記憶がない燭台切光忠bot シーズンEx ②

【極】記憶がない燭台切光忠bot @shositu_mitubot

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光忠「……おかえり、伽羅ちゃん。無事かい？」 伽羅「軽傷だ。あんたは」 光忠「遠征部隊が持って帰ってきてくれた手伝い札で、手入れしてもらえたよ。……。……何かあった？」 伽羅「…………日本号が折れた」 光忠「……」 伽羅「……それだけだ」

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光忠「…………あの人も、見ちゃったんだよね？」 伽羅「……」 光忠「日本号さんが折れるところ」 伽羅「……ああ」 光忠「…………後で様子を見に行くよ」 伽羅「あんたは関わる必要はない」 光忠「でも、」 伽羅「あんたと兄弟は別の刀だ。関わらなくていい」 光忠「どうしてそんなことを……？」

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伽羅「…………なんでもない」

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日本号「（ﾊﾟﾁｯ）…………ここは……暗いが、手入れ部屋、か……？」 福島「…………号ちゃ、……号ちゃん…………」 日本号「お前、ずっとここにいたのかよ」 福島「号ちゃん……号ちゃんが……」 日本号「……。ほら、目開けたぜ。こっち見ろよ。俺はここにいるだろ。お守り持たされてたからな」

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日本号「最近の命令はたしかにおかしいが、刀を折らせるようなことはしねえよ。今のところはな。……だからそんなに泣くんじゃねえよ。布団にまで涙が染みてきてるぜ」 福島「号ちゃ……行かないで……」 日本号「ほら、顔見せてくれよ。布団に縋りついてねぇで。な？」 福島「…………ご、号ちゃ」

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日本号「おう。お前は無事みたいだな。顔はぼろっぼろに泣いてるが……」 福島「号ちゃん……号ちゃんっ」 日本号「はいはい。お前が安心するまで縋りついてて構わねえよ。あいにく抱きしめ返せねえけどな。体が動かねえ」 福島「号ちゃん、俺――」

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福島「俺、気づいてなかったんだ。主がよそにやらなくても、戦で折れたら、号ちゃんはもう帰ってこないって」 日本号「……」 福島「……俺、号ちゃんが戦に出るたびに、こんなに不安になんなきゃいけないのか？」 日本号「……」 福島「号ちゃ、号ちゃん……っ、……俺、」

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福島「俺、……こんな不安に、耐えられる気がしないよ、号ちゃん」 日本号「…………」 福島「うっ……号ちゃ、……ふ、……っ、う…………」 日本号「お前の幸せに水差しちまったなぁ……。……頭を撫でてやりたくとも、腕が動かねえ。泣くなよ。…………お前に泣かれるのが、一番こたえる…………」

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光忠「お邪魔するよ。……ああ、兄はやっぱり手入れ部屋だったか……。泣き疲れて眠っちゃったのかな？　日本号さんの傷に響くから、少し体勢を変えようか」 日本号「…………かまわねぇよ」 光忠「起きてたのかい？」 日本号「それより……」 光忠「うん……どてらを持ってきたよ。冷えるからね」

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光忠「でも、お布団のほうがよかったかな。畳は寒いよね」 日本号「……敷いたところで、気づきゃあ俺の腹にすがりついて寝るだろ。……おい、光忠。起きろよ」 福島「ん……。……ハッ、号ちゃんっ！　どこにも行ってないよな！？」 日本号「ここにいるだろうがよ。布団入ってこい。寒くて眠れねえ」

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福島「でも、傷に触れたら、号ちゃん治らなくなるかもしれないだろ？」 日本号「明日の朝まで手入れの人員は入ってこねえ。俺を凍えさせる気か？　この正三位をよ」 福島「……（もぞ）」 日本号「もう泣いてねえか？」 福島「ん……。号ちゃんがここにいるからな」 日本号「ならいい」

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日本号「…………お前を一人で泣かせとくわけにはいかねえんだよ」

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光忠「……」 長谷「燭台切。青野原への出陣中断が決まった」 光忠「そうか……。こんなこと言っちゃいけないんだろうけど、ちょっとほっとしたよ。全員が重傷になるまで出陣を繰り返すなんて……かっこいい戦い方とはいえないからね」 長谷「少しの間は遠征のみの稼働だ。貴様も休んでおけ」

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長谷「青野原完全制圧の期限まで、一週間ほどある。一度、手入れ資源と手伝い札を溜めてから、次の週末に一斉攻撃にかかるそうだ」 光忠「うん、それがいいよね。……こんなに厳しい戦いは、いつ以来かな。お守りを持たされたのも、貞ちゃんを探して白金台に出ていた頃依頼だっけ……」

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光忠「戦自体には勝てるんだけど、敵が一体生き残ってたりして、なかなかね……。あと一撃さえあれば……夜戦さえあれば……って思っちゃうよね」 長谷「夜戦は貴様には不利だろう」 光忠「うん、そうなんだけど……。うーん、僕も疲れてるのかな。伽羅ちゃんと長谷部くん、兄が無事でよかったよ」

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長谷「そういえば、貴様は潜水艦推しだったな」 光忠「人聞きがわるいな、長谷部くん。衣装がかっこいいよね、って褒めてるんだよ」 長谷「その回答が最悪なんだが？」 光忠「疲れると話題がかっこよくなくなるって本当なんだね…………僕も少し休むよ。伽羅ちゃん、どこかな」

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光忠「伽羅ちゃん、いいものを貰ったよ。今の僕たちに必要なのはこういうのだよね」 伽羅「……あんたが食べろ」 光忠「半分こがいいな。……無人在来線爆弾……（ぼそっ）」 pic.twitter.com/pTT8i1J5uf

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光忠「審神者さんたちの優しい眼差しシリーズ。ありがとう。まだシリアス始まりたてなのに固唾を飲んで見守ってくれてるなんて、励まされるよ。……あ、燭台くんは斬っておくね。ｺｺﾃﾞﾁﾌﾞﾘｦｽｷｯﾌﾟｼﾏｽ（スパン）」 伽羅「（なぜ天狗……）」 pic.twitter.com/KctMMYt38f

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日本号「…………手入れが始まって……あいつはさすがに追い出されたか。……傷はまだ痛むな……まだまだ手入れは続くってところか……。あいつが泣いてなけりゃいいんだがよ……」

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博多「……おいしゃん。約束しとったどおり、あん人の情報ば持ってきたばい」 日本号「はは、……お前は本当に商売上手だよ。小遣いでも何でも持ってけ。……で、あいつはどうしてる」

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博多「今朝、おいしゃんの手入れのために主人や近侍が入りよると、……先に目ば覚ましとった福島しゃんは、おいしゃんが起きないちいうて混乱しとったばい」 日本号「……」 博多「大怪我して休んどるけん、ち止めても、号ちゃん号ちゃんで剥がれなかったばってん……」 日本号「……そんなにかよ」

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博多「手入れが始まらんちいうんで、あん人には「お注射」させて大人しくなってもらったばい。薬研が」 日本号「は！？　大丈夫な薬なんだろうな」 博多「精神を安定させるだけばい。おとなしくなったあん人を、数人がかりで運んで、今は燭台切しゃんに預けとっとよ」 日本号「…………」

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博多「おいしゃんの手当てが終わるまでは、様子見てくれるち言うとる。……おいしゃんは今のうちに、手入れ終わらすしかなかね」 日本号「それで？　あいつは落ち着いてんのかよ」 博多「…………。…………薬があれば、ってとこ、ったいね」 日本号「（さっさと治せってことか……）」