俺はアイリーの両肩を優しく掴んで、諭すように言った。 「ちゃんと……ゴムはしよう、やっぱり子供なんてだめだよ」 「……なんでぇ〜??」 枕元のゴムをつかんで袋を破る。 まだ収まりのつかない陰茎にコンドームをあてがう。亀頭から付け根まで、薄い膜に包まれていく。
2022-09-05 02:45:30初めてのコンドーム装着にしてはうまく行ったと思う。 コンドームを着け終わってアイリーの方を向くと、涙目でむくれていた。 「あの、ごめんね、でも避妊は大事なことだから……」 「いじわるっ!」 アイリーが俺を突き飛ばして押し倒す。
2022-09-05 02:45:55「いじわる、いじわるっ! イキたかったのにっ! 精子ほしかったのに〜!」 搾り取るようなピストンの動きは中途半端に高められていた性感を再び呼び起こし、再度精液を送り出そうと快感のシグナルを叩き込んでいく。戻ってきた射精感に脳がチカチカした。
2022-09-05 02:48:25妊娠の憂いなく射精ができる安心感も相まって、爆ぜる欲望を止められない。 この子の中で、イキたい。 「うああ、イキそうっ、出る、出る出る出る………」 「待ってっ、私も、私もイきたいのにっ♡ずるいっ♡」 「あ、イくっ…!」
2022-09-05 02:48:57どくんどくん、と下半身が脈動した気がした。精液が尿道を通り、鈴口から吹き出し、吹き出して、ゴムの中に溜まっていく。 アイリーのピストンは止まることなく、最後の一滴まで搾り出すかの様な抽挿を繰り返す。 すべてを吐き出しきった後、心地よい倦怠感が全身を支配する。
2022-09-05 02:49:22しかし初めてのセックスの快楽の余韻に浸る間もなく、継続的に与えられるピストンの快楽が追い打ちのように攻めてくる。アイリーはまだ満足できずに動いているのだ。射精後のペニスを無理やり刺激される行為に思わず喘ぎ声をあげてしまう。 「う、おおっ……ああっ!」
2022-09-05 02:49:49「イキそう! 私もイクっ♡ああーっ♡イぐぅっ♡きゅうっ♡」 アイリーがガクガクと仰け反って震えた。痙攣が膣にも伝わり、まだ興奮冷め止まないペニスを締め付けた。 一通り震えると、アイリーは脱力して俺の胸にもたれかかってきた。
2022-09-05 02:50:29うさぎの長い耳が俺の顔のあたりでピクピク震えている。 ふわふわの毛並みが全身に擦れて少しくすぐったい。 なんだか愛しくなって抱きしめる。ぬいぐるみを抱いてるような感触だった。 そのまま抱き合って、二人で絶頂の余韻に浸った。
2022-09-05 02:50:53アイリーが俺の方を向く。頬を膨らませて、抗議の視線を送ってきている。 「……精液ほしかった」 「……ごめんね」 「うーん。なんか、中に出さないと物足りないよう」 「ラビノイドって、そんな気軽に妊娠して大丈夫なの?」
2022-09-05 02:51:16「大丈夫ではないかな〜、私達の星も人口が溢れちゃって大変なことになってるし」 駄目じゃないか……地球に着て、そこでまた繁殖を繰り返すなんて、そのうち地球もラビノイドだらけになりそうだ。 「でも、好きな人の子供なら生みたいよ?」 「……ちゃんと育てられるかもわからないよ」
2022-09-05 02:51:49「案外どうにかなるよ〜」 「……俺には無理だよ」 そんな自信はない。自分のことですら精一杯なのに。まだ学生で仕事にもついてないのに。 唐突にアイリーが俺の顔を掴んでキスをしてきた。 ついばむような軽いキスだ。 「そんな顔しないで。ダイスケはとっても素敵な人だよ。自信持って」
2022-09-05 02:52:12「……ありがとう」 「私ね、地球に来てからいっぱい地球人のオスに嫌なことされたし、怖いこともあったよ? 誰も見てるだけで助けてくれないんだもん。だから、ダイスケが止めてくれた時、嬉しかった。こんな人もいるんだ〜って」 「あれはたまたまだよ、俺以外にも止める人くらいいるよ」
2022-09-05 02:52:33「え〜そうかな〜。……でも、素敵だったよ、ありがとね」 「うん……」 なんだか褒められてむず痒くなる。 そんな立派な人間ではないのに。 真っ直ぐに好意を向けられて居心地が悪い。嬉しいようで、申し訳ない。 困った顔をしていると、アイリーが抱きしめてくれた。
2022-09-05 02:53:05何にというわけではないのだけど、許されたような気持ちになって、安心した。 「好きだよ」 「うん」 「ダイスケは? 私のこと好き?」 「まだ知り合ったばかりだし、わかんないよ」 「え〜、好きになってよ〜!」 無茶苦茶だなぁ、と思って、素直に『好かれたい』と言えるアイリーが羨ましかった。
2022-09-05 02:53:44休憩の3時間は長いようで短かった。 シャワーを浴びて体液を流し、服を着てホテルを出るとなんだか今までのことが夢だったような気さえしてくる。 二人でファミレスでご飯を食べて、普段何をしてるのかとか、何して遊ぶのかとか、お互いのことを知る話をして、その日は解散した。
2022-09-05 02:54:07去り際にハグをされて、アイリーが耳元で「次は中に出してね」と囁いた時の妖艶な笑みと声、髪の匂いと暖かく柔らかい体の感触が、五感に刻み込まれる様に俺の記憶に残った。
2022-09-05 02:54:27