【アニメてにをは。魔女の宅急便～その１０です】

アニメてにをは＠石曽根正勝 @animeteniwoha

【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２１１】雨のなか、びしょびしょになって帰宅するキキ。 トレードマークの赤いリボンがくたくたになっているあたりが、『造形的に』濡れそぼった感じがよく出ています。 衣服の胸のあたりのシワのつけ方も濡れた感じに。 pic.twitter.com/gaKQvPd82s

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２１２】キキは帰宅し、トンボはパーティーのお誘いをあきらめて帰る。『２つの運動』がすれ違う。これもまた『複数の運動性』ですね。 pic.twitter.com/Fexl17itLJ

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２１３】キキの帰宅に気がついて、オソノさんが窓を開ける。このとき開くのは右側の窓だけ。 だから右側の窓は『目立たない』ように、セル画として処理されていますね。左側の窓は背景画でしょうか。 pic.twitter.com/8R8rGb4vc6

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２１４】ここも『空間造形の処理』が見事ですね。 家宅の２階から顔を出し声をかけるオソノさんが左側の空間に。右側の空間に、自分の部屋へ戻るべく階段を上るキキ。 ２つの存在を中間に空洞をおいて、運動・存在を交錯させる。 pic.twitter.com/PBMCuMpRNp

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２１５】傷心のキキはオソノさんの言葉も虚しくひびきます。思わず階段をかけあがって、部屋へ逃げ込もうとする。 ここで、これまでさんざん強調してきた『腰まわりの存在感』が、階段をのぼる後ろ姿でも確認できますね。 pic.twitter.com/MDOrmV6HZA

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２１６】作品としての物語的余白を生み出す、情景のインサート。 鉢植えの花の葉に、雨だれが落ち、葉が揺れる。本当にささやかなカットに、『葉と雨だれがぶつかり合う・運動としての作用と反作用』が表現されています。1カットすら無駄にしない贅沢なカット。 pic.twitter.com/udcxB2LyeM

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２１７】濡れそぼった衣服を吊るして干す。濡れた感触を『普通色・影色・ハイライト（輝き）』の３色で表現していますね。 モノ干す行為は『トトロ』や『ハウル』でも見られた宮崎アニメ定番の家事の営みですね。 pic.twitter.com/os8PK6Dnr9

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２１８】キキの傷心に鈍感で、寝床のなかでうずくまるキキにあれこれ問いかけるジジ。 こういうのを『狂言まわし』と言いますね。 観客の心の動きに寄り添いつつ、言わずもがなな野暮な言動を代わりにして、ドラマの造形・輪郭を引き立てます。 pic.twitter.com/iVfijLS4XS

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２１９】翌朝、窓をあけようとするジジ。このときのジジは、オソノさん目線のジジなので、ふつうのネコのような仕草。 窓にあたる光でジジのからだが半分色が薄くなっていますね。これはアニメ撮影効果＝『ダブラシ』を使ってますね。『二重露光』のことですね。 pic.twitter.com/w0hzcTWxIM

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２２０】ジブリの定番場面＝『ジブリ飯』のシーンですね。 風邪をひいたキキに、オソノさんが作ってあげる『ミルクがゆ』。 クリーム色のなかに影色をうまく使ってアクセント。椀やお皿の造形・配色も見事ですね。 pic.twitter.com/Ke7OcQoID2

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２２１】トンボがお見舞いに来たいと言ってたと、オソノさんに告げられて、おもわず上掛けで顔を隠すキキ。 表情と動作がとても独創的。誰の作画でしょうね。 pic.twitter.com/XuyytfihlR

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２２２】看病してくれたオソノさんへの感謝が感じられるキキの表情が、シンプルな造形でいながら、とてもよく表現されていますね。 上掛け（毛布？）の素材感、枕のボリューム感、氷嚢の弾力感とあいまって、レイアウトとしても見事で、印象的ですね。 pic.twitter.com/FdHM0rvMKa

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２２３】キキの衣服が戸外で干されて、風になびいています。『作用＝風の吹く力／反作用＝風に抵抗するようになびく衣服の力感』というアニメの基本的な動きがここでも見事に表現されていますね。 pic.twitter.com/JHtLu3OSrx

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【２２４】雨のなか帰宅して風邪をひいたキキは、病から回復してホットケーキの食事の準備をします。 『ジブリ飯』がよく話題になりますが、『ジブリ飯を・つくるプロセス』も宮崎アニメでは大事な場面です。 丁寧な描写と作画。 pic.twitter.com/bFTTC9RRwM

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２２５】キキがホットケーキを焼いている間に、ジジは外でガールフレンドに恋に落ちます。 ぞわぞわっとするジジのからだ。 宮崎アニメは『性の匂い』を忌避しがちですが、動物の姿形を借りてセクシュアルな表現をしていますね。 pic.twitter.com/n2tOA2nb5P

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２２５】キキにはまだ無縁な【性の圏域】にジジが移行する際、彼は【半＝動物／半＝ヒト】から、【ただのネコ】へ変異する。 ある意味、この作品の末尾でジジが完全ネコ化するのを予告しているシーンですね。 pic.twitter.com/BnoPLJMK97

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２２６】朝食の準備が整ったのを窓からジジを呼ぶキキ。そこへオソノさんが一階のパン店の裏から声をかける。 このときふたりの視線が９０度に直角の交わっているのが分かりますか。 宮崎アニメお得意の『９０度の視線の交錯＝運動の複数性』です。 pic.twitter.com/HPbu3SrRpP

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２２８】オソノさんから頼まれ仕事に出かけるのでジジを呼ぶキキ。ここでも１階と２階とで【高低差を使った・運動としての視線の交錯】が活用されていますね。 【性への越境】はひと足さきに、ジジが達成して、言葉を発さなくなるのかな？ pic.twitter.com/b99jXmrU2d

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２２９】ゆるやかな斜面をくだるキキ。 ただの平坦な道を歩ませるのでなく、勾配を使った【下る力】を配慮した【歩きという基本動作・の応用】が、なげなく披露されています。 pic.twitter.com/zA8VgVvyNH

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２３０】お届けもののキキが路地裏に入ります。 出ましたね、【両側を壁ではさまれた・斜め奥にパースが続く道】。宮崎アニメお得意の空間設計。 参考にハウルともののけ姫の例を挙げておきます。そっくりでしょう？ これは【アニメてにをは】独自の新発見です。 pic.twitter.com/s8XK70fL4v

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２３１】裏道を歩くと、【壁にうがたれた穴】から見える【奥への空間】。 これが一枚絵の背景画で描かれているとは信じられない【空間の立体性】が、きわめて鮮やかに提示されていすね。 pic.twitter.com/uQQWZsuTX5

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２３２】ここでまた、宮崎アニメお得意の『T字型に交わる空間』が提示されていますね。 宮崎アニメのDNAは本人監督作だけでなく受け継がれていて、『耳をすませば』『コクリコ坂から』でも【T字型】が登場していますね。 pic.twitter.com/yv1XDzDWTn

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２３３】『バルコニー（的空間）』も、宮崎アニメではお馴染みの『特別な空間』ですね。『耳をすませば』と『紅の豚』からも引用しておきましょう。 pic.twitter.com/FeDZRgZk9O

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２３４】キキがバルコニー（的空間）で心が解放されている絶好のタイミングで、トンボが背後から現れて声をかけます。 これも【L字型に交錯する・視線という運動の複数性】と言えば、【アニメてにをは】に馴染んだフォロワーなら、ウンウンと頷くところ。 pic.twitter.com/pv0gEVi7bP

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【アニメのてにをは・魔女の宅急便】 【２３５】急遽【アニメのてにをは】作業をしているのですけれど、この間『魔女の宅急便』を数分程度分析していて、この【お互いに・距離のある遠さで・コミュニケーションをとる仕草】がたびたび現れていることに気づかされますね。 これは新しい発見かも。 pic.twitter.com/6uW5CsrMpC

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