森永純のドブ河と文章

榊和也(@kazuyasakaki)さんの、森永純さんの「ドブ河」の写真と文章に関するつぶやきをまとめました。
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榊和也 @kazuyasakaki

風の旅人の持っていなかったバックナンバーを読み進めている。どれもすごいのだけど、特に「時と揺」「時と相」「時と転」が極私的なはずの人生、決まっていないはずの未来にまで揺さぶりをかけてくる。森永純さんのドブ河と波、井津建郎さんのアジア、川田喜久治さんの地図、そしてユージンスミス。

2011-10-17 19:50:33
榊和也 @kazuyasakaki

このような巨匠の作品群を、探す努力を怠って、今までちゃんと知らなかったことを恥じる。そして右へ習えのアンフェアなメディア紙を、尻紙に瞬殺してしまう作品群の魔力に、なぜか自分のことのように誇らしい気持ちにもなれている。失礼を承知で言わせていただくと、矜持を共有できたのだと思う。

2011-10-17 19:55:23
榊和也 @kazuyasakaki

森永さんのドブ河と文章には、極私的な体験をいやおうなく思い起こさせる力があった。数年前、心斎橋で路上生活をしていたとき、寝泊まりしていたレンガ橋の上からよくドブ河を見ていた。油が浮いた虹色の水面が、まるでおとぎの国の入り口のように見えたことを、まるで昨日のことのように思い出した。

2011-10-17 20:05:52
榊和也 @kazuyasakaki

今はもう整備されて、あのレンガ橋も、あの河の姿も見ることができないが、思い出は強度を増している。そして森永さんのこの文が頭から離れない。「作者よりも作品が大事で、作品そのものと出逢わなければ何にもならない。作者は、なにかよいものを作った次の瞬間もう亡びてもよい」僕もそう思う。

2011-10-17 20:17:40
風の旅人編集長 佐伯剛 @kazesaeki

僕もそう思う。そうでないものは、何かしらのゴマカシがある。RT @kazuyasakaki: 森永純さんのこの文が頭から離れない。「作者よりも作品が大事で、作品そのものと出逢わなければ何にもならない。作者は、なにかよいものを作った次の瞬間もう亡びてもよい」僕もそう思う。

2011-10-17 22:15:22
榊和也 @kazuyasakaki

@kazesaeki はい。作品は作者のものじゃないと思います。この写真と文章、とても驚いています。そして一つだけ、どういうことかよくわからない文章がありました。「表現とはけっきょく、何を選ぶために、何を捨てたかということになる」という部分です。これは自分で考えたいと思います。

2011-10-18 00:07:06
おくだです @u6159222

同感です。 RT @kazuyasakaki: 森永純さんのこの文が頭から離れない。「作者よりも作品が大事で、作品そのものと出逢わなければ何にもならない。作者は、なにかよいものを作った次の瞬間もう亡びてもよい」僕もそう思う。

2011-10-18 12:36:12
榊和也 @kazuyasakaki

BSのコズミックフロントという番組のダークエネルギーという特集を見た。アインシュタインが撤回した宇宙定数(Λ)の蘇生には興奮したけど、超新星の観測に至る過程だけに終始していたので、この研究者の給料って国民の税金なんだよなあとか、カメラを向けていないことの方に興味が移ってしまった。

2011-10-19 18:22:08
榊和也 @kazuyasakaki

観測して証明することが重要なのはわかる。しかし森永純さんの河の写真の方が、宇宙の謎や深淵に迫っていた。それは自分の目を疑わせてくれたからだと思う。自分の目(データ)を信じるべき研究者は、そもそも自分の目を疑うことはしないのだろうか。科学を疑う科学者は、存在しないのだろうか。

2011-10-19 18:27:00
榊和也 @kazuyasakaki

宇宙の構造は紛れもなく違う次元。宇宙のモデルを示されても、で、その外は?っていう問題がいつまでも積み重なって、結局よくわからなくて不安になるのはそのせい。どんな努力をしても、蟻に人間を認識させることができないことと同じ。それは人間が背負っている果てしない大きな哀しみと繋がる。

2011-10-19 21:00:18
榊和也 @kazuyasakaki

私たちの価値観は簡単に揺らぐ。そのことを自覚しないかぎり、なにひとつ未来は変わらないと思う。大きな哀しみも、大きな喜びに転化する可能性がある。そのきっかけになるようなものと、それを感じる眼差しの交錯した瞬間が、啓示であり、宇宙の構造を知る唯一の手がかりだと僕は思う。

2011-10-19 21:08:45