茂木健一郎(@kenichiromogi）さんの連続ツイート第2689回「自分で本を選ぶことで、感覚を磨こう」

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート２６８９回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は感想です。

茂木健一郎 @kenichiromogi

人工知能時代にもっとも磨くべき人間の能力は、評価関数である。何を自分にとって価値あるものとするか。人工知能は評価関数を投げるとそれを最適化することには長けている。しかし、その評価関数そのものは人間から出る。そこまで人工知能に投げる必要は（今のところ）ない。

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まずは、読む本を自分で選ぶ習慣をつくるといい。日々の可処分時間の中で、どの本を読むか。それを人任せにするのではなく、常にアンテナを張っていて、ああ、次はこれだ、というように選ぶ。ときには背表紙が呼んでいることもある。

茂木健一郎 @kenichiromogi

ぼくは小学校５年生のときに『赤毛のアン』に出会ったが（新潮社、村岡花子訳）、まさに図書館で背表紙が呼んでいた。なんで手に取ろうと思ったかというと、直感でこれだ！　と思ったのである。そのような経験を積んでいくと良い。

茂木健一郎 @kenichiromogi

よく、おすすめの本はなんですか、というような質問があるけれども、会話を楽しむという目的以外だったら、やめた方がいい。自分で自分の感覚を磨いて選んでいかなければ、いつまで経っても評価関数が高度化していかない。

茂木健一郎 @kenichiromogi

時には人との会話がヒントになることはもちろんある。畏友、池上高志 @alltbl が、ある時、「三島由紀夫の『豊饒の海』四部作を読んでいないやつなんて信じられないよなあ」と言って、ぼくも「そうだ！」と言ったけど実は未読で１週間くらいであわてて読んだことはある。人からくる消息も大切だ。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート２６８９回「自分で本を選ぶことで、感覚を磨こう」をテーマに５つのツイートをお届けしました。