- arishima_takeo
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「星新一は、幾多のディストピアSFを描いたが、決して反抗者、反逆者の側からは描かなかった」(浅羽通明『星新一の思想』54)。ふむ。
2021-10-20 23:50:06「こうしたきわめて実践的な社会工学、ナッジ理論の基本について、山田歩は『選択と誘導の認知科学』(新曜社)で、わかりやすく解説してくれています」(浅羽通明『星新一の思想』250)。この本面白そう。
2021-10-22 21:12:31「『手当ての航跡』という対談本があります。相手は医学史家の中川米造。ここで星新一は、医学が決して直線的に進歩してきたわけではないのを改めて教えられ、M・フーコーの名にも出会っています」(浅羽通明『星新一の思想』271)。へぇー。
2021-10-22 21:21:27「「シラカバ派」。これは、純粋まっすぐで清く正しく美しくを望む自分に照れてしまい、偽悪を気取ってしまう近代知識人の宿痾を、呉智英が諷した呼び名です」(浅羽通明『星新一の思想』401)。へぇー。
2021-10-24 09:29:38浅羽通明『星新一の思想』読了。反PCを掲げて断筆宣言する筒井とそういう仰々しいことはしない星、新井素子を評価できなかった筒井と評価できた星、筒井康隆との比較が興味深かった。末尾には、星新一の名に惹かれた購入者を満足させないだろう、という断りがあるが、そんなこともないのでは?
2021-10-24 09:44:32副題にある通り「冷笑系」擁護という点で、反小田嶋隆みたいな本だったが(笑)、同じ副題にある「賢慮」はヴィーコに由来し、真理の正確な獲得よりも、全体像の大掴みを優先させる。これは清水幾太郎が『倫理学ノート』のなかプラグマティズム的に擁護した知のありようでもある。
2021-10-24 09:49:44鶴見俊輔はユーモア作家の佐々木邦をプラグマティズムの精神を体現した小説家として高く評価するのだが、浅羽の星評価もこれとパラレルに捉えられるのではないかなどと読んでいて思った。
2021-10-24 09:51:50伝記面において全面的に参照されている最相葉月『星新一:一〇〇一話をつくった人』は未読だったので、機会があるときに読みたい。
2021-10-24 09:53:58