系統樹から見るデルタ株とオミクロン株

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系統樹を見てみると、実はデルタ株とオミクロン株は別々の系統にあることがわかる。 「オミクロンはデルタの進化形」というのは誤り。 pic.twitter.com/aGKUt3yO3g

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系統樹はこちらから nextstrain.org/ncov/gisaid/gl…

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この系統樹にある株は全て「SARS-CoV-2」すなわち新型コロナウイルスのものです。 SARS-CoV-2は2019年に報告されて今まで、2年余りの間に多くの変異株へ分岐していったのです。 pic.twitter.com/XX6CtjAN5c

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SARS-CoVやSARS-CoV-2は、「SARS関連コロナウイルス」という1つのウイルスの種の「亜種」にあたるものです。 従来の所謂「普通感冒」の原因の一部として知られているコロナウイルスは、図の下の赤字で示した4種類です。

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最初の図のお話に戻ります。 系統樹では、デルタやオミクロンなどの「大きな枝」が目立ちますが、よく見てみると他にもかなりの数の「枝」がありますね。 オミクロンもかつては、これらの「細い枝」の一つだったのでしょう。

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オミクロンは南アフリカから広がったものと思われますが、突然ここまで強い感染力を得た理由はまだよくわかっていません。 免疫不全者の体内で変異を繰り返した結果という説もありますが、さらに詳しいことについては今後の情報を待ちましょう。

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また、ウイルスの変異は完全にランダムに起きるものなので、今後「コロナウイルスが弱毒化する方向へ変異していく」とは限りません。 重症度と感染力は、必ず反比例するわけではないですし、コロナウイルスに強い選択圧がかかるような「人類が全滅しかけている状況」になっているわけでもありません。

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「人類がいなくなっては困るから」とコロナウイルスが意志を持って変異するわけでもありませんし、自然と弱毒化したウイルスだけが生き残るような状況ともいえません。 「弱毒化するだろう」と楽観視してはいけません。