ギルド『マルドゥーク』の軌跡

世界樹の迷宮の二次創作的なの。自分のプレイしているキャラクターを想像してその軌跡をたどり物語にしていく感じの。少しずつ増えていくはず。とりあえず一層ごとにまとめは切り替えていく方針で。
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茶山の狸 @mount_tea

@null 世界樹の話。うちのギルドの名前はマルドゥーク。結成した時の構成人数は3人。エア・マルドゥーク、ジョージ・ハインライン、リオ・ハインライン。エア16歳の誕生日を迎え、彼女の父を探す為に世界樹の迷宮へと潜ることになる。

2011-09-17 05:09:48
茶山の狸 @mount_tea

@null 全ての始まりは10年前まで遡る。エアの父、ウズバ・マルドゥークは世界樹の迷宮へ潜る冒険者であった。剣の腕が立ち、深くまで潜ることのできる実力者であったという。

2011-09-17 05:18:28
茶山の狸 @mount_tea

@null しかし、ウズバは「更に深層へ行く」と言い残して帰ってこなかった。何カ月か戻らないことはたびたびあった。しかし、1年も過ぎれば流石におかしい。他の冒険者に聞いてみてもほぼ1年前から姿を見た者はいなかった。

2011-09-17 05:26:22
茶山の狸 @mount_tea

@null 当時7歳となったエアはたった一人で世界樹の迷宮へ足を踏み入れた。もはや無謀を通り越して自殺ともいえるものだ。当然、エアはモンスターに襲われた。そこを救ったのが、父の友人でエトリアの兵士であったハインラインだった。

2011-09-17 06:52:51
茶山の狸 @mount_tea

@null ハインラインはエトリアの、世界樹に近い郊外に居を構える男であった。彼は木こりの家系であったが、彼はエトリアの兵士となった。その意思の成り立ちは別の話。彼には娘がいた。彼の父から森で生きる力を遺された少女。

2011-09-18 04:09:12
茶山の狸 @mount_tea

@null 森で、森とともに過ごす少女、リオは世界樹の迷宮の入口へ駆けていくエアを見た。それを彼女は世界樹付近を巡回する仕事についている父へ報せた。エアの父が彼と友であったことは後日知ることになる。

2011-09-18 04:13:15
茶山の狸 @mount_tea

@null 死と見合ったエアは、それでも世界樹へ行きたいと願った。彼女の父が迷宮半ばで倒れた事は明白であったが、それでも行きたいと叫んだ。しかし力ない7歳の少女が迷宮へ潜ると言うのはあまりに現実的ではない。だから、ハインラインは可能性を示した。

2011-09-18 04:19:41
茶山の狸 @mount_tea

@null そして現実も突きつけた。「マルドゥークは死んだ。アイツは三層へ行くと言っていた。今日まで帰ってこなければ生きている可能性などない」信じたくないけれど、ずっと頭のどこかで考えていた現実に堪え切れなくなって涙が溢れだしていた。その姿を見降ろしつつ、だがな、と。

2011-09-18 04:25:35
茶山の狸 @mount_tea

@null 「アイツの遺したものは必ずある。三層ともなればそう誰もが辿りつける訳ではない。運が良ければ朽ちた体が、或いは持ち物が落ちているはず。マルドゥークの娘、アイツの生きた証なら取り戻せるかもしれない。」

2011-09-18 04:28:36
茶山の狸 @mount_tea

@null ならば、と少女に手の差し伸べた。「力をつけろ。アイツの跡を辿り、見たものを見、聞いたものを聞き、感じたものをその身に刻め。お前の父はその先にいる。私も力を貸そう」 それが全ての始まり。少女の決意の日だった。

2011-09-18 04:33:36
茶山の狸 @mount_tea

@null そして16歳になった日。ハインラインとの手合わせで一本取ったその日、彼女は戦士となった。父の遺した剣技と父から受け継いだ素質、それをパラディンとして培われたハインラインによって戦う術とし、森と生きるレンジャーのリオから生き残る方法を身につけた。

2011-09-18 04:41:31
茶山の狸 @mount_tea

@null 力のない少女は、10年の月日を超えて一人の冒険者、エア・マルドゥークとなった。そしてハインラインとリオと共に冒険ギルド“マルドゥーク”を創った。彼女たちはそのまま迷宮へは行かない。彼女たちには足りないモノがあった。

2011-09-18 04:45:49
茶山の狸 @mount_tea

@null それは砲撃手と回復役。三人はアタッカーだ。攻撃力はある。しかし、時に迷宮では単純な力は通用しないことを知っていた。そこで彼らは酒場へ赴く。酒場には多くの冒険者が集っていた。その中から自分たちの不足を補う人材を見つけようとしたのだ。

2011-09-18 04:51:52
茶山の狸 @mount_tea

@null しかしそう簡単に見つかるものではない。大抵の冒険者は既に何処かのギルドに所属している。それでなくても出来たばかりのギルドに参加する者はおらず、かといって誰でもいいという訳でもないので三人は途方に暮れていた。しかし出会いは唐突に現れる。

2011-09-18 04:55:54
茶山の狸 @mount_tea

@null 「ふざけたことぬかしてんじゃねーよ!」怒声が轟く。「メディックのアイネだけならもらってやる?おい焼き殺されてーのか低脳ッ!」視線の先、そこには二人の女の姿があった。さっきから怒鳴っている錬金術師風な女と、その傍に立つメディック風の女。雰囲気は違うが似た容姿をしている。

2011-09-18 05:03:34
茶山の狸 @mount_tea

@null 錬金術師の女は肩を怒らせて酒場を出ていく。メディックの女は一度頭を下げてからその後を追った。「錬金術師にメディック・…」エアは笑う。「ちょうど必要な人材が揃っていたじゃない」エアは二人の後を追って駆けだした。突然駆けだしたエアを追ってハインライン親子も酒場を後にする。

2011-09-18 05:07:49
茶山の狸 @mount_tea

@null 「待って!ちょっとそこの二人!」エアは声を掛ける。「ん?なんだ?何か用か?まさかさっきの連中の仲間か!?」錬金術師が身構える。「違う違う違う!貴方達って、錬金術師とメディックだよね?どこかのギルドにいたりする?」

2011-09-18 05:16:14
茶山の狸 @mount_tea

@null 問われた錬金術師は訝しみつつ、「そうだが。私らはどこかギルドに入れないものかと探していた所だ。どこにも所属してはいない」その答えを聞いてエアはガッツポーズ。疑念の目で見てくる二人にエアは手を差し出した。「ウチのギルドにスカウトしたいのだけど!」

2011-09-18 05:18:01
茶山の狸 @mount_tea

@null 流石に一悶着起こした酒場には戻れないので、一行は宿へと足を運んだ。二人の取っている部屋に行く。「で、私らをスカウトしたいって?」ええ、とエアが応える。「ウチのギルドはまだ出来たばかりでね。三人しかいないのよ。しかもアタッカーばかり。ちょうど後衛が欲しかったの」

2011-09-18 05:21:41
茶山の狸 @mount_tea

@null 「だからさ、二人揃って仲間になってよ!」なるほど、と頷いて「まあ、私らもどこかに所属して迷宮へ行きたかったからね。願ったり叶ったりな申し出だわ。いいわ、なかまにしてもらいましょう。でも、命にかかわるんだから、駄目だと思ったら抜けさせてもらうわよ?」

2011-09-18 05:26:12
茶山の狸 @mount_tea

@null 「オーケーそれくらいでなきゃ張り合いがない!じゃあ、ようこそ、私のギルド“マルドゥーク”へ!」二人は握手を交わす「私の名前はエア・マルドゥーク。後ろの二人はジョージ・ハインラインと娘のリオ・ハインライン」

2011-09-18 05:28:14
茶山の狸 @mount_tea

@null エアに応える新たな仲間。「私は、クライネ・クライン。クラインって呼んで。こっちは妹のアイネ・クライン。こっちはアイネでいい。ややこしいからな」エアは首を傾げる。「何でクラインだけ名字で?」

2011-09-18 05:31:11
茶山の狸 @mount_tea

@null クラインは少しためらいがちに、「ほら、クライネってなんか『暗いね』って感じであんまり良い感じじゃないじゃないか。錬金術師だからネクラだろみたいなイメージで、しかもそんな名前だと舐められるだろう?」 「そんなものなのかしら?」なにはともあれ、これでパーティは揃った。

2011-09-18 05:33:01
茶山の狸 @mount_tea

@null さてさて、我らが冒険ギルド“マルドゥーク”結成の物語は終えているので、そろそろ冒険に行こうか。

2011-09-19 03:13:21
茶山の狸 @mount_tea

@null ギルドを結成したは良いが、まずは執政院へ行って冒険者と認めてもらわなくてはならない。そうでなくてはこの街でクエストを受けることはできないからだ。結成記念に宴会開いた次の日、マルドゥーク一行は執政院へと向かった。

2011-09-19 03:16:27