Sentinelの解析ツール(sentinel application platform)合成開口レーダー(SAR)画像処理方法(読図演習編)

合成開口レーダー衛星、Sentinel-1の観測データ処理をsentinel application platformで行う場合の解説(読図の演習)
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

さて、ここで皆様には間違い探しを解いていただきましょう。画像に示しますのは、ヘルソン市街地から少し西に行った場所の、道路橋(左)と鉄道橋(右)のある地域です。不審な物体が写っているのが分かりますでしょうか? 全部で2箇所あります。Google mapと見比べると分かりやすいかもしれません。 pic.twitter.com/CAUzMrL3uK

2022-08-20 23:46:26
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

答えを載せておきます。この2箇所です。 ①レーダー妨害用のコーナーリフレクター仮設橋(ポンツーン橋)と見られる物体 pic.twitter.com/httlPTrYe2

2022-08-21 00:06:21
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

それぞれ解説させていただきます。まずは①から。 この地域のロシア軍ですが、橋が誘導兵器で攻撃されないよう、画像に示すようなレーダー妨害用のリフレクターを橋の近くに設置しているようです。画像にもそれらしき物が写っていますね。でも、橋の輪郭は隠せてないので、あまり意味はなさそうです。 pic.twitter.com/zLWHcYRK5S

2022-08-21 00:21:29
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続いて②です。 ドニエプル川右岸のロシア軍ですが、この鉄道橋も含む3本の橋が壊されたことで補給に困っているらしく、このような仮設橋を架けて補給を試みているようです。しかし、あまり上手く行っていないようです。こんな感じですぐ位置を特定されて壊されてしまうからでしょう。 pic.twitter.com/F1XgR7P3cp

2022-08-21 00:36:26
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

以上です。あまり長くなってもいけないので、これくらいで。また、一から地形補正してデータを作り直すのは手間ですので、後から見返す場合に備えて、作ったデータは大切に保管しておきましょう。地形補正して作られたデータは、この2つで1組です。別々にならないよう気を付けてください。 pic.twitter.com/X91uI2LJTM

2022-08-21 00:45:07
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

Close Productで完全にデータを閉じてしまった後も、「.dim」ファイルをドラッグ&ドロップでSNAPに放り込めば、 pic.twitter.com/nu5yefb3zd

2022-08-21 00:54:53
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元通りです。当然、疑似カラー化もできます。 pic.twitter.com/z6TkKwf7lE

2022-08-21 00:57:11
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

最後に、この画像が撮影された前日における現地の空模様を見て終わりましょう。 ……ご覧のとおりです。ピンが立っている部分がヘルソン市です。光学衛星では歯が立たない分厚い雲も、Sentinel-1なら透視できてしまうという訳です。SAR衛星の威力、お分かりいただけましたでしょうか? pic.twitter.com/YyC6BGcqXH

2022-08-21 01:06:24
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

それでは今日はこの辺りで。細かい部分は後日にでも補足させていただきたく思います。お疲れ様でした。

2022-08-21 01:07:26