- take_ponpokorin
- 5988
- 5
- 0
- 0
ふぅ、ここが忘却の深遠ですか。退屈な場所ではありますが、戦人さんがくれたプレゼントを楽しむには、むしろうってつけと言えなくもないですね。ミステリーは常に情報によって推理も変化します。私がベアトと戦った時の推理。あれは破棄しましょう。あの推理はある前提を欠いていました。
2022-08-29 21:42:34私はベアトのゲームが、何だかんだでミステリーの常識的枠内に収まってると思っていましたが、どうも戦人さんのプレゼントを考慮すると、想定外のトリックがどうやら使われていた可能性があります。その検証をしてみますか。どうせやる事もありませんし。
2022-08-29 21:42:47ベアトと戦人が宣言した最後の在島人数の赤字。2種類の異なる人数が宣言されました。という事は、私はそもそも『赤字システム』というものを誤解していたようです。
2022-08-29 21:43:16赤は真実のみを語る。それはその通りでしょう。しかし、そもそも真実とは一つとは限らないのですから、ロジックエラー密室のロジック差し替えのように、真実自体も複数存在する場合、赤字はどっちも宣言可能、という事になります。
2022-08-29 21:43:29分かりやすく考えれば、『戦人は有能である』『戦人は無能である』この相反する真実が同時に宣言可能、これが本来の赤字システムの本質であり、私が勘違いしていた根幹部分という事になるのでしょう。
2022-08-29 21:43:35さて。17人と18人。異なる人数が同時に宣言されたという事は、想定するべきは『違う概念で異なる真実を同時宣言している』という事です。17人も18人もどっちも真実であり、カウント方法の違いがその原因なのだと推測可能です。
2022-08-29 21:44:02私はゲーム盤では言わば、18人の方のカウント方法で考えていました。私が観測した人間を純粋にカウントすれば私を含めて18人の人間がいる事は真実な訳です。では1人減った17人は、私が観測したものではない何かをカウントしてるという事になります。さて、問題は嘉音さんです。
2022-08-29 21:45:27彼を一人とカウントする。私は彼を普通に盤上に存在する1人間だと思って観測していましたが、何故かその嘉音さんは客室に存在しなかった。あの客室の私の捜索手順を考慮した場合、私は1カ所物理的に捜索しなかった場所があります。それは、バスルームから戻ってきた2回目のベッドルームの下です。
2022-08-29 21:45:43嘉音さんがいないと赤字で宣言された訳ですから、私は捜索しなかった訳ですが、あそこに嘉音さん以外がいたのなら話は変わってきます。あの論戦は一貫して嘉音さんを論点にしているのであって、それ以外の人間が客室にいたのかどうかは論点ではないわけです。
2022-08-29 21:45:5817人という赤字カウントが仮に私が観測してる人物を、本来は私が2人としてカウントしている人物を、1人としてカウントしていたのなら、あそこに誰かがいた訳です。
2022-08-29 21:46:03仮説構築。…………うん、なるほど2パターン想定できますね。おそらくどっちかが正解でしょう。同一人物トリックと一言で言いますが、実際はその内容は細分化可能です。つまり、どういう種類の同一人物トリックなのか、です。
2022-08-29 21:46:44一つは変装による名称トリック。一人の人間が変装によって別人を演じ、名前を使い分けるタイプの同一人物トリックです。2つ目は、人格トリック。変装によって別人を演じてるという考え方ではなく、一人の人間を異なる人格によって共有している、言わば人格を主体として考える同一人物トリックです。
2022-08-29 21:46:57この細分化された2パターンは考え方の根幹が全く違います。名称トリックは主体を肉体に想定します。紗音さんも嘉音さんも、その肉体にとって全部本人であり、名前を使い分けるという以上の意味合いは存在しません。逆に人格トリックの場合、主体を人格に想定します。
2022-08-29 21:47:13つまり嘉音さんにとって紗音さんは別人という定義になる訳です。主体を人格に置く考え方ですから、肉体を共有はしてても紗音さんと嘉音さんはそれぞれが別人であり、紗音さんにとって本人の定義は紗音さんであり、嘉音さんには想定されません。
2022-08-29 21:47:19さて、準備は整いました。ベアトの赤字を再検証してみますか。論点になるのはこの赤字でしょう。『戦人救出時、客室に入ったのは嘉音のみである』客室に入ったのは嘉音さんだけだと限定しています。さらに赤字で『全ての名は本人以外に名乗れない』と宣言されています。
2022-08-29 21:47:42さて、名称トリックの場合紗音さんと嘉音さんはどっちも本人の訳だから、この赤字で嘉音さんだけが入ったという部分に矛盾が発生します。紗音さんも本人であり、客室に入ったと定義される訳ですから、嘉音だけが入ったというロジックと整合性が取れません。だからこれは違う。
2022-08-29 21:47:56人格トリックを想定する場合、嘉音さんが客室に入った時、肉体を嘉音人格が使っているために、嘉音さんにとって本人とは嘉音さんだけを指すという意味になり、紗音さんの名前を名乗る事が不可能な状態、と定義されます。つまり、矛盾が発生しない。消去法から人格トリックで確定します。
2022-08-29 21:48:1417人という赤字宣言が肉体を指していたのならば、18人というカウントは人格を数えて18人だと想定した事になります。………あっ!!まさか、まさか……!!過去の在島人数の赤字を全部調べてみましょう。これは変だ、おかしい!!
2022-08-29 21:48:47やっぱり、全部の赤字に『人間』という制限が入っています……本来肉体を指して人間という場合、これは何の問題もありませんが、人格を指して人間だと限定されると、そこに魔女が、魔女人格が入り込む隙が発生するのでは……まさか、ベアトのゲーム盤の犯人は……紗音ではない!?
2022-08-29 21:49:07これは面白くなってきました。戦人さん、とってもいいプレゼントをくださったようで。どうやら全ての真相に到達可能な気がしてきましたよ?私の推理が当たってるのかどうか、今度会ったら是非確認させてもらいましょう!
2022-08-29 21:49:24ベアトリーチェさんのゲーム盤は元々妙な点がありました。それは多くのトリックが口裏合わせによって成立している、という点です。口裏合わせによって、密室だと思っていたものが実は密室ではありませんでした、というのはトリックとしてあまりに陳腐です。思考するに値しない。
2022-08-29 21:55:00しかし、仮に人格トリックを想定した場合の犯人の正体を考えると、一見陳腐に見えるトリックも深読みが可能、いや、むしろ深読みをしなければならないのではないかと思えてきました。
2022-08-29 21:55:17