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ギルド『マルドゥーク』の軌跡

世界樹の迷宮の二次創作的なの。自分のプレイしているキャラクターを想像してその軌跡をたどり物語にしていく感じの。少しずつ増えていくはず。とりあえず一層ごとにまとめは切り替えていく方針で。
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茶山の狸 @mount_tea

@null 門をくぐると彼らを迎えたのはメガネの男であった。「おや、君は・・・」元は執政院下の兵士であったハインラインが会釈する。「実直な君が唐突に仕事を辞めると言った時は驚いたが。そうか、冒険者になるのか。それで執政院の認可を貰いに今日は訪れたのかね?」ハインラインは肯いた。

2011-09-19 03:21:25
茶山の狸 @mount_tea

@null 「それでは君がギルドのリーダーかい?」今度は首を振る。「この娘、エアです」そこで眼鏡の男とエアの目が合う。「こんにちは、私がギルド“マルドゥーク”のリーダー、エア・マルドゥークです。とりあえず冒険者の認可ください。」眼鏡の男は冗談だろうと言う顔だ。

2011-09-19 03:25:20
茶山の狸 @mount_tea

@null 「君、冒険者は子供の遊びではない。それはわかるかね?」 「当然よ。その為に今日まで鍛錬してきた」エアを値踏みするように眼鏡の男は見る。そしてハインラインの方も見るが、彼は答えない。「まあ、それについてはいい。たがギルドを組んだばかりの者を我らは冒険者として認めない」

2011-09-19 03:29:14
茶山の狸 @mount_tea

@null 「名ばかりではなく、本当の意味で冒険者と認めてほしくば、我らの出すミッションをクリアしたまえ。それが出来なければ、我ら執政院は君たちを認めないし、ただのごっこ遊びと言われても仕方ない。ミッションを受けるかね?」エアは敢然と答えた。「当然!」

2011-09-19 03:32:30
茶山の狸 @mount_tea

@null 「ではミッションを与えよう。君たちには地下1階での地図の作成をしてもらう。樹海探索に必須である地図、これを作る事が出来ないものは冒険者として認めることはできぬ。迷宮の入り口、地下1階を君たち自身で探索し全ての要素を書き写すのだ」エアは眼鏡の男から白紙の地図を受け取る。

2011-09-19 03:38:31
茶山の狸 @mount_tea

@null 受け取った地図には右下に包囲が描いてあるだけだ。「これを君たちの手でより細かく描いていきたまえ。詳しくは地下1階で待つ兵士に聞くといい。君は確か知り合いだったね?」眼鏡の男はハインラインの方を見る。「では、樹海に行くがいい。そして君の覚悟を示すのだ」

2011-09-19 03:41:35
茶山の狸 @mount_tea

@null 執政院を後にする一行。出るなりクラインが猛る「なんだあのいけすかない眼鏡野郎!執政院の人間でなけりゃ10回は燃やしていたぞ!」そんな姉を傍を歩く妹、アイネが宥める。「まあまあ落ち付いて、お姉ちゃん。確かに実績のないギルドなんだから。まずは実力を示さなきゃ。ね?」

2011-09-19 03:49:02
茶山の狸 @mount_tea

@null そうね、とエアが加わる。「流石に簡単になれるとは思ってなかったわ。でも一番浅い所でしょ?ちゃちゃっとやってやりましょう!」 「油断は禁物」そっと後ろを歩いていたリオが呟く。「1階でもモンスターは出る。十分に道は入り組んでいる。浅くてもそこは世界樹の迷きゅふっ!」

2011-09-19 03:54:24
茶山の狸 @mount_tea

@null 見ればエアがリオの首に腕を回していた。「ちょっとリオー、なんでそんな無愛想なのー?それにそれくらいわかっているわよ。迷宮を侮っちゃいけないことくらい嫌ってほどにね。それより何?クラインたちがいるからそんなクールぶってるの?」うりうりとリオのほっぺを突くエア。

2011-09-19 03:58:40
茶山の狸 @mount_tea

@null 「や、やめてリー、ダー・・・ぁ!」 「ほらほらリーダーなんてよそよそしく呼ばなくたっていつものようにエアちゃんって呼んでよー」もがくリオとそれを抑えるエア。その横を通り過ぎようとした人影がぶつかる。その人影が抱えていた荷物が石畳に散らばった。「あ、ご、ごめんなさい!」

2011-09-19 04:01:54
茶山の狸 @mount_tea

@null エアは急いで散らばったものをかき集める。落ちていたのは剣、盾、弓に杖その他道具類。「随分と物騒で重そうなものばかりね・・・」持ち主に渡そうとして相手を見る。そこには褐色肌の少女がいた。「気をつけてねー、売り物になるんだから」エアは訊ねる。「売り物?」

2011-09-19 04:28:35
茶山の狸 @mount_tea

@null 「そう、売り物。ボク、店をやっているんだ。来てみる?」一行はお詫びにと荷物運びを手伝う。持ったのはハインラインだが。店は奥にかまどを持った造りであった。荷物をハインラインから受け取り奥において少女が戻ってくる。「さて、いらっしゃい。ここが私の店、シリカ商店だよ!」

2011-09-19 04:41:44
茶山の狸 @mount_tea

@null 「樹海探索の必需品、武器と防具のことならボクにまかせてね!」エアは珍しそうに店内を見て回る「へえ、私とそんなに歳変わらなさそうなのに店主とは」感心して言うエアに照れる店主の少女、シリカが笑う。「まあ、私は店を継いだだけなんだけどね」

2011-09-19 04:46:55
茶山の狸 @mount_tea

@null 「そういえば君らあんまり見ない顔だけど、もしかして噂の新人ギルドってアナタ達? 」 「たぶんそうね。まだ出来たばかりで執政院には認められていないけど。ちょっと準備整えたら世界樹に向かおうと思うの。課せられたミッションこなしにね」肩をすくめるエアにシリカは言う。

2011-09-19 04:57:28
茶山の狸 @mount_tea

@null 「そうそう実はね、執政院からのお達しでまだ店の者は全部は売れないんだ。でも装備は揃えていくと良いよ。まあ、最近は素材の出回りが少なくていい商品が全然作れなくて品ぞろえは良いとは言えないのだけど。そうだ、樹海で何か見つけたら持ってきてね、なんでも買い取ってあげるからさ」

2011-09-19 05:00:27
茶山の狸 @mount_tea

@null 「ええ、ありがとう。じゃあ早速見せてもらっていいかな?」もちろん、とシリカはある程度見つくろって商品を出してくる。一行は持ち金でいくつか買い揃えた。シリカに礼を言って店を後にする。「じゃあ皆、早速潜ってみましょうか・・・世界樹の迷宮、第一層へ!」

2011-09-19 05:05:16
茶山の狸 @mount_tea

@null 第一層一階へと我らがギルド“マルドゥーク”一行が足を踏み入れた所から物語は始まる。

2011-10-02 09:33:01
茶山の狸 @mount_tea

@null シリカ商店で一応の装備を整え、一行は世界樹の迷宮への入口へきていた。柵で覆われたその向こう、大木の洞に下へと通ずる階段がある。「ついに来たわね・・・さあ、行きましょうか!」エアが先陣を切り、階下へ向かう。薄暗い洞の階段を下ると明かりが見えてきた。

2011-09-20 05:20:24
茶山の狸 @mount_tea

@null 階段を降りきり目に入ってきたのは穏やかな陽射しに照らされた森であった。「ここが・・・迷宮?」エアは拍子抜けした顔になる。もっとおどろおどろしいものを想像していたエアにとっては肩透かしを食らったような気分だった。

2011-09-20 05:48:06
茶山の狸 @mount_tea

@null 「そう、ここが世界樹の迷宮第一層、翠緑ノ樹海。まだここには陽の光が届く」そうハインラインが説明する。「ここの地図を作ればいいんだったな。ちゃっちゃと書きあげて、あのいけすかない眼鏡に突きつけてやろうじゃないか!」クラインが意気込んで歩きだした。エアたちも続く。

2011-09-20 05:51:22
茶山の狸 @mount_tea

@null 少し進んだ所で離れた所に人影を見つけた。近づいてみると気さくそうな兵士であった。「やあ、君らが新しく結成したギルドの人らかい・・・って、ハインラインじゃないか!」彼は驚いた顔で寄ってくる。「こりゃ驚いた!急に仕事辞めるって言うから何かと思えば、冒険者になるとは!」

2011-09-20 06:03:15
茶山の狸 @mount_tea

@null 「この娘さんたちが君の仲間かー。見事に女の子ばかりだなぁ。羨ましいね、とリオちゃんじゃないか!久しぶりだねー!流石に随分小さい頃に会ったきりだから覚えてないかなぁ?」リオに近づく兵士だが、リオがそれに合わせて後ずさるので苦笑して頭を掻いた。

2011-09-20 06:06:31
茶山の狸 @mount_tea

@null 「執政院で話は聞いているだろうけど、まずは地下1階の詳細な地図を作ってもらいたいんだ。地図の書き方は分かるかい?えーっと・・・」 そういって彼は地図を持つエアを見る。既にいくつか描かれている地図を見て、「ふむふむ、大体の書き方はわかっているみたいだね」

2011-09-20 06:40:11
茶山の狸 @mount_tea

@null 「じゃあ一つ、この迷宮樹海において役に立つだろうことを。この迷宮に撥ね、壁に小さな脇道があるんだ。それを見つけられれば近道になるよ。まあ、一方通行の事もあるから気をつけなくてはいけないけどね。それ以外にもこの樹海にはまだまだ色々と発見がある。よく観察することだね」

2011-09-20 07:18:48