2022年3月会話SSまとめ

十五 @togo_riz

入「昔どんだけやばかったんですか」 炯「ヤバいなんてものじゃない。生命維持活動停止させて完全な無になっていた。生きてるか分からないくらい存在が薄らいでた。俺も嫁も毎日不安だったさ」 灼「全然記憶にない」 炯「そりゃあないだろ、感情も捨ててたんだから。ユーストレス欠乏症かと思ったよ」

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灼「なんで戻れたんだろ…うーん…炯が泣いてたから？」 炯「まあ色々あって耐えきれなくなって…感情爆発させたらお前も泣き出してた」 灼「ぼやっとだけど、炯の感情がダイレクトに流れ込んできた感じがしたような…それで生きないといけないって思えたのかも」 入「流石感情爆発マン」 炯「殴るぞ」

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灼「炯と舞ちゃんが一緒に食べれるように一生懸命メニュー考えたり手間かけて作ってくれたことはちゃんと覚えてるよ。本当に感謝してる」 炯「その割にフードプリンター推奨するよな」 灼「大変なの分かるから楽していいよってことだよ！」 炯「なら手間かけさせてくれよ。お前のために作りたいんだ」

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灼「俺も炯や舞ちゃんのために何かしたいけど、何したらいいのか分からない…何かしたい…」 炯「美味そうに食ってくれ」 灼「なんかおかしくない？？」 炯「美味そうに食う灼を見ると心が満たされる。嬉しい」 入「わかる」 灼「分かるの？？」 入「美味そうにラーメン食ってほしい」 灼「解せぬ」

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和栗さん俺が考えた最強にかわいいヒロインって感じの最強にかわいい女の子なのでめっっっちゃ人気出てほしい…みんな薫る花は凛と咲く1巻買って…… pic.twitter.com/fpSnDzoQ2v

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入「そろそろ桜の時期っスね」 灼「来週から街路樹が桜にチェンジされるらしいですね！」 入「いやもうなんか…情緒ねぇな…イルミネーションかよ…」 灼「だってないものはないですし」 入「あるよ」 灼「廃棄区画？」 入「そんな数はねぇけどな」 灼「入江さん！桜見たい！お花見してみたい！」

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入「それ、俺が廃棄区画行きやすいように演技してたりする？」 灼「まあ、俺が同行しないと行けないっていうのも勿論ありますけど、単純に桜見たいですよ。最近疑り深くないですか？信じて欲しいな…」 入「違う違う！監視官が気ィ遣いだから、合わせてくれてんじゃないかって心配してるだけだよ！」

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灼「今までお出かけした時のこと演技だと思ってるなら心外です。本当に楽しかったのに…」 入「ごめんって！監視官なら俺気持ち良くさせるためにハジメテ～とか言ってそうだから、つい、ついな？」 灼「本当に初めてでした！教えてくれたの入江さんなのに！」 炯「はわわ…😨」 廿「落ち着け監視官」

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入「俺だけいい思いしてたら意味ねぇからさ」 灼「なんで連れて行ってくれる入江さんの方がいい思いするんですか。付き合ってもらってるのはこちらですよ」 入「監視官が初めてだってはしゃぎながら表情くるくる変わる姿見て満たされるから、俺好みのあざと演技してくれてると思うだろ」 灼「もー！」

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灼「本当に初めてだから興奮してるんですよ！なら今回から無反応でいきましょうか？絶対俺も入江さんもつまらなくなるでしょうけどね！」 入「疑って悪かったって！絶対楽しませるから今回も桜に負けない満開笑顔見せてくださいよ～💦」 廿「どんな喧嘩してんだ…」 炯「(2人の弁当作ってやろう…)」

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灼「さあ、いざ出陣です！」 入「ただの花見っスけどね」 灼「炯と奥さんがサンドイッチ作ってくれたのでお昼も楽しみですね☺️」 入「つーか一緒来なくて良かったんですかね」 灼「行くなら夫婦水入らずの方が良いんじゃないですか？」 入「あー…てか健常者の嫁連れてくような場所でもないですしね」

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入「アンタがこんなだから忘れちまうけど、普通の奴は廃棄区画に足踏み入れたいなんて思わないからな」 灼「確かに入っただけで色相濁るってイメージは付いてますね。規制張らなくても近寄る人はほとんど居ません。だから潜在犯が逃げ込みやすい場所でもあります」 入「実際治安は良くねぇしな」

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灼「だから如月さんは誘わないんですよね」 入「危ないっつーのは勿論あるけど、幻滅されたくないだけかもしれないっスね。その点、アンタは安心出来る」 灼「入江さんここが大好きですもんね。予防線で皮肉も言うけど、自分の生まれ育った場所は家族とか人生の一部みたいなものだし、やはり特別です」

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入「監視官がここにあるもん見て喜んでると分かってくれる奴もいるもんなんだと思って、もっと知ってもらいたいと欲張っちまうから良くないっスね」 灼「誰だって自分の大切なものを理解して欲しいし、悪く言われたら悲しいですよ。それに入江さんこと知りたいと思ってるから、普通に嬉しいですよ？」

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入「…」 灼「あ、照れてます？入江さん調子良くて要らないことはペラペラしゃべる割に自己開示下手だから妙な壁あったので、最近本音で話してくれて嬉しいです！」 入「本当上げて落とすの上手いっスよね」 灼「すみません～口が悪いもので😜だからね、気を遣わず接してください。無理してないから」

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灼「わあ…ここが播磨坂？」 入「よく知ってるな」 灼「ネットだとほとんど情報抹消されてるので父の書斎で調べてみました。松平播磨守の上屋敷に因んで名付けられたんでしょう？」 入「いやそれは知らねぇけど。でもまあどうスか、本物の桜。結構綺麗に咲くもんだろ」 灼「…😢」 入「なんで泣く！」

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灼「ホロと全然違うから…匂いも人工香料とは違う」 入「ああ、本物はあんな甘ったるい匂いはしないよ」 灼「そもそも桜並木の下は空気が違いますね。程よい湿度が心地良いです。生きてるんだな、この子達…すごい。流石日本の国花」 入「へえ、国花なんだ」 灼「菊か桜らしいですよ。俺は桜派です」

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入「国花が今じゃ廃棄区画でないと見られねぇなんて笑えるな」 灼「捨てちゃいけないもの廃棄してしまった結果なんでしょうね。だから俺はここ好きですよ。忘れちゃいけないものが沢山残っているから」 入「そうか」 灼「ありがとうございます、連れてきてくれて」 入「礼を言うのはこちらの方っスよ」

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灼「そこの公園でお昼食べます？」 入「う…ど、どうぞ」 灼「…どうしました？」 入「知り合い居ねぇかなって…花見しながらのほほんと飯食ってるキャラじゃないんで」 灼「そっか、入江さんここら辺でブイブイ言わせてたんですもんね。すっかり忘れてた」 入「俺も自分のキャラを忘れてた」 灼「😂」

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灼「外出ましょうか。ここまで運転お願い出来ます？」 入「…行き先ホテル？」 灼「個室の方がゆったり出来るでしょ？」 入「え？そうですね…でも昼間から…」 灼「？ホテル使うのに時間とか気になりますか？むしろ宿泊で使用すること殆どないから昼のイメージなんですが」 入「夜のイメージが…」

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灼「…すごく勘違いされてる気がする」 入「俺も勘違いしてる気がするけど、真昼間にホテルって」 灼「ちなみに昼ホテル行きましょうって言われたら、その心は？」 入「一発ヤってスッキリしようや、です」 灼「俺は周りの目を気にしなくて済む個室でゆっくり食事したいな、です」 入「ごめんなさい」

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灼「入江さんの中でホテル＝ラブホテルなんですね」 入「すいません」 灼「ぷっ」 入「？」 灼「それでわたわたしてたのかと思うと面白くて。実際行くとお誘いした理由分かって貰えらると思うので行きましょうか。あ、ちなみに客室じゃないですからね？」 入「もう掘り返さないでくれ！」 灼「はい😂」

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入「茶室…スか？」 灼「はい、意外と個人で貸りること出来るんですよ。昔の炯、自分の容姿気にして外出好きじゃなかったから、結構使ってたんですよね。完全プライベート空間になって良いでしょ？」 入「俺作法とか全くわかんないですけど」 灼「誰も居ないから好きに寛いでください」 入「でもさ…」

十五 @togo_riz

灼「入江さん、茶室っておもてなしの空間で、相手を思いやることに重きを置く場所なんですよ。そこの掛け軸の『一期一会』は、同じ時間は二度と来ない、だから人と人との出会いや共に過ごす時間を大切にしましょうという意味です。俺は作法よりそちらを大事にしてほしいな」 入「そうなんだ…」

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灼「作法は覚えなくても良いので、四規七則だけお願いします」 入「四規七則？」 灼「四規とは和敬清寂のこと、七則は利休七則のことです。和敬清寂の和はお互い心を開いて仲良く、敬は互いに尊重し合い敬う、清は心を清らかに、寂は動じない心を持つこと」 入「なんかそれは聞いたことあるような？」