フクシマ以降、ゴジラをどう考えるか? 対談:加藤典洋×クリストフ・フィアット

フクシマ以降、ゴジラをどう考えるか? 対談:  加藤典洋×クリストフ・フィアット 2011年09月22日 (木) 19時-21時 日仏学院 文責は私にあります、聞き書きで書いており、必ずしも以下のTwが発言者の真意ではない場合もあるかと思います。その点ご容赦ください。
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ala @w_ala

加藤典洋「その辺りについて、“新しい母語の用法”という文を書いた。村上春樹は、原爆のことだけを言うなら日本語でスピーチしなかったろうと思う。原発、みんなのことだからこそ、日本語で語ったと思う」

2011-09-23 10:28:55
ala @w_ala

会場質問: フィアットさんに。マルクールでの事故を機に、フランスが変わる可能性はあるか、変わるとすればどのくらいの期間で変わると思うか

2011-09-23 10:32:18
ala @w_ala

フィアット「僕には政治的な回答は不向きだと思うが…、マルクールの事故、1週間前に起きた。新聞の一面にもならない扱い、三面記事程度だった。フランス人としてそれほど問題にしていない、大統領があまりに原発のロビー代表然としすぎているので、それに対する反発として反原発ある程度」

2011-09-23 10:34:17
ala @w_ala

フィアット「自分には左派の友人が多いが、それでも株価の暴落への懸念の方が、核に優先。ドイツのような、脱原発への方向性あり得ない」

2011-09-23 10:35:30
ala @w_ala

質問者: 補足だけ。本を読むということ、カタルーニャ、カタルーニャ語とスペイン語、マルクールの事故での死亡者の詳細が明らかにされていなかったのがスペイン紙によってスペイン人であることが明らかにされたこと…、今回の話と自分の中では何かひっかかり、重なる部分があった

2011-09-23 10:42:31
ala @w_ala

フィアット「フランスでは、ソフトな検閲が行われていると言えるのかもしれない。加藤先生に、ソ連からの帰還を持ちだされたこと、少し挑発された気がした、フランス人はそうやって傍観者として通りすぎるだけだと(…わりと、強く、でも、お二人とも笑って)」

2011-09-23 10:47:46
ala @w_ala

フィアット「フランス人、他者に対しては批判的なのに、その視点が自身に向けられることはない。原発がドイツのように無くなることはない。また、マリファナを植えれば放射性物質が除去できるなどという情報が出回ったりする、問題は報道、メディアとプレス」

2011-09-24 02:11:46
ala @w_ala

会場質問: フィアットさんと加藤さんに。女性性と男性性について、ホラーの体現の違いについて

2011-09-23 10:50:53
ala @w_ala

加藤典洋「恐怖の叫びというのは、ハリウッドではあまり男性は叫ばない、それはある種のジェンダー的なものだと思うが、それとは別にしてオモシロイと思った。言葉にすると、つまらくなってしまうので、できないのだが」

2011-09-23 10:52:31
ala @w_ala

フィアットさん、今回舞台で演じる工藤倫子さんと、そういう話をしたと、ゴリラは雄か雌か、ユーゴの空爆…なんかそういう例を出されていたけれど、集中力切れ、あまり耳に入ってこなくて、よくわからなかった。ゴメンなさいw

2011-09-23 10:54:51
ala @w_ala

フィアット「加藤さんと初めてお会いしたとき、会って5分で、ゴジラが雄か雌かという話をした。卵を産むので、雌だ、いや両性具有だ、などと話し、加藤さんはこう言った。あなたの質問は面白い、男でも女でもない、赤ん坊、そうであれば中性であると。加藤さん、覚えていますか?」

2011-09-23 10:58:15
ala @w_ala

加藤典洋「質問は素晴らしかったが、答えはいたって凡庸という例だろう。中沢新一さんが“ゴジラの来迎”という文を書いていて、ゴジラはゆっくり歩く、赤ん坊だと。それを紹介したんですね。雄か雌かということは、根源的な問い、僕自身はわからない」

2011-09-23 11:01:59
ala @w_ala

フィアット「平野さん、平野さんに訳していただいたとき、日本語の女性の言葉について話しました。その辺りのこと、司会者としてではなく、少し話していただけますか」

2011-09-23 11:03:36
ala @w_ala

平野「オーディションの際は、まだ登場人物、男となるか女となるか、わからなかった。男女の言葉の違い、過剰さは排した上で、演じる工藤さん自身のキョリに留意。工藤さん自身と、舞台の上での工藤さんのキョリというものについて考えていただいた」

2011-09-23 11:08:28
ala @w_ala

進行の方「メディアとプレスに問題があるという話が出た、アーティストが何をどう捉え考えているかといった点、ぜひ、こまばアゴラ劇場での“DAIKAIJU EIGA”上演、どうぞ、ご期待ください」

2011-09-23 11:12:08

雑感

ala @w_ala

雑感: あとがきを読んだだけで、長らく積読していた『原発社会からの離脱 ( http://t.co/ClyxkRk8 宮台節が好きじゃなくて読まないままだったのだけれど、序章鷲掴みっ!!) を読み始めていたところで、“意識”や“言語”に、敏感になっていたせいかフラストレーションが

2011-09-24 01:02:53
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ala @w_ala

加藤典洋さんは、言葉を選びながらときに淡々と、けれど原爆や戦後について語るときの熱のこもりっぷりったらなかった。でもその熱と共に、反発にも似た疑問符が。被爆者の、平和や自己犠牲の末の未来への祈念が、“日本が原発を許した・のぞんだ”ことへの原動力とこう易々と位置付けられていいのかと

2011-09-24 01:08:15
ala @w_ala

そんな疑問符が後に残るのとは別に、加藤典洋さんの語り口は魅力的で、すっとのみ込まれ感化され泣いてしまいそうな気持ちになるのが、カフカが映画を怖がったくらいに、コワかった。 

2011-09-24 01:11:20
ala @w_ala

商用炉として1970年に初めて敦賀原発が稼働して以降、広島界隈では、74年には島根原発が、77年には伊方原発が稼働。長崎界隈では、玄海原発が75年に稼働。広島・長崎は原発を許したとみるのか、屈せず許さなかったとみるのか(アイゼンハワーAtoms for Peace、広島に原発を)

2011-09-24 01:36:35
ala @w_ala

フィアットさんのゴジラの着ぐるみの中が女性という設定、女性性にみる突破口、言い知れぬ想いについて、加藤さんがアトムの話を少しされた。私は、つかこうへいさんの幕末純情伝での男女入れ替わりという以上に、つかさんが描いた女性像を、フィアットさんが“なぜかそう働きかけられた”に重ねていた

2011-09-24 03:00:52
ala @w_ala

ちなみに、ゴジラは一作も観たことがない。語られる、切り取られる素材としてのゴジラしか知らない。そんな自分がゴジラについて震災後知ったことは、緊急地震速報が、ゴジラのテーマをもとにしているということくらい(東大先端研の伊福部達教授が、ゴジラの作曲者・伊福部昭さんの甥にあたり、提案)

2011-09-24 02:51:55

:今後の加藤典洋氏の著書刊行予定:

仮題『3・11――死に神に突き飛ばされる』 岩波書店
11月17日刊行予定。
書き下ろしの論考「祈念と国策――いま、考えるべきこと」(190枚)収録。

フィアットさんも、フランスで“フクシマからの帰還”を10月に刊行予定とのこと。

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