文脈を見て判断する(刑事コロンボ「死の方程式」の場合)

ただ、見たのはずいぶん前なので、吹き替え・字幕とか変わってるかもしれない。
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砂手紙 @sandletter1

なんか変だな、という箇所があったら英語の元テキストを見るようにするといいけど、元テキストも変な場合があって困ります。

2021-12-11 19:27:14
砂手紙 @sandletter1

「刑事コロンボ」はだいたいの人なら知っていると判断できる倒叙の刑事もの(犯人が最初から明示されていて、それをコロンボが犯人のうかつなところを指摘して事件を解決する)で、それの一エピソードに「死の方程式」というものがあります。

2021-12-11 19:27:32
砂手紙 @sandletter1

犯人は社長を暗殺して(その罪を副社長に押しつけて)自分が社長になろうとする男。犯人は葉巻入れに爆弾を仕掛けて当然失敗します。で、そのテストをやってうまくいったときのセリフが「ブルジョアもびっくり」。

2021-12-11 19:27:49
砂手紙 @sandletter1

テロリスト(ブルジョアを敵とする組織とか)が爆弾作ってた時代は昔も今もあったんで、その言葉に違和感はないといえばないんですけど、よく考えると犯人はテロリストじゃないんですよね。会社内で陰謀・暗殺をはかる人なんだから。

2021-12-11 19:28:07
砂手紙 @sandletter1

で、元テキストを見ると「Better than the Bourgeois.」。ただどうも「the」というのと「B」が大文字なのが気になります。でもってネットで検索してみたら、「これはBourgeoisじゃなくてBorgiasなのではないか」という意見があって、なんか納得しました。

2021-12-11 19:28:26
砂手紙 @sandletter1

「the Borgias」は「ボルジア家」。イタリアでせっせと陰謀と暗殺をしていた一家(チェーザレ・ボルジアが有名)ですね。「ボルジア家もびっくり」ならドラマのこのシーンに、文脈的にも不自然さを感じさせません。

2021-12-11 19:28:57
砂手紙 @sandletter1

本当はどうなのか、刑事コロンボにもっとくわしいいろいろな人に聞いてみたいところなんですが、今日はこれまで。次はレイモンド・チャンドラー『長いお別れ』冒頭部分のテキストについて語るかもしれません。

2021-12-11 19:29:36