茂木健一郎(@kenichiromogi）さんの連続ツイート第2719回「英語のテストを全廃すれば、日本人は英語うまくなるよ」

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート２７１９回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。

茂木健一郎 @kenichiromogi

英語の習得にテストが要るのかどうかという論争がもしあるとするならば、私は圧倒的に「不要」の立場である。エビデンスの一つは、私たちが母語である日本語を習得するプロセスで、そこにはテストはないしあっても余計である。

茂木健一郎 @kenichiromogi

英語を習得しようと思ったら、日本語を習得するプロセスと同じことをすればいいと考えている。つまり、大量に読み、聞き、書き、話す。これにつきる。その過程で、１点刻みでちまちまとスコアリングするテストは無駄であり、間違った方向に学習者を導く。

茂木健一郎 @kenichiromogi

日本における英語学習が惨状なのは、それが、学校や入試、あるいは就職におけるTOEICのように、人が人を評価する際のlow costのno-brainerのお手軽測定に使われているからで、そこには英語文化に対する深い洞察も、愛も、こだわりもない。抜け殻しかない。

茂木健一郎 @kenichiromogi

英語で１点刻みでスコアがつくことのナンセンスを象徴する事象を２つ。まず第一に、SalingerのThe Catcher in the RyeでHolden少年がいじめっ子の代理で書く作文。なくなったお兄さんの野球のグローブに記されていたお気に入りの詩のフレーズについて書く。素晴らしい。だけど点数はつけられない。

茂木健一郎 @kenichiromogi

第二に、TOEICに対する、本当に英語ができる外資系の人たちの極寒の視線。そんなのこの世にあるの？　インタビューして、話聴いて、何か書かせれば、その人の英語力なんてわかるじゃん。まさに正論。TOEICというテストになど、枝葉末節のちまちま極セコ能力検出装置しかない。

茂木健一郎 @kenichiromogi

私が日本における英語テストの信仰が看過できないと思っているのは、それが、日本人を二流以下の英語使用者にする策謀にしか思えないからである。シアターエデュケーションや、エッセイを書く、スピーチをする方がよほどいい。そして、これらの活動はTOEICのような１点刻みのセコセコスコアは不可能。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート２７１９回「英語のテストを全廃すれば、日本人は英語うまくなるよ」をテーマに、６つのツイートをお届けしました。