放射能と科学コミュニケーションその2 不確実なリスク時においての意思決定の難しさ

放射能と科学コミュニケーション第2弾です 1986年、イギリスでBSE牛が発見されてから、原因を特定し、最初の発表から一転、人にも感染するといったまでの顛末をまとめました。 出典は放送大学講座、社会技術概論’07です。 そして私はただの北海道民です。研究者ではありません。 ただ、原発、放射能が注目されてる今、この事案はお手本になると思い投稿しました。 続きを読む
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Fumiko @Hellothebook

よし皆さん通勤してらっしゃる人も多かろうがやっちゃうよ。放射能と科学コミュニケーションhttp://t.co/7Dm0xD2その第2段ツイートだ!コメント下さった@Neko_Sencho'sの答えにもなるかな?

2011-09-05 08:02:27
Fumiko @Hellothebook

そもそも技術と科学は単体です。今でも技術は確立してるけど科学的にはようわからんって話はあるのです。しかし今日は科学と技術の融合した領域の発展が目覚ましいので、科学技術、という言葉を使っています。たとえばコンピュータ工学とかね。

2011-09-05 08:06:24
Fumiko @Hellothebook

そして社会問題の解決のために科学技術が必要になるケースが多いわけです。わかりやすい例が今はやりのソーラーパネル。

2011-09-05 08:07:56
Fumiko @Hellothebook

そしてここからが本題。1986年のイギリスで起きたBSE問題。1986年、BSE感染牛が発見され、どんどん増え92.93年ごろは年間3万頭を超え、ヨーロッパ全土、そして日本にも来ましたね。

2011-09-05 08:11:22
Fumiko @Hellothebook

原因は牛の飼料に肉骨粉を与えたから。でちゃんちゃん。な話でしょ?と思われますが、この結論に至るまでのイギリスの動きが今の日本の放射能問題と類似する問題点を浮かび上がらせていると思います。

2011-09-05 08:14:01
Fumiko @Hellothebook

1988年、イギリスはBSEが人や家畜にどのような影響をあたえるか検討する目的としてサウスウッド委員会を設立します。そして1989年、報告書には「BSE牛の数は多くとも1万7000ぐらい。人への感染の可能性はない」イギリス政府はこの報告書をもとに対策を進めました。

2011-09-05 08:18:00
Fumiko @Hellothebook

1989年の時点で肉骨粉を飼料にするのはダメ。とわかっていたにも関わらず、なぜ予想をはるかに超えて増えたのか。それはサウステッド委員会に感染の原因である「プリオン」に詳しい専門家がいなかったのです。

2011-09-05 08:21:39
Fumiko @Hellothebook

そしてイギリス行政は肉骨粉の禁止。などかなり対策を立てるのですが、何が原因か不確定のまま、食肉業界や畜産家へのダメージ等のコストも考えなければなりません。

2011-09-05 08:24:10
Fumiko @Hellothebook

そのことは最初のサウステッド委員会の報告書に、「この見積もりが誤りがあれば被害は甚大なものとなるだろう。」という一文がありましたが、政府はその文章を注目させることなく、牛肉は安全だよ!とアピールしました。委員会も畜産業界への影響を懸念し、あまり声高く発言することはありません

2011-09-05 08:27:46
Fumiko @Hellothebook

なんだ結局専門家が悪いんじゃん。と思われるかもしれませんが。BSEの原因である病原体は何か?はその当時全く誰もわからなかったのです。なので専門家でも意見が割れました。科学的に不確実なまま、政府は人は大丈夫といっていましたが、人間にも感染する。という発表をしたのは1996年です。

2011-09-05 08:37:53
Fumiko @Hellothebook

そしてイギリス政府も無策だったわけではありません。国連の予防原則にしたがって、専門家の勧告以上の対策をとっていました。

2011-09-05 08:39:48
Fumiko @Hellothebook

1997年イギリス政府は発生から97年までのBSEの科学的知識の推移とその間の政府の対応の適切さを調査する委員会を設置しました。そして2000年、報告書が提出されました。

2011-09-05 08:44:11
Fumiko @Hellothebook

1適切な専門家がいなかった。サウステッド委員会にはプリオン病の専門家がいなく、BSEを含むTSEの発見が遅れました。が、しかし未知の問題に対して適切な専門家を見つけ出すことは困難である事を示しています。

2011-09-05 08:47:09
Fumiko @Hellothebook

2専門家の役割。普段研究者は、「科学」の分野で物事を判断しますが、こういった社会的影響の大きい問題で発言を求められたとき、「政治」の判断も求められるのです。難しいですね

2011-09-05 08:49:28
Fumiko @Hellothebook

3 予防原則とコミュニケーション。予防原則に関しては調べればすぐにでてくるので割愛します。1997年に人にも感染すると発表はイギリス国民ならず多くの人々が政治と科学者に裏切られたと感じました。そこで必要なのが公開性と、透明性です。不確実なリスクを伴う判断は国民の信用が何より大事

2011-09-05 08:52:37
Fumiko @Hellothebook

いかがだったでしょうか。今回の放射能問題に似ていると思われてたでしょうか。行政と専門家だけではなく我々国民とのコミュニケーションが、信頼が大事です。マスコミには是非その力に名てほしいんですが、今の所、逆の作用をもたらしているようで悲しいです。お付き合いいただきありがとうございます

2011-09-05 08:55:19