不条理現代ファンタジー

KATO Kosei @sd_tricks_kato

息子の中3国語の教科書に三崎亜記の短編が収録されていたのだが、中学の国語科の教員が「この短編で成績がついて内申に反映されるのはいかがなものかと思う」と宣言して、3学期の最後（入試が終わった後）まで教材にしなかったというものがあったという。先日読んでみたが、教員の気持ちはわかった。

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内容は不条理現代ファンタジーもので、市役所の市民データシステム上の操作ミスで同じ市民のデータを2つ作ってしまったら、その市民の意識も2つに増えたという話。ファンタジーノベル大賞出身の作家が小説新潮で書く短編とか、ブンゲイファイトクラブあたりで主流の作風である。

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教科書の編集意図は自己同一性の問題やソシュール系の記号論をテーマにしたとのことだが、中3の1学期でそれはちと早くないか。個人的には純文学風味不条理現代ファンタジーは嫌いなので、「あーこれは俺嫌い」と言ったら、息子も「俺も大嫌い」と同意してくれた。