映画『ぼくらのよあけ』感想メモ

感想メモです。随時追加。
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相楽 @sagara1

で、小学四年男子二人組が小学六年の花香への仲直りの贈り物にカエルの置物持ってく場面、原作からある、六年女子が否応なく渦中に居させられるマセた人間関係に苦しむ中、ガキっぽい小四男子のいろいろ微笑ましい心の配り用に、翻って自分が悩まされてることもふと笑わずにいられなくなり……という

2022-10-21 12:54:26
相楽 @sagara1

場面、二月の黎明号のエネルギー補給のために川でカエル捕まえてその分泌するホルモンが必要で、として男子たちに交じり花香も子供っぽくカエル取りを楽しむくだりを映画オリジナルの前振りにしてた。原作の唐突さも花香にとっても読者にとっても良い味だったけど、

2022-10-21 12:54:27

※後で気づきましたが花香/わこは小学5年生だし、原作時点でしっかり川でのカエル取り描写ありました。すみません。

相楽 @sagara1

映画『ぼくらのよあけ』のここでも綺麗な流れを組もうとする手つき、これはこれで魅力的。なお、経緯の変更もあったし先に触れた屋上の事故後の銀之介のケアからの以後の繋がりの強化も踏まえてか、カエル贈られての反応原作よりやや抑え目でもあった印象。映画版は花香との繋がりは悠真より銀之介。

2022-10-21 12:54:27
相楽 @sagara1

映画見て、会社で用事も済ませて、帰宅した。

2022-10-21 14:10:04
相楽 @sagara1

『ぼくらのよあけ』はジュブナイルでありファーストコンタクトものであり、そして何よりコミュニケーションの物語で。映画版は何よりまずそこをしっかりおさえ魅力的に描いていたという点でとても良い作品だと思う。 その上でとっつきが良いとも簡明だともいえず、しかしそこも魅力でもあった原作とは

2022-10-21 15:17:34
相楽 @sagara1

あえて異なる、綺麗に構成されたわかりやすさを押し出しつつ、そこで新たな良さも色々と打ち出していた。 キャラデザインはあえて一新。これがまず正しいと思えた。 たとえば仮に、望むならば劇場版ならTVシリーズよりも、より原作に近づいた絵柄でかつ、いわゆる作画の乱れもなくやれ得たのだとして

2022-10-21 15:17:34
相楽 @sagara1

むしろ原作に(雑な言い方だけど)7割似せていたのを8割、9割にすると目減りした残る違いが嫌な印象、10割=原作の画の無二の良さを持ち得ない残念さを強めててしまったのではと思う。それに映像となって声がついた上での演技の方向性……たとえば悠真をはじめいわゆる「生っぽい」ものにしたり、

2022-10-21 15:17:34
相楽 @sagara1

小学四年の悠真・真悟と声変わりの最中にある小学六年の銀之介の差を強調していたのともよく合っていたと思う。 そしてお話の構成についてはインタビュー等でもはっきり語られているように原作を普通に収めるには短い映画の尺にあわせてまず諸々削ぎ落とすことを迫られ。

2022-10-21 15:17:35
相楽 @sagara1

そうでありつつ、団地が取り壊される設定はじめ、いろいろオリジナルの要素や場面を加えたり翻案したりで"綺麗でわかりやすい"形にして、だからこその魅力も多く生み出していたかと思う。 pic.twitter.com/fwqaI8wo8H

2022-10-21 15:17:36
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相楽 @sagara1

なお、ここは先に添付の引用で仲直りのカエルについてのくだりでも触れた通り、良くも悪くも、なのだけれど。綺麗に流れを作るのは、(避け得ないことだけど)唐突さの魅力を失わせることでもあったかとは思う。

2022-10-21 15:17:36
相楽 @sagara1

二月の黎明を送り出す時のピンチに真悟の活躍の場を学校の授業で前フリを仕込んだ上で作ったのは見事な翻案である一方、"なにかの役に立たなくたって、ただ大事な友だちその時戻ってきてくれてそこに居てくれた。それだけだっていい、むしろ、時にはそれがいい"という側面もあるかなとも思える。

2022-10-21 15:17:36
相楽 @sagara1

ピンチを招いた水漏れが悠真たちに比べてもより幼い子どもたちの悪戯の結果でなく、既に起きていた水漏れを面白いイベントとして楽しむ描写にしていた(ようにぼんやり記憶しているのだけど、ややあやふやで、ちょっと自信ない)のも、

2022-10-21 15:17:37
相楽 @sagara1

物語から悪意やストレスを削ることで良い点もあれば、そういう面も"子どもらしさ"としてしっかり描くのも魅力では?という見方もまたあるかと思う。

2022-10-21 15:17:37
相楽 @sagara1

でも、きっと素人が一度観て思うようなこれらのことは十二分にわかった上での舵取りだったのだろうと思えるし、打ち出せていた魅力は確かに強い魅力であり、そして方向性は一貫していたと思える。それはきっと、良い翻案だと言えると信じる。

2022-10-21 15:17:38
相楽 @sagara1

話を最初に戻すことにもなるけど……なぜなら映画『ぼくらのよあけ』は作品の魅力として「(ジュブナイルであり、ファーストコンタクトものであり)コミュニケーションの物語である」ことをしっかり捉えて打ち出すことで一貫していたと思えるので。

2022-10-21 15:17:38
相楽 @sagara1

とにかく知りたい、知りたい、知りたいと思う願い、欲望。その魅力。その象徴としての宇宙への憧れ、そしてファーストコンタクト。 コミュニケーションの物語として描く……とにかく互いにちゃんと知ろうとしよう、その結果仲違いしても仲直りできるかもしれないし、別に知った結果

2022-10-21 15:17:38
相楽 @sagara1

「あなたは嫌い」とか「お互い相容れない」と分かってもそれはそれでいい、でも、ろくに知ろうとする努力をしないで卑怯に残酷に拒絶するのはやめよう、という。

2022-10-21 15:17:39
相楽 @sagara1

知ろうとする魅力、力強さは例えば「虹の根」の描写で。川辺で思い切って小学四年男子に入り混じりカエル取りを楽しむ小学6年女子の姿で。小学4年男子と小学6年女子の和解のコミカルだけど温かい場面で。今ここで友達よりも大事で好きな姉を独りにしたくない、できないという弟の思いを知る場面で。

2022-10-21 15:17:39
相楽 @sagara1

そして、ナナコが嘘を告白する場面で。とても見事に描かれていたかと思う。 反面、卑怯で残酷で安易な拒絶については例えばわこがエレベーターを出た先で待ち構えていた「友達(と思えていた面々)」から突きつけられる空間を埋めて迫る「BLOCK」「BLOCK」「BLOCK」の場面あたりが

2022-10-21 15:17:40
相楽 @sagara1

特に強く打ち出せていたかと思う。また「もう知らない!」という子供らしいとも言える捨て台詞がこの作品の文脈の中だと少し重めの意味合いも持っていたりしたかなとも思う。

2022-10-21 15:17:40
相楽 @sagara1

とりあえず、感想こんな感じかな。

2022-10-21 15:20:04
相楽 @sagara1

『ぼくらのよあけ』パンフレット内「虹の根 コンセプトアート」みっちぇさんのコメントで(虹の根の)「執筆当時の参考イメージとして小説『老ヴォールの惑星』を挙げられているとお聞きし」というの、他で見かけたことあったかな。

2022-10-21 15:54:03
相楽 @sagara1

『老ヴォールの惑星』、いいよね。 twitter.com/sagara1/status…

2022-10-21 15:54:04
相楽 @sagara1

「小川一水作品、お勧めは?」 ABCD「「「「『天冥の標』」」」」 短編好きA「『老ヴォールの惑星』」 堅実B「『第六大陸』か『導きの星』」 ある種の原液?を飲ませたいC「不全世界の創造手」 崖から落ちそうな子をそっとキャッチする優しさを広めたいD「グラスハートが割れないように」

2017-09-14 15:03:16
相楽 @sagara1

「小川一水作品、お勧めは?」 ABCD「「「「『天冥の標』」」」」 短編好きA「『老ヴォールの惑星』」 堅実B「『第六大陸』か『導きの星』」 ある種の原液?を飲ませたいC「不全世界の創造手」 崖から落ちそうな子をそっとキャッチする優しさを広めたいD「グラスハートが割れないように」

2017-09-14 15:03:16
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