#一瞬の恐怖と永遠の不安 集 後編

陰斗景 @kimyou1818

ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ 一人暮らしの息子に何度メールをしても、これしか返信がこない。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

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カーテンを閉めると、窓をドンドン叩かれる。なので、カーテンをはずしてしまった。 特になにも見えないけど、あちらからは、見られてるんだろうな。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

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放置していた捨てアカを久しぶりに見ると、誰がどうやったのか、何者かにより、身に覚えのない更新がされている事に気づいた。 その内容が…なんだか、今の俺より楽しそうなんだが。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

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私の顔をした、人面犬の目撃情報が最近多い。 自宅の前に身に覚えのない犬の餌が置かれている事と、何か関係があるのだろうか。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

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とある裏通りを歩く際、建物間の隙間を見てはいけない。 見る度に女が奥から近づいてくる。 おそらく、僕が次に目を向けた時、 出てくる。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

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喫煙所にて。 目の前で男がタバコをくゆらす。 その煙がみるみるうちに人の形になり、空へと昇って見えなくなった。 男はその場で倒れ、息絶えていた。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

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サウナにて、女がひとり、俯いて座っている。 ここは男湯だというのに。 気づいているのは、俺だけのようだ。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

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おばあちゃんは、あの廃屋の前を通る度に必ず一礼をする。 その際、小さな声で「私だけ許されて、ごめんなさい」と呟く。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

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死に際に、噛みつかれたところの血が止まらない。 「忘れるな」という事か。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

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路上パフォーマンスをしていた腹話術士がその場で突然倒れて、そのまま絶命してしまった。 使われていた人形は見つかっていない。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

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一度だけ死にかけた事がある。 意識を失っていた時、見ていた光景。 果てもなく続く、青空と一面のお花畑。 向こうの方で、ミイラのような人が力なく花をむしっているのが見えた。 そこで、記憶は途切れる。 気づけば病院に居た。 …私が居たのは天国だったのか？ #一瞬の恐怖と永遠の不安

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友人には身体の各部に不自然な白い毛が一本生えている。両手の甲、両ひじ、両ひざ、両足首、うなじ。 抜いても生えてくるらしい。 その友人は誕生日に必ず夢を見る。 夢の中で中年男性が傀儡人形のように操られている。 おそらく、その男は、将来の自分だと。 友人は言う。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

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確かに、子供だった。 多数の目撃者は口を揃える。 ビルの屋上に立っていたのは、子供。 しかし、飛び降りたであろう、その遺体はどう見ても、三十代の女性。 証言は、無かった事に。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

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雨漏りが酷い。 バケツに水が一滴ずつ滴り落ちる。 一ヶ月経ち、半分程溜まったところで、 やっと雨漏りが止んだ。 なんとなく水に違和感を感じる。 なんだか、嫌な匂いもする。まさか… 知り合いの医者に調べてもらった。 その水は、溶けた人間のモノだった。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

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指が一本、欠けている老人。 第二関節から上が無い。 理由を聞いた。 「妻が亡くなってからね。婚約指輪が外れなくなったんだ。でもね。再婚が決まった途端。指輪がギュッと締まりだして、そのまま指を潰されたんだ」 指輪の行方は分からないそうだ。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

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とある学校のお話。 一階から最上階まで、一心不乱に階段を上がったり降りたりする学生を見つけたら、優しく「マコちゃんはもう帰ったよ」と声をかけると、正気に戻る。その時の記憶は無いらしい。 なぜ生徒がそんな状態になるのか、マコちゃんとは何者か。 誰も知らない。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

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「子供の時にさ、枕元に置く程可愛がってた人形がさ、実は子供のミイラだったらしくてさ〜」 そんな話が、耳に入ってきた。 夕暮れの散歩道。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

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鏡に見知らぬ女が映ったので、思わず割ってしまった。 見ると、鏡の破片ひとつひとつに、女が映っている。 以来、女の気配が増えた。 割らなきゃよかった。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

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幼少時の記憶。 その日はどうしても寝れなくて。 窓の外の月明かりを頼りに、 壁に映る影絵遊びをしていたら、 明らかに。三本目の手の影が現れて。 急いで布団をかぶって震えていた、 あの夜。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

陰斗景 @kimyou1818

駅ビルの店舗シャッターが閉まる。 「イタイ、イタイ」と女の悲鳴に聴こえるのは、気のせいだと自分に言い聞かす。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

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息子は龍を見た事があるという。 故郷の山の上空を飛んでいたらしい。 絵に描いてもらった。 人間の首が数珠繋ぎになったモノだった。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

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行った事の無い神社で、 見た事も無い巫女さんに、 言葉にするのもはばかれる儀式をされる。 歳をとるにつれて、子供の時の記憶は、 それしか残らなくなっていった。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

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「あの廃屋には行くなって言っただろ！今回は運良く帰ってこれたから良かったけど…。本当だったら、無事じゃ済まなかったかもしれないんだぞ！」 父さん。誰に喋っているの？ それ、私じゃないよ。 私が、見えてないの？ #一瞬の恐怖と永遠の不安

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昼下がり。一階の和室にて窓を開けて、うたた寝。休日だからか、子供達のはしゃぐ声が聞こえてくる。 それにしても、なんだか違和感が… そうか、わかった。 床下から聞こえるからだ。 #一瞬の恐怖と永遠の不安

陰斗景 @kimyou1818

理由は「誕生日が一緒だったから」と、 容疑者は供述しています。 #一瞬の恐怖と永遠の不安