デストラクティヴ・コード #6
・このアカウントは? →サイバーパンクニンジャ小説「ニンジャスレイヤー」をTwitterで連載しています ・Twitterで小説が連載できるのですか? →カラテでやる ・ニンジャとは? →平安時代をカラテで支配した半神的存在。彼らはキンカク・テンプルで謎のハラキリ儀式を行い、歴史から姿を消した
2022-03-24 21:13:44→だが戻ってきた。ふたたび世界をニンジャ始祖カツ・ワンソーの威光によって支配する為に。それがダークカラテエンパイアである。2049年。フジキド・ケンジの戦いから10年が経ち、世界は力の時代、混沌の時代。ニンジャの闇の時代が始まろうとしている。戦え……ニンジャスレイヤー、マスラダ=カイ!
2022-03-24 21:16:27・ニンジャスレイヤーには実況タグが存在する。 #ニンジャスレイヤー だ。 ・ニンジャスレイヤーのTwitter連載はハードコア小説なので、挿絵が無い。あなたがニンジャのイラストを描いてみんなに見せよう。 #ウキヨエ タグだ。
2022-03-24 21:18:28【現在はシーズン4】 ・世界中のダークカラテエンパイアの古代リアルニンジャ達がネオサイタマに狩人を送り込んできた。ニンジャスレイヤーを獲物に、お互いの序列を決めようという闇の儀式だ。ニンジャスレイヤーはそんな勝手な儀式に従うつもりはない。次々に狩人を返り討ちにしていった。
2022-03-24 21:20:49【現在は第5話】 ・狩りの儀式「カリュドーン」が進行し、徐々に様相は変化。ネオサイタマに異常が現れ、狩人同士の争いが勃発した。狩人ブラックティアーズは狩人アヴァリスに刺客を差し向けるが失敗し、直接対決となる。その経緯は過去ログに詳しい。今回はとにかく悪のニンジャ同士の戦いに刮目!
2022-03-24 21:25:28「わかるかよ。俺が、サツガイを、贄にするんだ!」アヴァリスの目が闇色に輝いた。……「サツガイ」の名を耳にした瞬間、ブラックティアーズのニューロンは極度に鋭敏化した。サツガイの名がアヴァリスから出てきた。なにゆえ?そして、どこまで知っている?引き伸ばされた時間が泥めいて流れる。 1
2022-03-24 21:35:02アヴァリスはブラックティアーズの水晶球の中に秘されていたマガタマを目にした時、なにかを察したのだ。そして「サツガイ」の存在に触れた。これは……『異な事だ』ほとんど静止した世界で、ブラックティアーズの横にセトが出現し、話しかけた。空気を練って作ったような、セトの透明な写し身が。 2
2022-03-24 21:38:39セトは此処には居ない。オヒガンに築いた自身の超自然領域からブラックティアーズのニューロンに直接語りかけているのだ。『とはいえ、予想だにしなかった事ではない。カリュドーンの儀式に生じたノイズの様相から、可能性のひとつとしては想定していた。その可能性が今、確信に変わったのだ』 3
2022-03-24 21:42:18ブラックティアーズ自身も、今や推測を結論に導こうとしていた。アヴァリスはマガタマに反応した。黒きマガタマは、ティアマトがセトのもとに持ち来たった恐るべき品である。それはひとたび滅びたサツガイが再び受肉する為の礎となる呪物……つまり……『アヴァリスは始祖カツ・ワンソーの影の一つ』 4
2022-03-24 21:49:13セトは己の異形の顔を少し傾け、首に長い指を添わせて思考し、アヴァリスを指差す。引き伸ばされた時間の中で行われる動作は実時間においてコンマ1秒にも満たない。『即ちアヴァリスは我らがサツガイと同格の存在だ。当初、我は疑った。刺客を差し向け襲わせた……その過程を、我は観察した』 5
2022-03-24 21:55:01ブラックティアーズはイアイの力を漲らせる。筋肉の緊張、関節の軋みを感じながら。ニューロンにセトの意志力が干渉し、身構えるアヴァリスの肉体を苛むノロイの波を強く可視化させる。『ペリアプト・オブ・ノロイは、オヒガンとの繋がりを乱す神秘の品。奴のジツを封じる為に授けた品だが……』6
2022-03-24 22:03:42叫び声をあげながら、アヴァリスが身体のバネを伸縮させる。『はからずもその過程で我は確信に至る。ノロイを通し、我はアヴァリスの魂の輪郭をスキャンした。そして露出したマガタマにあの者の意識が吸い寄せられた時、確信は絶対の真実となった』(奴は、サツガイを贄にすると申しておりました) 7
2022-03-24 22:07:54『可能であろう』セトはあっさり認めた。『あれもまたカツ・ワンソーの影ゆえに。当然、阻止する。あの者の様子を見るに、ヴァインが当初よりサツガイの吸収を目論んでおったかどうかは怪しいものだ』(封印、ないし処刑。奴を排除する。それが御身の命令でございました。この上で如何なさいますか) 8
2022-03-24 22:13:59『あの者は未熟な状態だ。それゆえ儀式にノイズを呼んだ。……マガタマの使用を許可する』セトは示唆した。『刻んだノロイがバックドアとなる。奴の肉体を触媒に、直接サツガイを受肉せしめる。うまくゆかぬならば、ただ殺してよい。粛々と儀式を進行せよ』(御意)セトは消え、時間が流れ出す。 9
2022-03-24 22:18:38「イヤーッ!」ブラックティアーズはイアイ斬撃を繰り出す。彼のカタナは呪術的に鍛造される武器。その鋼の表面に、混ぜ込まれた魔剣ベッピンの破片が妖しい輝きを添えている。ベッピンの破片は、ブラックティアーズがかつてこのネオサイタマで回収したものだ。神代の武器……! 10
2022-03-24 22:23:19ベッピンの力もて彼はカンジ・キルを放ち、ニンジャスレイヤーに「狩」のノロイを刻みつけて、カリュドーンの火蓋を切った。刃は砕けたが、ベッピンが失われる事は決してない。破片を芯に、彼は再び妖刀を鍛造した。かつてネオサイタマで背中を預け戦ったハイウェイマンも今はない。弔いの刃とせん。11
2022-03-24 22:28:35「イヤーッ!」アヴァリスは急加速し、ブラックティアーズのイアイを躱した。ブラックティアーズは振り下ろしたカタナを目の前の足場に突き刺し、えぐりながら斬り払った。「イヤーッ!」アヴァリスは身体をねじってこれをも躱した。そしてブラックティアーズに踏み込んだ。 12
2022-03-24 22:32:58ブラックティアーズはしかし、懐刀を用意していた。ヒエログリフの黄金装飾鞘から抜き放ったワキザシで、近づいてきたアヴァリスを刺し貫いた。「ハハァ……!」アヴァリスは闇色の目を見開いた。ブラックティアーズはニンジャ第六感で反応。真後ろをカタナで薙ぎ払った。アヴァリスは後ろにいた。 13
2022-03-24 22:38:23「グワーッ!」胴体を真っ二つにされながら、アヴァリスの姿は笑いながら消えた。ブラックティアーズのニューロンをニンジャアドレナリンが駆ける。アヴァリスはもとの場所にいる!ブンシン・ジツ!それも、本体と鏡像を任意に入れ替える異形のジツ、オルタ・ブンシン・ジツだ!「そうだよォ!」 14
2022-03-24 22:44:25防御が間に合わない。ブラックティアーズの脇腹にアヴァリスのツルギが突き刺さっていた。アシッドクラフト・ジツによって生成された流体剣だ。ナムサン。アヴァリスは使い果たしたジツを充填し、ノロイのジツ封じを克服しつつある。マガタマから力の片鱗を盗み取り、傷を塞いだ際に。 15
2022-03-24 22:49:34「イヤーッ!」ブラックティアーズはワキザシを逆手に持ち、アヴァリスの腕を刺した。ほとばしるアヴァリスの血が呪術的に還元され、ブラックティアーズの脇腹の傷に抗う力を与える。ブラックティアーズは敵を傷つければ傷つけるほどに、己の傷を無効化することができる。この程度の負傷は無意味だ。16
2022-03-24 22:54:58「イヤーッ!」アヴァリスは流体剣の刃を捻じり、裂きながら引き抜いた。「ヌウーッ!」ブラックティアーズは耐える!「治すジツか。いい」アヴァリスはツルギを構え直した。「だが今欲しいのはお前のジツじゃねえ。……そのマガタマだ……!」「イヤーッ!」ブラックティアーズの斬撃! 17
2022-03-24 23:00:29袈裟懸けの斬撃を、アヴァリスはツルギを振りかぶり、半身で避けた。ブラックティアーズは足元に切っ先を擦りつけながら、掬い上げるように第二撃を繰り出す!「イヤーッ!」「グワーッ!」逆袈裟の裂傷!血飛沫!ブラックティアーズを癒やす!カタナのカラテにおいて遅れを取るはずもなし! 18
2022-03-24 23:04:23