安田峰俊(迷路人)さんによる『独裁者の教養』チラ見せ

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安田峰俊 @YSD0118

だが、あえて厳しく言えば、こうした人たちには左翼の教科書に書かれた理想主義と現実とのギャップに気付かず善意だけが空回りする「無能な働き者」タイプも少なくない。国家の運営者として、あまり適切な人材でないことだけは確かである ◆『独裁者の教養』http://t.co/6PLeVuHd

2011-09-25 21:37:29
安田峰俊 @YSD0118

一九七六年一月、クメール・ルージュは国名を民主カンプチアに改め、新憲法を発布する。政権内部に司法や行政の経験者がほとんどいなかったせいか、新憲法はわずか十六章二一条という簡素なものである。 ◆『独裁者の教養』http://t.co/6PLeVuHd

2011-09-25 21:38:36
安田峰俊 @YSD0118

クメール・ルージュが制定した憲法の文中には「絶対に」「断固として」といった修辞語句がやけに目立った。さながら、国家の大典というよりもベンチャー政党のマニフェストのような代物だった。 ◆『独裁者の教養』http://t.co/6PLeVuHd

2011-09-25 21:39:38
安田峰俊 @YSD0118

ポル・ポトは、理想に燃えた「良い人」だった。 彼は中国・北朝鮮式の共産主義とスターリニズムの正義に基づき、カンボジアの社会によかれと考えて行動し続けた。ただ、ちょっとやり過ぎて、たまたま人がたくさん死んでしまったのである ◆『独裁者の教養』http://t.co/6PLeVuHd

2011-09-25 21:52:44
安田峰俊 @YSD0118

本来、知識人や読書人といった人々には「社会や体制への批判的視点を持つ」という姿勢が求められて然るべきだが、中国では「党と国家の方針に反しない限り」という但し書きが付く ◆『独裁者の教養』http://t.co/6PLeVuHd

2011-09-27 14:23:10
安田峰俊 @YSD0118

現代中国の歴史は、体制への批判者に対する弾圧の歴史だ。 ◆『独裁者の教養』http://t.co/6PLeVuHd

2011-09-27 14:23:55
安田峰俊 @YSD0118

中華人民共和国における知識分子とは、教師やマスコミ関係者といった「社会の道義を担保し、人民を教え導く」役割を期待された頭脳労働者である、と教条的に解釈されている ◆『独裁者の教養』http://t.co/6PLeVuHd

2011-09-27 14:25:04
安田峰俊 @YSD0118

中国の都市のスラム街や農村部に住む人々、または漢字の習得へのハードルが高い少数民族の立場からすれば、文章の読み書きを生業にする人間は、それだけで「有文明(教養のある人)」として尊敬の対象となる ◆『独裁者の教養』http://t.co/6PLeVuHd

2011-09-29 15:21:18
安田峰俊 @YSD0118

知識人として体制への批判的視点がどうこう、言論の自由がどうこう、といった段階よりもはるかに「低い」地点に、尊敬の基準が置かれているということだ ◆『独裁者の教養』http://t.co/6PLeVuHd

2011-09-29 15:22:20
安田峰俊 @YSD0118

中国ではあらゆるメディアが「党と政府の宣伝機関」として位置づけられている。近年は商業主義的な出版物も増えているとはいえ、これらはわずか十数年ほど前に出現した都市部の文化に過ぎない ◆『独裁者の教養』http://t.co/6PLeVuHd

2011-09-29 15:23:18
安田峰俊 @YSD0118

中国の統治の最末端に引っ掛かっている人たちにとって、紙に書かれた文章とは、基本的にはしかつめらしい存在だ ◆『独裁者の教養』http://t.co/6PLeVuHd

2011-09-29 15:23:49
安田峰俊 @YSD0118

例外的に、携帯電話のショートメッセージやQQのチャット・ブログなどを使った読み書きは都市部以外に住む人々からも親しまれているが、いずれも日常会話の延長線上にある存在で、出版物の「文章」とは位置付けが異なる ◆『独裁者の教養』http://t.co/6PLeVuHd

2011-09-29 15:24:21
安田峰俊 @YSD0118

当時のビルマ共産党に、中国出身の元.紅衛兵たちが多数加入していたことは既に述べた。鮑有祥は後に彼の片腕となる李自如をはじめ、こうした人々と結びつつ、二〇年近くかけて共産軍の内部で「ワ州派」とも言うべき軍閥的な地位を確立し ◆『独裁者の教養』http://t.co/6PLeVuHd

2011-10-06 12:54:03
安田峰俊 @YSD0118

二〇〇九年八月、ワ州の北に隣接する戦国大名・コーカン軍が、天下統一を目指すミャンマー国軍に攻め滅ぼされた(八八事変)。 ◆『独裁者の教養』http://t.co/6PLeVuHd

2011-10-06 12:56:02
安田峰俊 @YSD0118

「アヘン以外にも麻薬の取引は盛んみたいだ。ヘロインも氷毒(アンフェタミン)も 麻黄片(エフェドリン)も出回っている。民間人が勝手に売るからな」 ◆独裁者の教養 http://t.co/PMCkQAEo

2011-10-15 09:39:10
安田峰俊 @YSD0118

「ところで、ホテルのオーナーのババアがいただろ? あいつもアヘン中毒なんだぜ」 ◆独裁者の教養 http://t.co/PMCkQAEo

2011-10-15 09:40:00
安田峰俊 @YSD0118

「戦争のあと、軍の用事でラオカイに入った。ミャンマー国軍が去った場所にな」 ◆独裁者の教養 http://t.co/PMCkQAEo

2011-10-15 09:40:41
安田峰俊 @YSD0118

『〝金三角〞之星』によると、当初の遊撃隊の構成員は鮑有祥の親族や同郷の若者ら四人で、武器は三丁の銃のみだったという。 ◆独裁者の教養 http://t.co/PMCkQAEo

2011-10-15 09:42:12
安田峰俊 @YSD0118

「天安門事件のようにデモ隊を叩き潰す!」二月二三日、一週間も続いた国内の反体制デモと国連安保理の批難声明に苛立だったカダフィは、リビア国営テレビの特別番組に登場して怪気炎を上げた ◆『独裁者の教養』http://t.co/6PLeVuHd

2011-10-15 23:38:37
安田峰俊 @YSD0118

「僕はカダフィを全面的に否定する気にはなれないんです。演説でいいことを言う時もあったし、過去の社会主義時代のリビアは福祉が充実していてそれなりに快適だった。世界の国にはそれぞれのスピードがあっていいはずでしょう?」 ◆『独裁者の教養』http://t.co/6PLeVuHd

2011-10-15 23:40:09
安田峰俊 @YSD0118

「民主主義が絶対に必要だとは限らない。独裁が敷かれていても、リビアの庶民が幸せに暮らせるならオーケーだと思うんですよ」 ◆『独裁者の教養』http://t.co/6PLeVuHd

2011-10-15 23:40:43
安田峰俊 @YSD0118

「……だからこそ、カダフィが庶民に銃を向けたのはアウトなんです」 ◆『独裁者の教養』 http://t.co/6PLeVuHd

2011-10-15 23:41:19
安田峰俊 @YSD0118

独裁者の教養の著者紹介が喧嘩うっとるw

2011-10-16 10:17:04
安田峰俊 @YSD0118

【安田峰俊】滋賀県生まれ。立命館大学文学部、広島大学大学院で中国近現代史を学んだ後に一般企業に就職するも、会社員の「空気」に馴染めず半年で退職。仕事を転々としつつも、中国のネット掲示板を2ちゃんねる風に翻訳するブログを運営していたところ、これが『中国人の本音』なんじゃないかと(続

2011-10-16 10:18:41
安田峰俊 @YSD0118

講談社の編集者に声をかけられて28歳で処女作を刊行。デビュー後、同業者各位から「ろくに取材もぜずにネットの書き込みをパクっただけで本が書ける、中国ネットウォッチャー様(笑)って羨ましいよね」とイヤミを言われ続けるのが嫌になり、一年間の取材と文献渉猟を経て本書を書き下ろした。

2011-10-16 10:18:56