#twblnovel 「信じらんねえ、何で寝てるだけでムカデに刺されるんだよ!」「仕方ないだろ。家に来たいといったのはお前だ。田舎と言ったのに。流行のものなんてなにもないぞ」「お前死んだらどうしようって」「え?」「好きだってまだ言えてないのに」腫れたふくらはぎがじんじん痛んだ。
2011-09-12 03:13:33ねー花、盲目の優等生と廃棄寸前のロボットとのミステリー書いてー。 http://t.co/O1kaV2bU うわすごいなにこのシチュエーション
2011-09-24 16:20:30#twblnovel 目の前の彼と会話を試みようと思ったのは、彼の瞳が見えていないのだと知ったからだ。「怪我の具合は、どう」「随分、良くなった」「そう」ユーリは、クーデターで視力を失っている。
2011-09-26 01:02:50#twblnovel 政府勢力と、民間部隊の衝突は5日間続いた。政府は数十年間、効率化と称してロボットの量産を続けた。見た目からロボットと分かるものから、人型まで、そのタイプは多岐にわたった。ロボットは主に戦力となり軍務に就いた。政府は彼らに対して絶対服従を強いた。
2011-09-26 01:05:53#twblnovel 力を持った政府はロボットだけでなく、人間にも服従を強いるようになった。政府に反抗するために人間達が取った方法は「代理戦争」だった。人工知能のデータベースに、政府に反抗する命令を組み込んだ。ロボット達は命令に従った。そして自らを生み出した政府を破壊した。
2011-09-26 01:07:52#twblnovel 人間達はロボットの暴走を恐れ、処分を始めた。逃げのびたのは人型のアンドロイド達だけだった。自分も同じだった。暴動に揺れる街の中、隠れようとした路地で、瞼を押さえているユーリに出会った。消耗品の命を捨てるくらいなら一人くらい、誰かを救ってもいいと思えた。
2011-09-26 01:13:57#twblnovel 「……アスタ」突然名前を呼ばれ、顔を上げる。名前は記号を無理矢理ゴロ合わせしたものだ。廃棄処分にされるだろう体は、ユーリを送り届けて気を失った後に、修理されていた。それだけの技術があるのに、ユーリは目を治そうとしない。贖罪なのだと彼は話すが、理解が出来ない。
2011-09-26 01:19:21#twblnovel 「……捨てないのか。俺がアンドロイドだと、気づいているんだろう」「……君が僕を殺してくれるなら、君を捨ててあげてもいいよ」「…どうして」「君が僕を救ってしまったからだよ」ふんわりとユーリは微笑んだ。クーデターの首謀者は、未だに判明していない。
2011-09-26 01:21:52「…ノート、サンキュ」本当は英語なんて得意科目だと知ったら怒るのだろう。「もっと努力したら?」呆れ声に冷めた瞳。けれど見捨てようとしない彼の心に入り込めたらどんなに幸せだろう。「俺にはあんたが必要だよ」「ノートが、でしょ」おどけたふりをして、指先に触れた。 #そっと触れるのべる
2011-09-30 01:11:14わざとだ。からかわれている。「…触るな」学習塾の模試で上位にいたときから、彼を知っていた。成績を上げれば親しくなれると思い込んだ結果がこれだ。ノートしか欲しがられない。俺のことなんかどうでもいいくせに。「…おい?」そっと触れられた指先が熱い。声を殺した。 #そっと触れるのべる
2011-10-01 00:36:23