チェルノブイリ原子力発電所の現状

柿沢未途さんによる、チェルノブイリ原子力発電所についての現状報告
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柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

ホローシャ氏「90年代になると逆に情報の過多によるポピュリズムが横行するようになった。チェルノブイリの危機を煽って政治的に利用とする輩が出てきた。事実に基づいた法律を作らなければならない」出席議員「ポピュリズムに陥って法令を作った失敗例が何かあったら話してほしい」

2011-10-16 00:49:54
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

ホローシャ氏「補償対象となる被災者の枠を広げ過ぎてしまった。放射線の専門知識に基づいたものになっておらず、要件が甘かった」ボリシュク氏「91年制定の被災者補償法において、一生の被曝限界値を7ベル(1ベルはおおむね10mSvとの事)として、それを超える場合は補償の対象にした」

2011-10-16 00:55:14
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

ボリシュク氏「被災者補償法は必要な法律だったが、問題はベースとなる科学的な基盤が存在しなかった事だ。一生の被曝限界値をどの水準と見るかは、7ベル説と35ベル説と色々な見解があり、国民はより厳しい7ベルを信じるようになった。このため政府も国会も7ベル基準を採用する事を決めた」

2011-10-16 00:55:53
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

ボリシュク氏「厳しい基準で補償の対象を広げた裏には、『補償を行なうのはソビエト中央政府だ』との目論見があった。しかしソ連邦は間もなく解体、法律は残り、補償の責任はウクライナ政府に引き継がれた。そして今でも7ベルか35ベルかの論争は続いており、決着していない」

2011-10-16 00:56:44
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

タバチニー氏「30km圏外の汚染の線引きについて。レントゲン/hで20ミリ、5ミリ、3ミリで汚染の線引きを行ない、86年5月1日に国家委員会に提出した」1レントゲン/hはおおむね10mSvとの事だから、20ミリ=200μSv、5ミリ=50μSv、3ミリ=30μSv/hとなる計算。

2011-10-16 00:58:29
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

タバチニー氏「国家委員会の決定として、20ミリレントゲン/hの地域は『今後100年間居住不能』に。5ミリ以上は当初は『一時避難』とされた。5月8日までに避難した30km圏内とほぼ重なる。3ミリ以上は『評価監視区域』とされた」。この辺は通訳が訳した通りに書いている。要確認。

2011-10-16 01:15:50
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

タバチニー氏「5ミリ~3ミリレントゲン/hの地域は、妊婦と子どもは当初から夏休みまでの一時移動の名目で避難した。避難者は法律に基づいて補償の対象に。結果として30km圏外の200万人が何らかの補償を受けている」

2011-10-16 01:16:33
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

柿沢「そもそも立入禁止区域管理庁は何をやっている役所か?人が住んでいなければ区域管理と言っても仕事は多くないと思うが」ホローシャ氏「この名称は仕事内容と合致していない。原発停止に伴う石棺化等の管理、放射性廃棄物の処理、30km圏外の農業等への指導、この3つをやっている」

2011-10-16 01:17:13
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

柿沢「地下水汚染について」ホローシャ氏「30km圏内、廃棄物の「埋葬」地点付近に40以上のモニタリング井戸を掘った。結果としてセシウム、ストロンチウムは2006年基準に基づく2Bq/l以下、他の核種もIAEA基準を下回る。ましてや30km圏外も問題ない」

2011-10-16 01:17:33
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

柿沢「福島第一は建屋の地下にたまった汚染水と地下水が通じてしまっていると報じられている。汚染水の地下水漏出対策は」タバチニー氏「86年当時は炉の水が地下水に回り川に流出する事態を非常に恐れた。地中30mの深さまで縦に掘って粘土を流し込み、粘土層の壁を作り、川への流入を防止した」

2011-10-16 01:18:12
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

タバチニー氏「最近の観測では地下水のプリピャチ川への流入は少なく、さらに地下水の流れは動きが遅い事が分かってきた」

2011-10-16 01:18:49
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

出席議員「石棺の評価は」ホローシャ氏「86年当時の石棺化は、爆発で破壊されむき出しとなった原子炉を覆い、風による放射性物質の飛散を防止する上で意味があった。ただし建設は遠隔操作等で行なわれ、残存する建屋部分も利用され、時間のない中での工事だったので、完全なものではない」

2011-10-16 01:19:48
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

「溶融した燃料が密閉された中で、どうやって温度を下げたのか」ホローシャ氏「難しい質問。当初3500℃以上と思われる燃料温度は今40℃前後。発災当初、ヘリから鉛、粘土、砂を投下、しかしあまり効果はなかった。水注入も効果が上がらず、むしろ汚染水の副作用が。時間の経過で冷えたという事」

2011-10-16 01:20:31
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

「日本では100℃で冷温停止と言っているが、何℃なら核燃料が安定化と言えるのか」ホローシャ氏「温度というよりも核反応、中性子の反応が止まる事が重要。100℃で安定と言うのは、100℃以上だと汚染水が蒸発して放射性物質が発散するから、それ以下なら安定という意味ではないか」

2011-10-16 01:21:56
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

柿沢「当初は燃料は高温だったはずで、水との反応で水素爆発のリスクがあったはず。なぜ早い段階で石棺化できたのか」ホローシャ氏「日本と違うのは、炉心爆発で燃料が炉心に残っていなかった。だから事故後2日で水による冷却を放棄。従って、水と燃料が反応して水素が出るという問題は少なかった」

2011-10-16 01:22:24
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

ホローシャ氏「また、煙突(排気筒)があるので空気を外に逃がせた」柿沢「では煙突があれば福島第一も石棺化が可能?」「福島はチェルノブイリとは違い、建屋の骨組みは残っている。むしろより簡単にできるだろう。その場合、水素を出す排気筒が必要だ。いずれにせよ必ず(石棺化は)必要になる」

2011-10-16 01:23:03
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

出席議員「日本では原発事故の背景に安全神話があったと言われている」ホローシャ氏「ソ連でも科学アカデミーのアレクサンドロフ博士(ソ連の原子力開発の父と言われる)が、原発は安全だからモスクワの赤の広場に作っても良いぐらいだと言っていたのだ」。安全神話と秘密主義の構図は共通と言う事か。

2011-10-16 01:29:45
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

以上でチェルノブイリ報告を終わる。2日間にわたるヒアリング兼夕食会は、事故当時の要人や立入禁止区域管理庁長官と会い、極めて有益な知見が得られた。他方、通訳を介し、先方が言った事をメモして書いただけなので、内容については検証の必要がある。それにしても食事どころじゃなかった。

2011-10-16 01:33:34
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