ガガガ文庫の2021年刊行物でライトノベルの経営を考える

実際のところはどうなのか不明なので、推定。
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砂手紙 @sandletter1

1・2021年のガガガ文庫の出版点数は64点。これは毎月5~6点の刊行になります。作家総数は40名、SOW・赤城大空の各氏が4点出しており、21人が1点なので、平均すると2~3点というところでしょうか。通常の大手出版社は、ざっくりひとりあたり年間売上1.5億円目標ぐらい

2022-06-24 02:10:52
砂手紙 @sandletter1

2・(小学館の場合だと2021.3.1~22.2.28で1057億2100万円、社員数は701人)だから、編集とそれ以外の人数を考えると、編集者はひとり3億円ぐらいの売上をその部門で出さないといけない計算。面倒だから毎月2~3千万円ということにする。

2022-06-24 02:11:23
砂手紙 @sandletter1

3・ガガガ文庫の平均単価は、最近やや高めで700円台も多いけど、ざっくり660円(税込み)として、税抜の600円の本をひとり毎月5万部売ればいい計算になる。普通はひとりでそんなに本は作れないから、ざっくり編集長・副編集長・ベテラン・新人の4人ぐらいなら回せる気がする(推定)。

2022-06-24 02:11:51
砂手紙 @sandletter1

4・そうするとガガガ文庫は毎月20万部売らないといけない。5~6点でね。ライトノベル黄金時代だったならともかく、今はなかなかきついライン(推定)。1点5万部以上のものをひとつ、3~5万部のものをふたつ、1~3万部(あるいはそれ以下)をふたつ、ぐらいのバランスかな。

2022-06-24 02:12:40
砂手紙 @sandletter1

5・とはいえ、1~3万部(あるいはそれ以下)のシリーズは、いつまでもその部数だと切られてしまって、別の新人クラスの作家に置き換えられる可能性が高いな。体感的には1年で2~3人は作家が入れ替わる。

2022-06-24 02:13:13
砂手紙 @sandletter1

6・ガガガ文庫はそれでも業界的にはぬるいほうだと思うけど、今年で15周年ということは、創刊時の作家はほぼいない、という判断。1点5万部以上出せる作家というのが、なんか数年に1度ぐらいしか出ない感じで、具体的には『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』(2011/03)とか、

2022-06-24 02:13:49
砂手紙 @sandletter1

7・名前を出すとすぐリツイートされてしまうので出せないあの人(2016/05)とか、『千歳くんはラムネ瓶のなか』(2019/06)とかかな。単行本と違って文庫業界では、学園ラブコメ系が中心になるのは仕方ないね。

2022-06-24 02:14:27
砂手紙 @sandletter1

8・もうレッドオーシャンからブラックオーシャンになってるから、ウェブで人気の作品以外は冒険しにくいんだろうね。これはガガガ文庫に限らないけど、電撃文庫みたいに点数を多く出せるレーベルではそこまで黒くなってないかな。

2022-06-24 02:14:49
砂手紙 @sandletter1

9・まとめとしては…えーと…『董白伝』の5巻が1年ぶりに出てめでたい、ということです。

2022-06-24 02:15:07