「東京の作品では絶対にやってはいけない京都アニメーションの作画についての特殊例ちょい更新版」
まずは『氷菓』ED2「君にまつわるミステリー」を見ていただけると助かります。 「だってだって 知りたい 君は違うの?」のところ。 顔を沈み込ませるという堀口さんらしい特徴が出ていてここが堀口悠紀子さんパートなのですが、千反田えるの目ぱちのところに注目していただきたいです。
2021-11-07 16:33:03最初の目ぱちの開き目フレームは、恐らく普通は原画が描くはずで東京だと開き目は原画が描いてますよね。 しかし、京アニの動画の方との格闘になるのですが、よーく見てコマを送ると開き目フレームを動画が中割で描いてます。 それに開き目と閉じ目の中間的な所謂中目を描いてるわけでもない。
2021-11-07 16:33:04では、動画の方に過剰に負担がかかっているのかというとそうではなくてガイドになる画が前にあるためにアリストテレス的配分的正義で原画は原画の働きをしているので民主的リソース配分になっています。
2021-11-07 16:33:04ただ、閉じ目は原画が描いているので少しプレッシャーがかかっていて「動画の人の画を見せたい」のか「動画の人を飽きさせないため」なのか分からないですけど、「原画上がりテスト」みたいなことを本番でやっているんですね。
2021-11-07 16:33:04その後の顔を沈み込ませるところでは軌道の始点のところで本来であれば原画が 描くところを恐らく動画に中割で描かせているはずで次の動作の中割っぽい崩した表情を堀口さんは描いていると思います。
2021-11-07 16:33:05このことから分かるかもしれませんが、堀口さんは原画ポジションに中割を置き、中割ポジションに原画を置くというような原画動画あべこべ作画をしていることがあって、原画と動画の等価交換という錬金術をしているんですね。
2021-11-07 16:33:05なのでパズル的作画になっててまさに「君にまつわるミステリー」に係るように「ミステリー作画」になっていることがある。
2021-11-07 16:33:05傍証として川上雄介さんという若手の激うまアニメーターさんが『境界の彼方』EDの主人公の髪がふわふわ浮遊して動くアップの堀口さんのパートの作画を何回コマを送っても原画ポジションを探れないとつぶやいていて丁寧に添削ペンを入れてのコマ送り分析動画を Twitterに以前あげていたのですが、
2021-11-07 16:33:05結論としては探れなかったみたいなんですね。 何故探れなかったのかというと原画ポジションに中割を置いて中割ポジションに原画を置いてあるからだと思うんです。 この事実を知らないといくらコマを送っても分からないので仕方ないことなんです。
2021-11-07 16:33:06これもそんなに難しい話ではなくて原画番号1の原画があり動きの始点だとすると始点の前に空白がありますよね。 それでその空白と原画番号1の間の中を割ってくださいとなると動画が原画のような中割を描かなければいけないですよね。 となると動画番号0に原画のような中割が生まれると思うんです。
2021-11-07 17:13:32終点においても同じでキャラクターアクティングではなかなかこういうことは無いようなんですが、エフェクトにおいてはなんとなくでも成り立ってしまうので空白と原画の中を割らせて原画のような中割を描かせる描き方があるみたいなんです。
2021-11-07 17:13:32それを軌道途中で上手いことやれるように原画と原画で調整してフォルム変化とフォルム変化の関係とかポージングとポージングの関係とか距離と距離の関係で動画に原画っぽい中割をストレスなく描かせるというそういう描き方されてる人がいらっしゃるんですね。
2021-11-07 17:13:33自動中割でいうと自動で中を割ってくれるように自動中割のことを考えて中割を原画で調整する感じで原画による中割管理です。
2021-11-07 17:13:33自動中割と主従関係が逆転するかもわかりませんが、自動中割に原画を描かせるように原画が中割っぽい原画を描いて自動中割に吐かせると原画っぽい中割が生成されると思うんです。
2021-11-07 17:21:04それを中割に任せずに原画でやって、挟み込んであげることで中割のガイドにしてあげて動画にフリーハンドで中割を描かせる感じ。
2022-04-11 21:45:24