形とか心とか

ドラマ『クロサギ』の感想と考察
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ほほの @nofofo

◆原作との関係 私が理解している限りでは、#3 の「あなたの詐欺を肯定はしない。でももう否定もしない」に相当する台詞は原作では『クロサギ』13話に、#4 の「あなたは一人じゃない」に相当する台詞は原作では『クロサギ』72話にあります。

2023-03-07 12:25:54
ほほの @nofofo

#8 の「あなたをその違う世界に連れてったのは、きっとあなたを救えなかったこっち側の人間だから」に相当する台詞が原作のどこにあるかは未確認ですが、それに対する黒崎の応答「もしお前がほんとうにそう思ってるなら…」に相当する台詞は『クロサギ』72話にあります。

2023-03-07 12:26:28
ほほの @nofofo

つまり原作では、ドラマの#4 の氷柱の台詞に対して、#8 の黒崎の台詞が答えていることになります。原作の黒崎の台詞はそのあと「おれのことを好きになるのはやめてくれ」と続きますが、ドラマでは、#8 の台詞がいったん中断されて、#10 の手紙の後半に続く形になっています。

2023-03-12 12:34:13
ほほの @nofofo

#8 の氷柱の台詞が前記のように「世界」にフォーカスされているので、#10 の黒崎の手紙の後半も「おまえが「世界」を変えてみせろ」的なメッセージに(言い方は違うが)なっていると思われます。

2023-03-07 12:29:06
ほほの @nofofo

#8 の氷柱の台詞はまた、#3 で辰樹から提示された「どうして彼を責められないと感じるのか」という問いへの答えのようにも感じられ、それが黒崎の心にも響く結果になったように思われます。

2023-03-07 12:29:46
ほほの @nofofo

なお、ドラマの手紙の前半、後半に当たる部分は、原作でも最後の二話に分けて描かれています(『新クロサギ 完結編』45話~最終話)。

2023-03-07 12:30:16
ほほの @nofofo

ながーい原作からこういった二人のストーリーラインを拾い上げてくるドラマもすごいし、ながーい作品に、そのストーリーラインを埋め込んでいる原作もすごいと思いました。

2023-03-07 12:30:42
_/・△ @kkomi_bot

おれを入れとける鳥かごは、おまえだけや

2023-03-07 12:34:10
ほほの @nofofo

[8] 涙・月 以下はちょっとした想像ないし妄想です。

2023-03-08 12:05:37
ほほの @nofofo

◆涙 #9 で、黒崎が桂で桂木に決別宣言をしたときに流した涙は、もともと台本にはなかったもののようです(TVstation 2/11-2/24号 ダイヤモンド社 2023)。

2023-03-08 12:06:09
ほほの @nofofo

それはドラマ外の話ですが、その話から私は、ドラマ内の桂木の「台本」にもあの涙はなくて、それがあの涙によって覆されたのでは、と想像してみました。

2023-03-08 12:06:36
ほほの @nofofo

つまり、桂木は黒崎への処置として、もともと違うシナリオを描いていたか、あるいは、どのシナリオで行くか迷っていたときに、あの涙を見て、黒崎を守ってやるシナリオに移行したのかも、ということです。

2023-03-08 12:07:09
ほほの @nofofo

もしそうなら、#3 で黒崎が氷柱の涙を見て行動を変えた(氷柱にアパートから出てってもらおうとしてたのをやめた)のと同じようなことが、桂木にも起こったことになります。

2023-03-08 12:08:20
ほほの @nofofo

実際にそんなことはなかったとしても、そんな解釈もできる余地を作ったことが、あの涙の効果と見ることができます。

2023-03-08 12:08:44
ほほの @nofofo

#1 の春日や#8 の怜華が見せた安い泣き顔とは違い、#3 や#8 で氷柱が黒崎に見せた涙や、#9 で黒崎が桂木に見せた涙は、相手に見せようとはしていないのに思わずあふれてしまうタイプのもので、より訴求力が高い涙と思われます。

2023-03-08 12:09:44
ほほの @nofofo

◆月 #9 で、黒崎がアパートからいなくなって「2週間」が過ぎた日の日付は、監視カメラの表示で「2022年12月16日」となっています。ただ、この「2週間」は「1週間」のほうがよかったのでは、と個人的には思っています。

2023-03-08 12:10:31
ほほの @nofofo

黒崎がアパートから出ていったとき、空は明るんでいましたが、満月に近い月が残っていました。[5]でふれたように、現実世界では2022年12月8日が満月だったらしいので、その翌日であれば前記の日付の「1週間」前ということになります。

2023-03-08 12:10:58
ほほの @nofofo

また黒崎は、アパートを去る前夜、氷柱と食事をしましたが、その店ではクリスマスソングが流れていました。歌っていたのはジョン・レノンで、彼の命日は12月8日なので、それがその日であったほうがふさわしく思えます。後に現れる暗殺者を暗示するような不気味さもあります。

2023-03-08 12:11:25
ほほの @nofofo

ドラマの世界の月齢と現実世界の月齢が一致しないといけないわけではないし、ジョン・レノンのことも本筋とは関係ないのでどちらでもいいのですが、ふとそんなことを思ってみました。

2023-03-08 12:11:54
_/・△ @kkomi_bot

おまえが見てる月とおれが見てる月は違うんや

2023-03-08 12:13:50
ほほの @nofofo

[9] その他 その他の感想です。

2023-03-09 12:07:31
ほほの @nofofo

◆「「私じゃなくていい」ってのは嘘だね」 『グッドワイフ』でもそうでしたが、このドラマでも、原作と同じ台詞が原作と違う場面で使われていることがよくあります。場面が違うだけでなく、話者が違っている場合もあります。

2023-03-09 12:08:06
ほほの @nofofo

今回、#6 でゆかりが氷柱に言った「「私じゃなくていい」ってのは嘘だね」に相当する台詞は、原作では白石が言っていたので驚きました(『クロサギ』196話)。

2023-03-09 12:08:33
ほほの @nofofo

同じような例が他にもあるかもしれませんが、気づかなかったので、以下は、#10 についての雑感になります。#10 の後半あたりは、人の動きが速すぎて、ほとんどワープしてるように見えたので、頭の中で補完したりしています。

2023-03-09 12:09:17
ほほの @nofofo

◆浦川 浦川が黒崎を襲ったのは、初見では宝条の意向のように見えましたが、あとで見返すと、それ以前に蒲生から暗黙の指令が出ていたのでした。それで独自に黒崎を追跡していた結果そうなったのであり、成沢からの連絡で急遽サンタ姿でワープしてきたのではなさそうです。

2023-03-09 12:09:44
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