DLsiteが100億円増収した理由

三沢文也 @tm2501

DLsite（厳密に言うとviviON）が104億円増収したけど、そんな話題になってないからこんな動画を作った。 【徹底解説】企業としてのDLsite躍進と、ASMR文化の発展 nico.ms/sm40599517?ref… #sm40599517 #ニコニコ動画

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これ何がすごいかって、去年の売上250億円の時点で、ニコニコやuuumといった知名度では圧倒的にDLsiteよりも上の会社を凌駕していることです。 だからこそ、もっとすごいと言われてもいいと思いますし、デジタルコンテンツの重要性はもっと勝たれていいと思うの。 pic.twitter.com/c8kAycmmbN

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じゃあなんで話題になってないのかというと、オタク界隈全体が、 「上場していてIRもオープンにしている企業」 が全体の中から見たらそんな多くないからです。 例えば、まんだらけは上場してても、とらのあなやアニメイトは上場してなく、むしろ上場してない部分の方がデカいみたいなことはザラです pic.twitter.com/GXAUYlzejU

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さらに言うと、出版社も4大少年誌を出すところは上場してない。アニメも東映ぐらいのもので、デジタルコンテンツもDMMは非上場のため、FANZA全体はもちろん、FANZA同人単体の売上はわかんないんですよね。 だから「オタク文化が来てるぞ！」と言っても、アニメマンガプラットフォームの規模は謎

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逆に、ゲームだけは大手企業がこぞって上場してて、 ・任天堂 ・ソニー ・スクエニ ・カプコン ・バンナム ・コナミ みたいな据え置き機時代から強かったとこはもちろん、mixiやDeNA、サイゲームスもサイバーエージェントが上場してるからかなりオープンといった感じ

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そのため、「オタク文化がキテる」と言っても、投資家でさえほぼゲーム業界しか見ないし、見ようがない。 白書やシンクタンクの調査にこっそり載ってるだけ。 そのため、知名度と売上がリンクして頭に入っている人はそれらのサービスを利用するオタクでさえ少ない。 というなかなか不思議な状態

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「オタク文化なんかアングラなんだから、オタク同士でコソコソ楽しんでろ」 「あんなけしからんもん規制しろ」 って言う奴らにいいたいのは、【354億円も稼いでる会社が消えたら、すげー弊害が出るんだぞ。他の業種で例を挙げるからよー考えてみろ】ってこと。 pic.twitter.com/lCSmAl3lGQ

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それこそ、かどや製油がなくなったら、ごま油100％の純正ごま油の値段は跳ね上がります。 かどや以外の格安のごま油はだいたいなたね油混ぜてますし。 白洋舎なくなったら個人向けのクリーニングのお店がごっそりなくなります。 DLsiteがなくなるとそのぐらい大きな影響を受ける人がいるんやぞ

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「じゃあなんでDLsiteが伸びたの？」 っていうとDLsite独自のASMRブームを形成することに成功したからです。 同人文化として勝手に来たというより、DLsite側も収録するスタジオや、作品化するための協力、既存作品のボイスコミック化などブームをアシストしたから伸びた！ pic.twitter.com/c3u3klcMGy

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もっというと、DLsiteにASMRブームが来たことで、既存のドラマCDやノベルゲームの文化と融合したんです。 そのため、ラブコメやキャラを描く要素と、ASMR的な癒やしや、ゾワゾワっと伝わってくるシーンで、既存の音声作品にメリハリと表現幅の拡張が行われたんです。 pic.twitter.com/HRRurzjUKf

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ただ、ニコニコ動画で、ASMR文化を語るに当たって気をつけたいのは 「実は海外よりも、DLsiteよりも先にプチブームが来てたのはニコニコやで」 ってこと。 立体音響といって、音質にこだわる人が既存の楽曲を高音質にして上げたり、あの伊ヶ崎綾香さんを輩出したり、最初に芽吹いたのは実はニコニコ pic.twitter.com/MfHZs8bsuO

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ニコニコにとってのASMRや音質ブームって、新しいものどころか 「横浜を出る喜び」 パターンなんですよ。 最初に芽吹いたのに、育てきれず、当時のパイオニア達は結局DLsiteやYou Tubeで活躍。 同じ轍を踏んでほしくなさすぎてネタにもしますわ pic.twitter.com/eaUgRiEDRW

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DLsiteの躍進の要因としては… 「ASMR作品が中心になると、発売する作品の量が圧倒的に増えた」 ということ。 テグラユウキさんみたいな週２ペースぐらいで作品を出す人が出てきたということ。 マンガやゲームならこうは行かない。 でも、音声は分業だから、オールシーズン週２生産が可能 pic.twitter.com/lSyl02EdC5

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他のマンガ・ゲームは一人で長時間かけて作るから、大手ほど一番売上が良いコミケに合わせて作る。 だから、従来は「旬」があったが、ASMRブーム後は同人作品でありながら旬の概念が消えた。 これによって、ASMRに強くないほかの同人ショップと大きな差がついた pic.twitter.com/mYAvs6fMI7

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さらに、成人向けを扱えることで今まで存在しなかったタイプのASMRが色々出てくるんです。 全年齢の方が癒やしに特化していて、変なモノが出てこないのですが、成人向けはけっこう変なのが出てきてる。 ストーリーのある音声作品は、ASMR（バイノーラルマイク）によって演出の幅が広がったからね pic.twitter.com/1titobHZvw

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さらに、ANYCOLORの上場で明かされたのは 「Vtuber事務所はYou Tubeの広告収入よりも、グッズ売上が大きいこともあり、そっちが生命線」 ということ。 つまり、DLsiteにとっては、ANYCOLORの上場はもちろん、色んなVtuber事務所が飛躍するのはうま味です。 一番手堅い収入源を提供できるから pic.twitter.com/3uu1ZQstP2

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さらにASMR規制で、You TubeはASMRを締め出したことで、ニコニコとDLsiteにASMR勢が来ます。 ニコニコは個人勢のVtuberしか来なそうだけど、DLsiteは積極的に企業コラボもやってるから…個人企業問わず来ます。 中長期はともかく、短期的にはすごい追い風。 pic.twitter.com/6bR5Mim3JP

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DLsiteがviviONというグループ会社になった理由の１つが、 「企業にASMRを作ってもらうことで、全年齢向け作品も充実させ、ASMRの伸びしろを伸ばす」 ということ。 ここがつまり、企業向けの窓口と、DLsite以外のグループ会社の管理が目的です。 だから、DLsiteには企業とのコラボASMRが今後も増える pic.twitter.com/FxH8rvviyK

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でも…DLsite最大の飛躍の理由は、実はもっと根っこの精神的なことだと思う。 評論同人誌の扱い・翻訳・DLチャンネルの記事作成など、テキストやオタク知識だけはある人も作品が作れる、DLsiteに貢献すると仕組みが還元されるように整備できたこと。 ASMRもその延長線上にあるモノだよ pic.twitter.com/C2egSByG36

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DLsiteのASMRは、結果的に同人業界にもASMR全体にも革命をもたらした。 でも、その本質的にすごかったのは 「偏った才能の人でも、貢献できるシステムを作り続ける」 というDLsite側の持つ精神だ！ 企業側が仕事を簡素化したり、切り分けることで完璧超人じゃなくても働ける選択肢を増やしたことだよ pic.twitter.com/cFPf39He7b

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