未完成の理想郷1話「懸ける」

未完成の理想郷(完結) @uf_arkadia

「ほんと！？ありがとー！！！けんちゃん大好きー！！！」 「え…う、うわあ！！」 pic.twitter.com/gUcmTczR3o

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感極まって勢いよく抱きつくまゆたろうに、憲史は受け止めきれずに後ろへ倒れる。 好意を全面に出すまゆたろうに、憲史は戸惑ってしまう。

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「ま、まゆたろうくん？」 「えへへ、好きだよ、けんちゃん。ほら、行こ？」 「あ、う、うん……。」

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まゆたろうに手を引かれて、憲史は松明の元へ歩いて行った。 結局、逃げるタイミングと魚を失った憲史は、まゆたろうが魚を食べ終わるまで心が休まることがなかった。

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「魔物か…。」

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話し合いの後、誰もいなくなった大樹の下で呟く人物が一人。 「そういえば、次のエリアってあの子達も……うん、占いじゃわかんないよね……。あーあ、早速一波乱起きそうだなー。」

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腕を頭の上で組み、空を見上げながらその人物は問いかける。

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「君もそう思うでしょ？」

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風で揺られた大樹が返事をしたかのようにざわめいていた。

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第１話　ＥＮＤ