日本における災害派遣医療チーム(DMAT)について
- aegeanviper
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さて、昨日は個人的なJMATの経験を話したが、今日はDMATとJMATについて簡単にまとめてみようかと思います。軍オタクラスタで災害医療の話するときの一助にでもなれば幸いです
2011-09-06 21:17:01DMAT(Disaster Medical Assistance Team)は、発災から72時間以内の急性期災害医療を主に担当する組織の通称。厚労省が所管し日本全国を対象とする日本DMATと、各都道府県が所管しそれぞれの地域を対象とする都道府県DMAT(東京DMATなど)がある。
2011-09-06 21:19:23今回震災で動いた枠組みは主に「日本DMAT」。これに対し都道府県DMATは域内災害に対処するもので、例えば東京DMATは秋葉原通り魔事件でも出動している。ただ軍隊の編制と違い、あくまでスキームなので、実際には同じ人材が日本DMATと都道府県DMATに重複登録していることが一般的
2011-09-06 21:20:19しかしDMATは、編制上も組織上も長期間の活動を想定しておらず、亜急性期~慢性期の災害医療に空白が生じる恐れがあった。このために日本医師会が提唱したのがJMAT(Japan Medical Association Team)、しかしこちらは準備段階で今回の災害を迎えた
2011-09-06 21:21:00JMATは本来、都道府県医師会が郡市区医師会を単位として編成するはずだったが、3月の時点では事実上構想しかなかったために調整が不十分で、結局は大病院がDMATから移行させるかたちで派遣したケースも多かった。要するに従来の「医療救護班」を組織化したものと考えて頂ければ良いかと
2011-09-06 21:22:42DMATにならって隊員研修なども予定されていたが、もちろん影も形もなかった。おかげで自分のような若輩まで声がかかったわけである、とまあこの辺が、DMATとJMATの関係。
2011-09-06 21:25:23ちなみに昨日話題に出ていたTMATは徳洲会系列単独の枠組みなので、たぶん今回はJMATの傘下に入ったのではないかと思われる。何しろ共産党系の民医連までJMATの枠組みに入っていたそうなので
2011-09-06 21:25:54なおDMATは、必ずしも自然災害だけではなく、CBRNEや武力攻撃災害も想定していて、DMAT研修の一部では化学防護服(PPEレベルC)を着用しての訓練もあったりする。自衛隊さんとの調整がどうなっているかは私のような下っ端には分らないが
2011-09-06 21:33:24