アメリカは「正戦論」の国
太平洋戦争を語る時、「なぜ日本は無謀な戦争に突入したのか」と毎年いうじゃないですか。しかし問題はそこじゃないのです。戦争は外交の一手段だったのです、当時は。領土問題などを外交官同士が話し合いますよね。それで話が平行線になる。すると「じゃあとりあえず戦争しましょう」となる。→
2021-10-20 21:06:43戦争をやってみると、次第に形成が見えてきます。そのあたりで停戦がなされ、再び外交官が戦争の結果をもとに話し合います。戦争はあくまで限定的なのです。外交交渉の材料だったのです。これを「無差別戦争観」といいます。
2021-10-20 21:10:04明治日本はヨーロッパから学んだ国で、基本的に「無差別戦争観」の国だったと考えれば良いのです。そうすれば山本五十六の「最初の6ヶ月は暴れられます」と整合するのです。アメリカは日本より強いけど、日本と戦えば大量出血すると。そこから外交官どうしが外交すると。
2021-10-20 21:15:13アメリカは日本より強いことは皆んな知ってましたよ。陸士・海兵は防衛大学校より何倍も頭いいんですから。ところが、アメリカ合衆国は「正戦論」の国だったのです。あくまでも無条件降伏を求めて30年でも100年でも戦うハラだったのです。工業生産力の違いとかではないのです。彼ら停戦しないのです。
2021-10-20 21:19:02勝つまで戦い、あくまで無条件降伏を求める。何ガロンの流血を恐れない。都市部の無差別戦闘員に絨毯爆撃して原子爆弾まで落として皆殺しにするわけです。こんなの近代戦争ではないのです。十字軍戦争です。アメリカ史を勉強してればわかる話なのです。相手が悪すぎたのです。
2021-10-20 21:22:43日本が中国に深入りしてABCD包囲網を作られ、石油の輸入を停止させられて戦争にある意味追い込まれたのではないかな。日本が、対中国に深入りするなとさんざんアメリカは警告していたはず。無視して介入した陸軍の責任は重い。山本五十六も無責任な男だと思う。計画性がない。 twitter.com/oxomckoe/statu…
2021-10-20 21:25:25「アメリカ通」と称する人はいたのでしょうね。それでそういう人たちは、ヨーロッパ組より格下だったと。全然ピント外れです。アメリカ史知らない「アメリカ通」なんていたらおかしいでしょう。知らなかったのですよ、アメリカ史を。ヨーロピアン・スタイルならアメリカと戦うのは変でも何でもない。
2021-10-20 21:26:15中国もソ連もそんな感じなので、その『近代戦争』ってのが概ね西欧の狭い範囲でしか通じないローカルルールだということを理解出来てなかったのがわりと致命的。(清朝とロシア帝国にはギリギリ通用してたけど。) 後、WW1以降その決着着くまでの基準がガチの総力戦に変わってる事を理解してなかったの twitter.com/oxomckoe/statu…
2021-10-20 21:32:27では中国共産党はどうなのでしょうか? 「聖戦論」の国とあの国はどういう戦いになるのか。 twitter.com/oxomckoe/statu…
2021-10-20 21:43:53@shangtaii @oxomckoe すでに過去の考え方になっていました。第一次世界大戦があまりにも膨大な惨禍を欧州にもたらしたため、正戦論が復活していたのです。でも日本はこのことに気付いていませんでした。
2021-10-20 22:46:32@ginganoinbouron WW1における国家総力戦とメガデスの結果「ああなるのは嫌だろうからどっかであの国も折れるだろう」という楽観があったとは思うんですよ ただWW2から冷戦期までは「イデオロギー戦争」の側面があったが故に「正戦論」の色が最も濃く出たとは思いますが
2021-10-20 22:50:06『香港の歴史』(キャロル、明石書店)で、メリケンさんを「理想でゴリ押しするだけのアホウども」みたいに書いていたのを思い出した。 香港を占領した日本の憲兵隊は、未熟な形の無体をやってる。止める者がいない、管理されない、そもそも教育されていない。すばらしきフリーダム軍隊。 twitter.com/oxomckoe/statu…
2021-10-20 23:16:49ドイツもソ連相手に絶滅戦争仕掛けたし、19世紀的戦争観が総力戦と共に消えゆく事を日本は理解出来なかったんだろうな。で、一方アメリカは(比較的局外だったくせに)ウイルソンの頃からノリノリだったと。 twitter.com/oxomckoe/statu…
2021-10-20 23:27:09とはいえアメリカも国内世論を戦争に肯定的な方向へ誘導するため色々苦労していた話もあり、あくまでもそういう一面があるという話。だから「日本が風船爆弾をもっと早期に大量生産していたら?」とか「アメリカ本土爆撃を早期かつ大規模にできていたら?」という話が出る twitter.com/oxomckoe/statu…
2021-10-20 23:40:17オッカム先生が言う「無差別戦争観」と「正戦論」が、ちょっと自分の習ってきたこと、理解してきたことと少し違う感じがしていて、詳しい人に解説を求めたい感がある。 twitter.com/oxomckoe/statu…
2021-10-20 23:43:12二次大戦までのアメリカの対外戦争観に「正戦論」を見出すことは出来るのだろうけれども、それは日本の「無差別戦争観」に対置出来るものなのだろうか……?
2021-10-20 23:43:12あと戦間期にアメリカが戦争の「違法化」を主張していたというのもあります。しかし極東軍事裁判のアメリカ人弁護士の主張に見られるように定着していなかったのは確かでしょうね。ただ当時の日本が価値観のアップデートが間に合ってなかったというのは首肯します。
2021-10-21 00:18:07んんー……? 「戦争は外交の一手段」を一般的事実とするならそういう立場も有り得るが、 "当時は" と今日との隔絶を強調する書きぶりだと、頭に「成文および慣習国際法上も」、と言外の前提を置いているように読める。 そしてその場合、41年12月に無批判に適用可能だろうか(パリ不戦条約は1928年)。 twitter.com/oxomckoe/statu…
2021-10-21 00:21:28@oxomckoe うーん、その戦争観は多分日露戦役以前迄でしょうね;日露戦以降は国家総力戦の思想が定着して、それに加えて太平洋戦争(ヨーロッパ・アフリカ戦線を除く)では東洋と西洋の思想的・民族的慣習の戦いという意味合いも含んだものになっていますし(真珠湾攻撃後のルーズベルトの演説が象徴的)。
2021-10-21 00:45:23@oxomckoe 無差別爆撃については、当時陸軍の下で、空軍創設を志向していた戦略爆撃団が最初に試みた高高度(10000m)からの爆撃で、ジェット気流の為に全く正確に爆撃が出来ず、陸海軍から執拗に批判された挙句、司令官を(反日感情を持つ)カーチス・ルメイにしてから空軍独立の為に無差別爆撃を実施しています。
2021-10-21 00:55:13「戦争は外交の一手段だった」ってのは、日露戦争くらいまではそうだったかもしれんけど、ポーツマス条約で色々無理じゃねって認識は日本国内に形成されていたと思うよ。 twitter.com/oxomckoe/statu…
2021-10-21 01:03:10日露戦争と第一次世界大戦経過していてこの判断とはにわかには首肯できない。 しかも帝国政府、統率取れてないままグダグダで開戦してるイメージです。 twitter.com/oxomckoe/statu…
2021-10-21 01:13:29米国が正戦論の国であるとするならメキシコを無条件降伏させ全土を占領するまでなぜ戦わなかったのか。 とまあそんなことは幾らでも言えるんですけど、太平洋戦争に関しては早期講和を企図する日本と、長期戦を想定した米国の戦略のズレがあった、というのは日本でもとてもよく言われる話なので。
2021-10-21 01:22:11とはいえ19世紀の戦争はちと遠いというなら20世紀のシベリア出兵もいわゆる正戦論に基づく全面戦争などではなく、戦争+外交の方針によるもので、まあ失敗した。
2021-10-21 01:28:59あらっぽいスケッチとして正戦論という観点を置き、そこから細部を詰めてゆくのが学者というものなので、オッカム先生のざくっとした描き方が間違いということではない。
2021-10-21 01:38:28