茂木健一郎(@kenichiromogi）さんの連続ツイート第2696回「カンニングをするような人でもったいないと思うのは」

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート２６９６回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は感想です。

茂木健一郎 @kenichiromogi

たとえば、自分が本当は楽器が弾けないのに、なんらかの方法で楽器が自動演奏されることになって、あたかも自分が弾けているような感じになったときに、それがうれしいかというと、そんなにうれしくないんじゃないかと思う。

茂木健一郎 @kenichiromogi

ぼくは楽器はへたくそだけど、その昔、音ゲーで「ウンジャマラミー」（七音社）というのがあって、それでゲーム内のどうしても弾けなかったパッセージが弾けたとき、とってもうれしかった。でも、あれが、勝手にゲームのシステムが弾いていたとしてもうれしくはないだろう。

茂木健一郎 @kenichiromogi

今回の共通テストのように、カンニングをするような人でもったいないと思うのは、自分が変わること、成長することに基準が置かれていないことである。外部的な評価が先に来てしまっているそういう態度で人生にのぞんでいると、テストだけじゃなくていろいろもったいないと思う。

茂木健一郎 @kenichiromogi

ぼくは、人生というものは、他人がどう評価するかではなく、自分自身がメタ認知したときに自分がどれくらい成長しているか、充実しているかということだと思う。そのために必要最低限の前提は、自分がやったこと、やれたことは何かを確認するという態度だ。

茂木健一郎 @kenichiromogi

ぼくは、個人的には、共通テストの「世界史」も、「現代国語」も、人類の知のオープンエンドな宇宙全体から見たらちまちました箱庭に過ぎないと思う。しかし、入試が、その小さく前にならえの中で行うゲームだとしたら、ウンジャマラミーの楽器と同じように自分がプレイできた方が楽しいと思う。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート２６９６回「カンニングをするような人でもったいないと思うのは」をテーマに５つのツイートをお届けしました。