですけれども（もちろん、ロザリー夫妻が必死で隠ぺい工作をやる）。そんなのって、オスカルの人生じゃないですよね。というわけで、作者の正解より正解はない、って話でした。おしまい。

やまとがわよしのa.k.a.大和川のしじみ @xacro2009

@ki84type4 ベルばらって単なるタカラヅカの元ネタだけじゃないんです。私が初めて読んだ小6の時から何度も折に触れて読み返しますけど、その都度印象が変わるんですね。オスカルとアンドレのラブストーリーにはちょっと笑っちゃうところがあるんですけど（笑）。

やまとがわよしのa.k.a.大和川のしじみ @xacro2009

フランスって、こういっちゃなんですが、一部の特権階級が富を独占するという構造は、結局フランス革命でも変わらなかったし、21世紀の今でも変わってないんじゃないですかね。『レ・ミゼラブル』読んでも、ほぼほぼ絶望しかないですもん。

四式戦闘機 @ki84type4

@xacro2009 何をどうやったら20代であれ描けるだけの知識と構想力が身につくんでしょうかねえ…

SNK22 @Snk22V007

@xacro2009 磯田道史先生風に「結局、オスカルってどう考えても『ブルボン朝の時代の人』なんですよね。ジャコパン派の時代に陰謀に明け暮れるってのも考えられないし、ナポレオンの時代に対外戦争に従軍するってのも多分違うだろうと。やはりあそこから先、生き延びていても居場所はなかったんじゃないかなあ…」

やまとがわよしのa.k.a.大和川のしじみ @xacro2009

@Snk22V007 うまいこと言う！磯田先生の声で聞こえました！

やまとがわよしのa.k.a.大和川のしじみ @xacro2009

@ki84type4 ベルばら連載以前にプロトタイプとなるような短編を描いていますし、水野英子の『白いトロイカ』（ロシア革命が舞台）の影響もうけていると思います。でも、高校時代にツヴァイク読んで天啓を受けたっていうんですから、やはり天才と言っていいではないかと。

SNK22 @Snk22V007

@xacro2009 イギリス留学経験もある軍事ジャーナリスト・清谷信一さんが著書「ル・オタク（フランスおたく物語）」で「フランスは英国と比べても社会は保守的・階級的です」と書かれていて実態が想像できなかったことがありましたね。当時英国社会の実情について書かれた本を多数興味深く読んでいた時期でした。

四式戦闘機 @ki84type4

@xacro2009 「人類の星の時間」くらいなら俺も高校の時読んだなあ（ドヤってみるｗ