大変わかりやすいブルックナーの版問題シリーズ
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真夜中のブル1(の解説)
ブルックナーの1番 「ワイ,交響曲書くで〜」(1866年) ↓ 「ちと、手直しすっか…。でけた!」(1866年稿) ↓ 「少しいじるぞ!」(1877年、84年) ↓ 「若書き、メロディ好きだが未熟だから全部直しとくわ」(1891年稿)【ウィーン稿】 ↓ ドブリンガーから1891年稿を初版(1893年) ↓ 1891年稿の天下 ↓
2022-11-09 01:22:27ハース「調べたら、若い頃の出てきたから、校訂して出そうか」(1935年) ※ハースが出したのは、1866/77のミックス。【リンツ稿】 それと、地味に1891年稿も。 ↓ 演奏家「1番だから若書きだよな」 ↓ 【リンツ稿】の天下 ↓ ノヴァーク「ぼくも、両方出しとくよ」 ※ノヴァークも、1866/77と1891 ↓
2022-11-09 01:22:28ヴァント「我輩は、最終バージョンこそ真だと考える。ウィーン稿こそ完成形じゃ」(ケルン放送響との録音でウィーン稿を採用。ただし、スケルツォは欄外注記を採用して冒頭に戻る)←レア ↓ シャイー「ウィーン稿なら、スケルツォのブリッジっしょ!」(楽譜通りの録音の登場) ↓ アバド「オレもやる」
2022-11-09 01:22:29※リンツ稿一辺倒の時代から、ウィーン稿が再興したのは、「全部やったる(未完)」ロジェヴェンのソ連録音以外に、この3人の録音が大きいので紹介しときます。アバドは、3回目のルツェルンだけウィーン稿でした。 ↓ キャラガン「そういや、リンツ稿、ありゃダメだぜ。混ぜたらあかん」(1866年稿登場)
2022-11-09 01:22:29…というわけで… ①初版はウィーン稿 ②ハース版は「自称リンツ稿」と「ウィーン稿」だが、後者は完全スルー ③ノヴァーク版はハース版のほぼコピペ ④ヴァントの録音は実はレア ⑤ホンモノの「リンツ稿」は「キャラガン版」→ティントナーが録音 こんな感じで、長くなっちゃった…😅
2022-11-09 01:22:30フリッチャイマニアさん @fricsaymania の ブルックナー1番の版問題についての解説を 拝見しながら「誰か、ブル1の歴史小説を書いてくれないかな(ブル1の歴史を追う小説)」とかアホなことを考えてしまったw ”第6章 ウィーン稿の再興”とかね (´∀`*)ウフフ
2022-11-09 09:12:554番のコーストヴェット版がよく分からんのです
ブルックナー4番のコーストヴェット版って三つありますよね? (1874年、1881年、1888年) これってなんなの? どういうことなの? なお、私はコーストヴェット版は ヴァンスカの第三稿の録音しか聴いたことがありません
2022-11-09 08:55:04コーストヴェット版、4つになるらしい
@Pommedeterre21 コーストヴェットの版は最終的に4つになる予定です。第3稿(88)はノーヴァクが進めた全集の一部ですが、今進めている新しいブルックナー全集では、4番は全てコーストヴェット氏が校訂します。なので第3稿も新しく作り直しているところです。
2022-11-09 09:32:56@yuyuiksa @Pommedeterre21 一作だけの校訂であれば、校訂者や出版社の方針で(ある程度ですが)自由にできるところもありますが、全集ともなると全体の方針が定められるので、それに合わせて校訂しなくてはなりません。そのため、第3稿も従来の版とは異なる資料を中心に使う予定だそうです。
2022-11-09 10:19:48研究家とただブル好きなだけのシロウトの質疑応答
@y_ishihara06 石原先生おはようございます☺️ コーストヴェット版、4つに増えるんですか ((((;゜Д゜)))ひぃぃぃぃ ブルックナーの版問題、本当に複雑で 一度調べても、すぐに忘れてしまいます
2022-11-09 09:37:02@Pommedeterre21 おはようございます!(突然のリプ失礼いたしました) 第3稿のコーストヴェット版が2つになるのでややこしいかもですね…。 稿や版については私もしょっちゅう忘れてしまいます。コーストヴェット氏も仰っていましたが、「曖昧な年数表記が余計な混乱を招いている」のだと思います。
2022-11-09 09:48:38@y_ishihara06 専門家のリプライ、ありがたいです! 呼称が統一されてない(初稿と第一稿って違うの??等)のも、シロウト的には難解です
2022-11-09 09:53:16@y_ishihara06 ポシュナーの4番の新録音が発売されるそうですが、 「第1稿といえば、従来は1874年稿を指しますが、 こちらは1876年に改訂された稿を使用」という説明・・・、 まず第1稿=初稿のこと?それとも別? と、ここで引っかかってしまいます
2022-11-09 09:56:42@Pommedeterre21 たしかに日本語表記は疑問が出てしまうことが多いかもしれません。 上のツイートの場合「第1稿=初稿」ではあるのですが、「初稿」は意味的にもややこしいのでブルックナーの場合はあまり使用しない方が良いとは思っています。単に第1稿、第2稿…の方が直観的にもわかりやすいような気がしています。
2022-11-09 10:25:26@y_ishihara06 なんとなく分かってきました、 一般的に「初稿」と呼ぶ版(例:ナガノやヤング)や、普通の版(ノヴァーク、ハース)とは全く別の概念というか系列で「コーストヴェット版1、2、3」があるのだと思っていたのですが、
2022-11-09 10:22:24@y_ishihara06 そうじゃなくて、例えばコーストヴェット1は 従来の初稿をコーストヴェット氏が見直した(手直しした)ものである、ということでしょうか
2022-11-09 10:23:33@Pommedeterre21 五月雨式で申し訳ありません! 仰る通りです。「コーストヴェット第1稿」は「ブルックナーが書いた1つ目の稿を、コーストヴェットという学者が校訂した版」のことです。(つまり、ナガノやヤングのは「ブルックナーが書いた1つ目の稿を○という学者が校訂した版」です)。
2022-11-09 10:37:08