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iolite_night
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ぼくなつの8月32日目は恐怖と戦慄にゾクゾクさせられたけれど、ああいうわけの分からない1日だけの空間に放り出されるとか凄く面白いと思った。
2011-09-01 01:17:53適当に書いていたからなのか、主人公の少年の一人称が僕と俺と二つありますが……本当は「僕」なので、脳内で統一してお読みください。
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その夜、明日の為に僕らはランドセルに詰め込んだ。何日か書きとめた絵日記、苦手な夏休みの友、頑張った自由研究、皆勤賞のラジオ体操の出席カード。それから友達と、家族と、沢山楽しいことに出会った思い出を頭に詰め込んで、ベッドに飛び込んだ。楽しい時間が終わる少しの寂しさを胸にしまって。
2011-09-01 01:22:45![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
そして、明日から始まる新しい学期にドキドキしていた。けれど、目が覚めて待っていたのは、「8月32日」という不思議な日付。間違っている、こんなのずっとカレンダーにもない。部屋を飛び出してキッチンに向かう。そこにお母さんの姿はない。リビングに向かう、お父さんもいない。
2011-09-01 01:26:06![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「誰も、いないの?」「みたいだね」家の中には双子の僕らしかいなかった。妹と一緒にご飯を食べて(ご飯は炊けていた)、テレビをつけた。画面は全部、砂嵐。ただ、画面の隅にはずっと8月32日の文字と時間。今日がいつか分かるものは全部8月32日だ。「おかしい、変だよ」「俺もそう思う」
2011-09-01 01:32:45![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
父さんと母さんの携帯に電話をしてみる、通じない。田舎の祖母ちゃんや祖父ちゃんにもするけど、これも駄目だった。けれど、クラスメートには繋がった。一番近所のショーちゃんだ。『コーキか!おいこれどうなってんだよ!?』「僕らだって知りたいよ」『とりあえず集合!今すぐ公園な』「オッケー」
2011-09-01 01:39:36![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
こうして、近所の友達と僕ら二人は公園に集合した。ショーちゃん、カナ、僕、妹のヒカリ、ケン坊。初めて体験する、初めてじゃなきゃおかしい8月の32日。そこで僕らは奇妙な冒険をすることになる。反転した空と水、駄菓子屋に怪物、足のないおじさん。「さあ、最後の宿題だ!」
2011-09-01 01:45:38ぼくなつの8月32日以降のバグはマジでただのホラー。そこが好き。
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8月32日に落ちている謎を皆で力合わせて解決して、喧嘩して、仲直りして、そういう小学生の冒険物語(多少ホラーチック)。クリアできなかった小学生はこの世界で取り残されて夏休みの一部分にされちゃう。実は現実世界とリンクしていて、転校してしまう友達と携帯で協力したりとか。
2011-09-01 02:08:07