レンタル話し相手話題のメシマズ妻漫画を語る

レンタル話し相手 @Rentaltalker

話題のメシマズ妻漫画を最新話まで読んだ。ひどい妻だなと思う一方、ぼくも似たような言動を数多くしてきたので自戒しなければなと思った。 妻の問題点は、「ご飯なんてお腹に入ってしまえば同じ」という価値観を他人（夫と子供）に押し付けているところにあると思う。

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その価値観は人類共通のものではないので、自分でそういう価値観を持って料理の手を抜いたり節約したりするのは自由だが、そうでない人にまでその価値観を押し付けてはいけない。「お腹に入るまでの過程を楽しみたい」という価値観で生きている人のことも尊重しなければならない。

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だから、夫に「俺は美味しいものを食べることも人生の楽しみの一つなんだよ」と言われた時、「そうなのね。私はそうじゃないけど、あなたはそうなら考えなきゃいけないね」などと言って相手の価値観を認め、惣菜を買うことにするなり外食を許すことにするなり今後の対策を考えられればよかった。

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しかし妻の中では「ご飯なんてお腹に入ってしまえば同じ」というのは絶対的な価値観なので、夫の価値観を理解できない。「切実な問題なんだよ」とはっきり言われても、「『お腹に入ってしまえば同じなのに』美味しいものが食べたいなんてワガママだ」としか思えない。だから怒るだけになってしまった。

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「価値観は人それぞれ違う」ということを理解できていないとこういうことが起こる。ぼくもずっと理解できなかったから、体を売るのを禁止したいとか浮気されて怒るのは心が狭いとか言ってきた。それこそ、記憶に残らない「美味しい」という快感のために食にお金をかけるなんてと言ったこともあった。

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それらの価値観にぼくなりの理屈はあった。 体を売って魂に傷が残らない筈がないとか、相手の幸福量の最大化を考えていれば浮気されても怒らない筈とか、記憶に残るものにお金をかけた方が人生を振り返った時に有意義だとか。でもそれらは全部ぼくの考えに過ぎなくて、絶対的なものではない。

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世の中には体を売りたい人もパートナーに自分だけを愛して欲しいと望む人も食こそが最大の楽しみで生きがいだという人もいる。そういう人の価値観が劣っているわけではない。価値観に優劣も良悪もない。人に迷惑をかけない限り。

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ということが最近理解できるようになってきたつもりだけど、今本当にどこまで理解できているかは分からない。例えば最近話題になったぼくの恩返しルールや資格ルールもどうやら自分独自の価値観であるようだから見直した方が良さそうである。まだ考え始めたばかりだから全然分かってないけど、

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どうやら返すべき恩を勝手に軽減できると考えているところが卑怯と言われまくっているみたいだから、他人に対して「苦労してるから恩は返さなくていいよ」と言うのはいいとして、自分が受けた恩は軽減しないという方針にしていけばいいのかな、とぼんやり考えている。

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話をメシマズ妻漫画に戻す。 妻は「お腹に入れば同じ」という価値観を、幼い頃から親に刷り込まれ、大人になってからも自分に言い聞かせ続けることで、絶対的なものとして自分の中に置いてしまっている。では、そんな妻にその価値観が相対的なものであると気づいてもらうにはどうすれば良いのか？

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ぼくは、「逆の立場になって考えてもらう」という方法が有効かなと思う。 例えば妻が服にお金をかけているなら、「服だって肌を隠せれば何を着ても同じでしょ」と言えばいい。 そうしたらきっと「服は肌を隠すだけじゃなくてオシャレという価値もあるじゃない」と言われるだろうけど、

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「ご飯だって味を楽しむという価値があるじゃない。君の『オシャレな服を着たい』という気持ちと、俺の『美味しいものを食べたい』という気持ちは同じだよ」と言えばいい。このように言えば夫の切実な気持ちを理解してもらいやすくなる。

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ただ、そう言えば必ず理解してくれるほど物分かりが良ければ苦労はしない。上記のように言ってもこう言われる可能性がある。「服には価値があるけど食には価値がないでしょ」と。

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「私の価値観は良いけどお前の価値観はダメ」というわけである。こう言われてしまったら説得は非常に困難になる。滅茶苦茶だが、理屈は通っているからだ。 これをネットの人が言っているなら遠慮なく叩けば良い。現代社会は人それぞれの価値観の違いを認め合い尊重することを理想としているので、

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そういう考えは横暴とみなされ、批判され排斥される。「寛容な社会を維持するためには、社会は不寛容に不寛容であらねばならない」の精神である。叩かれて孤独になれば、自分が横暴なことを言っていたと気付けるかもしれない。

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だがそれを家族が言っているとなると難しい。一緒にいなければならないので、ただ叩いてもあまり良いことはない。説得できないなら、我慢するか、隠れる（こっそり外食する）か、離れる（離婚する）かしかないように思われる。

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だけどやっぱり、そういう選択肢を取る前に説得できれば1番いい。あの漫画に出てくる妻はかなり自己中心的で視野が狭いように思えるけど、説得の余地はまだ全然あるような気がする。

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あの妻に大きく同情できるのは、「ご飯なんてお腹に入ってしまえば同じ」という価値観を「家計をやりくりするために」自らにも刷り込んできたという点だ。 あの妻は家族（主に子ども）の将来を本当に真剣に考えていて、惣菜を買って楽をしたいという思いを必死にこらえて節約していた。

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そのために「お腹に入れば全部同じ」と自分に言い聞かせていたし、だからこそ財を共にする夫が食に大金を使うのが許せなかった。 この点が、特段の事情がないのに「食にお金使うとか無駄じゃね？」とか言ってバカにしていたぼくなんかとは違って大いに同情できる。 あの妻は本当に苦労してきた

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ようだから、その苦労に精一杯寄り添えれば説得が上手くいく可能性は十分にあったと思う。 夫は「こんな話をしたら嫌な思いをするって思ってた」とか「感謝はしてるよ」とか配慮の言葉を添えているし他にも細部まで言い方に気をつけているけど、もっと上手くやる方法はあったんじゃないかなと思う。

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具体的には、 ①喧嘩になる前に話し合いをする ②日頃から感謝を伝える ③ルールを決める この3点を守るといいのではないかなと思う。

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①トラブルになる前に話し合いをする 喧嘩になってしまうとお互いに熱くなって建設的な話し合いがしにくくなってしまうので、喧嘩になる前のお互い冷静な時に話し合いの場を設ける。

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②日頃から感謝を伝える 話し合いの際、「苦手なのにいつも料理を作ってくれてありがとう」と感謝を伝えるところから始めるとその後の会話がスムーズに行く可能性が高まる。ただ、話し合いの時に言うだけだと嘘っぽいので日頃から伝えるようにする。

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この漫画では感謝を日頃から伝えている描写がない上に怒りを爆発させて不満を言った後で「感謝はしているよ」と感謝を後で伝えているから印象が悪い。心が閉じた後に取ってつけたように感謝の言葉を言われても心に入っていきづらい。