「ひろゆき ✕ (元日銀委員)原田泰」! 金融/財政/経済政策に関する、ふたりの対談動画へコメント ――日銀当座預金への「付利」、為替の「自動回復力」、「通貨防衛」としての「観光立国」戦略

本文冒頭にある、日経テレ東による「ひろゆき ✕ (元日銀委員)原田泰」対談動画への、まとめ主のコメントをまとめました。 ふたりの対談は、まずは日銀の金融政策についての感想が主ですが、日本の政治経済についても、いろいろ興味深い議論を交わしています。 そこで、ふたりとはまた別の視点から、論点を追加していきます。たとえば、通貨防衛策として、観光産業を捉え直すなど、意外な方向から考察していきます。
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しろうと @sirouto

日本銀行は当初、同制度に基づく付利の支払い総額は多く見積もっても年間700億円強と試算していた。しかし実際には年間1,000億円程度に膨らむ可能性が出てきたことで、今回の制度の見直しを決めた模様である」(上記事引用)

2022-07-25 22:13:49
しろうと @sirouto

元日銀・政策委員会・審議委員の木内氏による説明にあるように、「付利」によって、「700億円」「1,000億円」も動くので、決して小さいことではない。これは原田氏の言った付利とは違うものだが、同じ日銀の政策だ。

2022-07-25 22:16:35
しろうと @sirouto

さらに言うと、この「1000億円」を、銀行が貸出の利息で稼ごうとすると、ごく単純化して「1%」の金利なら、「10兆円」にもなる。ということは、付利のあるなしで、それだけ巨額の資金が動く可能性があるわけだ。

2022-07-25 22:18:57
しろうと @sirouto

ではなぜ、現実の日銀は、原田氏の言うようには、付利をやめなかったのか?

2022-07-25 22:19:46
しろうと @sirouto

それは、銀行業界への配慮だ。多くの銀行が、日銀による超低金利で、利ざやが薄くなり、思うように利益が出ずに苦しんでいる。だから、付利だと。

2022-07-25 22:21:48
しろうと @sirouto

しかし、見方を変えれば、「補助金」のようなものなので、忖度(そんたく)するだけで、何百億円、何千億円、と出していいものか、という疑問も湧くはず。

2022-07-25 22:23:25
しろうと @sirouto

これは、原田氏の言うように、「本質的」な問題なのだが、動画では、ただ単語が出ただけで、議論がぜんぜん深まらなかった。だから、動画のゲストに、もうひとり金融の専門家が欲しいところ。

2022-07-25 22:26:21
しろうと @sirouto

あと、「積極財政派」は、よく「統合政府論」を出してきて、政府と日銀の間で、資金がグルグル回るから大丈夫だ、というまるで「永久機関」みたいな話が出てくる。

2022-07-25 22:30:49
しろうと @sirouto

たとえば、日銀の国債の利払いが政府に戻るから、大丈夫だとか。しかし、政府が払った分が、同額そのまま戻るわけではない。日銀の経費が引かれるのだ。そこには、付利もある。

2022-07-25 22:32:38
しろうと @sirouto

今は大丈夫でも、金利上昇時に、日銀当座預金の金利があるため、国債の金利収入と逆ザヤが生じて、「負の通貨発行益(シニョリッジ)」が発生した場合、日銀は「損の垂れ流し」になり、「債務超過」の可能性も出てくる。

2022-07-25 22:34:13
しろうと @sirouto

そういうレベルまで、議論が進めば、もっと意義があったかと思う。せっかく、元日銀の原田氏のお話を聞くのだから、理想だけ言えば、もうひとり専門家がいて、レベルの高い議論にして欲しかった。

2022-07-25 22:36:11

為替の「自動回復力」

しろうと @sirouto

youtu.be/w7p4nvnJbMo?t=… 【後藤達也&原田泰&ひろゆき】黒田日銀、どう評価する!?(動画途中/45分頃から/「1ドル180円」でも大丈夫かの話)

2022-07-25 22:39:47
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しろうと @sirouto

上動画で、ひろゆきの「1ドル180円でも大丈夫か」の質問に対し、原田氏は「(円安が行き過ぎれば、円高へと)自動的に元に戻る力が働く」と回答している。

2022-07-25 22:44:22
しろうと @sirouto

これは微妙なところだ。たしかに、そういう「ビルトイン・スタビライザー」のような、為替が自動的に回復するメカニズムがあることはある。

2022-07-25 22:46:07
しろうと @sirouto

が、それは「通貨暴落」が、一切起こらないような、魔法の仕組みではない。自動的な回復が間に合わず、通貨が暴落した例はたくさんある。

2022-07-25 22:47:43
しろうと @sirouto

たとえば、トルコ(リラ)は、約十年で十分の一通貨暴落したが、べつに自動的に回復していない。

2022-07-25 22:48:25
しろうと @sirouto

「途上国では、とめどもなく(通貨価値が)下落することは、あるけれど……」と原田氏ご本人がおっしゃるように、「先進国/途上国」では条件が違う。

2022-07-25 22:51:10
しろうと @sirouto

関連して、積極財政派が、「金科玉条」に掲げる、財務省の「日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない」という一文も、【 先進国 】という字が入っている。

2022-07-25 22:52:11
しろうと @sirouto

たとえば、アルゼンチンは、何回もデフォルト(債務不履行)で破綻しているが、昔は先進国だった。

2022-07-25 22:53:17
しろうと @sirouto

今、先進国だからといって、未来永劫、絶対破綻しない、バリアや結界やATフィールドで、守られているわけではない。たんに、財政破綻したら、もう先進国と呼ばれなくなるだけだ。

2022-07-25 22:54:50
しろうと @sirouto

まして、途上国でMMT(無制限の赤字拡大)などできない。この前もスリランカが破綻したし、ほかにもレバノンとか、財政破綻した国は世界にたくさんある。

2022-07-25 22:56:38
しろうと @sirouto

またMMT信者は、「自国通貨建て国債だから破綻しない」と、鬼の首を取ったかのように主張するが、通貨暴落が起こると、その国の通貨や国債を、市場の買い手が欲しがらなくなるから、外貨建ての国債を発行せざるをえなくなる。よって、これも無敵のバリアではない。

2022-07-25 23:00:30

「通貨防衛」としての「観光立国」戦略

しろうと @sirouto

ところで、「代替なき批判」にならないように、じゃあどうすればいいのか、という提案もしておこう。

2022-07-25 23:04:57