そう言えば「たわわ」って英語ではなんて言うの?

諸説あります。 普通に「Tawawa on Monday」で流れてるみたい。
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砂手紙 @sandletter1

1・昔E.M.フォースターというイギリスの作家がいました(1970年6月7日没)。で、以下は『東大の教室で『赤毛のアン』を読む』(山本史郎・東京大学出版会)の中で、マリラという、アンの養母になった女性について言及している部分からのいただきです。

2022-04-16 02:28:55
砂手紙 @sandletter1

2・ちなみに氏による全訳は『注釈版・赤毛のアン』(原書房)という密度の濃い、注釈が2段組で本の3分の1ぐらい、つまり本文と同じぐらいあるものが出ています。ただ、自分の感覚では山本史郎氏、訳しすぎの気もするんだよね。元のテキストより訳文が多くなっちゃうのは、でも仕方ないかな。

2022-04-16 02:29:22
砂手紙 @sandletter1

3・なお、冒頭のレディース・イヤドロップス(貴婦人の耳飾り)からして、「鳳仙花」「ホウセンカ科に属し、黄色またはオレンジがかった黄色の花をつける」と間違ってる。これは別名フクシア(和名は釣浮草)でアカバナ科の低木。花の色は赤~紫。

2022-04-16 02:30:48
砂手紙 @sandletter1

4・とりあえず『赤毛のアン』はやたら植物の描写は細かいので、『赤毛のアンの植物図鑑』とか作れるくらいだね。話がどんどん横道にそれるね。E.M.フォースターの話に戻ろう。

2022-04-16 02:31:22
砂手紙 @sandletter1

5・その人は『小説の諸相』という文学理論(元はケンブリッジ大学、トリニティ・カレッジの講義)の中で7つの諸相を語り、そのうち登場人物について「flat(平坦)」と「round(立体的)」という語を使って説明しています。

2022-04-16 02:31:56
砂手紙 @sandletter1

6・つまり『東大の教室で『赤毛のアン』を読む』のテキスト中では、マリラがいかにラウンドであるか、についてがキモですね。役割が明確でキャラとして物語の展開において成長を感じさせない登場人物を「フラット(平坦)」、成長して多面的に語られる登場人物を「ラウンド(立体的)」。

2022-04-16 02:32:30
砂手紙 @sandletter1

7・つまりそれは日本語っぽくすると「テンプレ」と「キャラが立ってる(リアルっぽい)」の違い。E.M.フォースターのテキストは1927年のものだから、念頭に置いていたのはオースティンとかディケンズみたいな19世紀末ぐらいまでの小説で、アニメやラノベのキャラ立てではないですけどね。

2022-04-16 02:33:23
砂手紙 @sandletter1

8・だから「あたしのどこがフラットなんだよ!」と怒る金髪ツインテールでチビの生徒会長、おまけに八重歯だったりするキャラはフラット、はいはいそうですねー、と聞き流す副会長はラウンド。別の日本語にすると「残念な」「たわわな」になります。どの部分がそうなのかは…お察しください。

2022-04-16 02:33:47