水城ゆうの「好きなことをやる」ということ

水城ゆう @YuuMizuki

#好きなことをやる 01 私は常に「mindfulness」を推奨している。パフォーマンスのときだけでなく、日常生活においてもそれを心がけ、練習するようにすすめている。Mindfulnessとは簡単にいえば「いまこの瞬間」に「ここで自分であること」の意識の集中のことだ。

水城ゆう @YuuMizuki

#好きなことをやる 02 人の心の乱れは「すでに起こってしまってもはやどうすることもできないこと」をうじうじと悔やんだり、「まだ起こってもいないこと」をくよくよすることから生じる。いまこの瞬間、自分と自分の周りのことに意識を向け、それを味わうことに平安と幸福がある。

水城ゆう @YuuMizuki

#好きなことをやる 03「しかし」という人がいる。「そんなふうに刹那的にいまのことばかり考えていると過去の反省もできないし、将来の計画もできないじゃないか」という。刹那的に生きることが、社会がこんなふうにどんどん悪くなってしまったのじゃないか、と。

水城ゆう @YuuMizuki

#好きなことをやる 04 私はそれは違っていると考える。すべての人が「真の意味で」マインドフルに生きることができれば、このような荒涼とした社会にはなりえなかったと思うのだ。真の意味で、いま、この瞬間、自分がなにをしているのか、なにをしたいのかに意識を向けられること。

水城ゆう @YuuMizuki

#好きなことをやる 05 これは現行の経済優先主義・効率優先社会のなかでとても難しいことだ。資本主義というシステムは人々に「ある欲望」を意図的に植え付ける。その欲望は人類500万年の歴史のなかで一度も人々が持ったことのない種類のものだ。

水城ゆう @YuuMizuki

#好きなことをやる 06 それは独占欲、拡大欲、所有欲、権力欲、自己誇示欲などで、それは人が本来持っているものではない。資本主義の本質とは「エスキモーに氷を売りつける」ごとく、いかに人に所有欲を持たせ、金や物品を多く消費させるか、というシステムである。

水城ゆう @YuuMizuki

#好きなことをやる 07 資本主義経済は生産と消費が果てしなく拡大していくという前提で成り立っている。銀行預金に利子がつくのも、ローンやカード払いに利子がつくのも、すべて成長原理の上に計算されている。だからいったん成長が止まるとその経済は破綻するのだ。プライムローンがそれだった。

水城ゆう @YuuMizuki

#好きなことをやる 08 大事なのは、我々が自分の欲望だと思っているのは、実は社会から与えられた後付けの欲望だということだ。私たちはもともと、所有欲も独占欲も持ってはいない。持っているのは、安全に生存していたい、心を許せるだれかとおだやかにつながっていたい、というニーズだけだ。

水城ゆう @YuuMizuki

#好きなことをやる 09 もし食事がなくて、住むところがなくて、子どもに乳を与えられなくて困っている人がいれば、私たちは本来手を貸すことに喜びを感じる生き物だ。喜んで自分が持っているものを分け与える。だれかよりよい家に住んだり、高級な車に乗りまわすことに喜びを感じたりはしない。

水城ゆう @YuuMizuki

#好きなことをやる 10 自分がだれかの役に立ち、安心できる居場所があれば、それでいいのだ。そういう状況のなかで、与えられた欲望ではなく真の意味で自分のやりたいことはなにかと見つめたとき、どんなことが自分のなかから生まれてくるだろうか。作物を作ることだろうか。

水城ゆう @YuuMizuki

#好きなことをやる 11 料理をすることだろうか。身体の不自由な人を介助することだろうか。歌うことだろうか。絵を描くことだろうか。子どもたちに教えることだろうか。愛し合うことだろうか。真の意味で人々が与えられたものではないみずからのニーズに従える社会。

水城ゆう @YuuMizuki

#好きなことをやる 12 そしてそのことがお互いに尊重できる社会。そういう社会はどのような手触りを持つだろうか。そのような社会を実現することはもはや不可能なのだろうか。私は可能性はゼロではないと思っている。ひとりひとりがマインドフルに生きること。いまを気づき、楽しむこと。

水城ゆう @YuuMizuki

#好きなことをやる 13 多くの人がそのようにすごせるようになったとき、世界の風景は一変するのではないかと思う。いま、この瞬間の自分に目をむけ、本当に自分がやりたいことを自分がやることを許してあげよう。(おわり)