高木浩光先生@HiromitsuTakagiの「昨日の「一般の方むけにわかりやすくかつ正確に端的に説明する練習」の内容をプロ向けに説明」」

目的要件の評価においても、客体の該当性評価がその一部を成す ※関連:高木浩光さん@HiromitsuTakagiの「カレログ的なものと不正指令電磁的記録に関する罪の関係について、一般の方むけにわかりやすくかつ正確に端的に説明する練習」 http://togetter.com/li/189016
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Hiromitsu Takagi @HiromitsuTakagi

昨日の「一般の方むけにわかりやすくかつ正確に端的に説明する練習」の内容をプロ向けに説明。

2011-09-16 12:58:33
Hiromitsu Takagi @HiromitsuTakagi

まず、スパイウェアというのは、そういうソフトがあるというよりも、そういう使い方があるにすぎないという意味で、あくまでも「スパイウェアとして入れる」という表現を用いた。「○○はスパイウェアか否か」という問いは愚問で、「○○のスパイウェアとしての使用か、そうでない使用か」と問うべき。

2011-09-16 13:07:32
Hiromitsu Takagi @HiromitsuTakagi

俗には、スパイウェアとして使えるものがスパイウェアと呼ばれていたりする。

2011-09-16 13:24:31
Hiromitsu Takagi @HiromitsuTakagi

「不正指令電磁的記録」も同様で、「○○は不正指令電磁的記録か否か」という問いは愚問。「不正指令電磁的記録としての供用か否か」が、罪の構成要件となる。

2011-09-16 13:29:23
Hiromitsu Takagi @HiromitsuTakagi

通貨偽造罪においても、偽札を偽札鑑定業者に鑑定能力の確認のために渡すこともあって、そのような行使の目的がない場面で「それは偽造通貨か否か」を言っても始まらない。行使の目的がある場合にそれが偽造通貨か否かが構成要件として意味を持つ。

2011-09-16 13:33:09
Hiromitsu Takagi @HiromitsuTakagi

つまり、法的評価における lazy evaluation http://t.co/WeOvbdpD のようなものか。

2011-09-16 14:00:48
Hiromitsu Takagi @HiromitsuTakagi

しかし、目的要件の評価においても、客体の該当性評価がその一部を成すわけで、 (つづく)

2011-09-16 14:03:06
Hiromitsu Takagi @HiromitsuTakagi

3つ前、書き間違ったので訂正。通貨偽造罪においても、偽札を偽札鑑定業者に鑑定能力の確認のため渡すこともあって、そのような、行使に当たらない用途の場面で「それは偽造通貨か否かを言っても始まらない。行使に当たる用途の場合にそれが偽造通貨か否かが構成要件として意味を持つ。

2011-09-16 18:07:11
Hiromitsu Takagi @HiromitsuTakagi

@sonoda_hisashi いえ。「人の電子計算機における実行の用に供する」を、第2項該当行為(供用)を誰かがするという意味で解釈しているだけです。

2011-09-16 18:40:04
Hiromitsu Takagi @HiromitsuTakagi

読売新聞今日の夕刊に、カレログに係る行為についての不正指令電磁的記録罪該当性についての記事。(Web掲載版記事では省略されている。)

2011-09-16 19:03:37
Hiromitsu Takagi @HiromitsuTakagi

二つの説が掲載されているが、どちらも供用罪と作成罪が一体で論じられていて、作成罪にも供用罪にも該当するという意見と、ウイルスではないのでどちらも該当しないという意見。 私が言っていることはどちらとも違う。

2011-09-16 19:10:34