彼女から「今日一日が台無し!」と言われたら
ぼくはわりと昔からこういうことへの耐性が強くてすぐに気を取り直してしまう。 大学に入って初めて付き合った恋人が自分のミスや不運によって生じた悲劇への耐性が非常に低く、あそこで異文化コミュニケーションを体験した記憶がある。
2022-02-08 15:59:46最初にその彼女とディズニーランドにデートに行った時、何か赤い色のついた汁物を彼女が食べていて服に少しこぼした。白いデニム地のワンピースみたいなのを着ていて、慌てて水で拭いたが色が少し残ってしまった。
2022-02-08 16:03:00彼女が「もう今日一日が台無し!」と言って泣き始めた。 ぼくが「まあしょうがないよね」と言うと、さらにエキサイトして泣き始めた。 自分でこぼしておいて、ここまで不機嫌になって泣けるのはすごいな!と驚いた記憶が鮮明にある。
2022-02-08 16:04:28「今日一日が台無し!」っていうセリフを聞いたのも人生で初めて。 「女性というのはなかなか複雑怪奇で自分とはだいぶ違う生き物なのだな」というイメージをぼくは持つようになった。 実は男女共に不慮の悲劇への耐性が極めて低い人はいるけど、男性は表出しない傾向が強いだけなんだろうが。
2022-02-08 16:08:51彼女は強迫神経症(潔癖症)的なところも強く、おかげでぼくは何が起きているのか知りたい、これって症状消せないものなのかな?と思ってなんとなく催眠に興味を持って本を読むきっかけにもなった。 その相手とも5〜6年くらいは付き合っていたから、色々と学習させてもらった。
2022-02-08 16:11:25その後、彼女がどういう挙動をするかについて理解してくると、対応も初期に比べてうまくなった。 まさに策動癖がその彼女にも強くあったので、行かせたい方向の反対側を強く踏んでやれば、それに反発する方に流れる。
2022-02-08 16:15:29彼女はタバコの煙を憎んでいた。だが、当時は分煙がほとんどすすんでおらず、レストランで食事中、隣に喫煙客が来ることもある。 すると、その後、ずっと不機嫌になり、相手をしているこちらとしてもめんどくさいし楽しくない。
2022-02-08 16:18:41そこで喫煙客が隣座ったとわかった瞬間に「喫煙者だ!許せない!最低だ!すぐに店員を呼んで席を変えてもらおう!」と強い怒りを含んだ語気で彼女に言うことにした。 すると、彼女は「別にそこまで嫌じゃないからいいよ」と言って、わりと機嫌を損ねずにそのまま食事を続けられるのであった。
2022-02-08 16:21:28大学時代にミルトン・エリクソンを読みながらめんどくさい彼女を相手に色々と実験できたのは今思うと貴重な財産となっている。 家庭教師や塾講師のバイトもやっていたので、そこでも様々な実験ができた。お金をもらって実験ができるのだからありがたい。
2022-02-08 16:32:25あの強迫神経症的な彼女と最初に付き合っていなかったら、催眠に興味を持つこともなく、エリクソンにも触れないまま、全く別の仕事をしていた可能性も高い。 何がどんな風に転がるのかは時が経ってみないとわからないよな。
2022-02-08 16:35:02「今日一日が台無し!」と泣く相手に「まあ仕方ないよね」と返すのがもっとも悪手だということは身をもって学んだ。 今なら「本当に台無しだ!こんな日にディズニーなんて最低最悪の地獄体験にしかならない!今すぐ帰ろう!一刻も早くこの忌まわしい地を立ち去ろう!」といって出口に向かって手を引く
2022-02-08 16:48:22