twblnovel 10月後期

「twblnovel」タグに書いた短文。+α。
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ハウリル @how_howlite

「なあ攻め。こんなこと、お前にしか話せないんだけどさ…」「どうしたんだ、受け?」「『夜は墓場で運動会』って歌、あるじゃん」「あぁ」「オレ、アレをずっと、『夜は裸で運動会』って勘違いしてたんだよな…」「…」「オレ、白組なのかな、赤組なのかな」「馬鹿組だな」 #twblnovel

2011-10-21 19:45:39
ハウリル @how_howlite

誰かの為の言葉。見ず知らずの人を思いやる言葉。正義を振りかざした言葉。相手の非を責め立てる言葉。罪を許す言葉。「綺麗だね」目を輝かせながらそんな言葉を吐き散らす君。得意げに。自慢げに。「本当、綺麗事」当然を、普通を、さも誇らしげに掲げる君の態度が気に入らない。 #twnovel

2011-10-23 01:44:33
ハウリル @how_howlite

浮気相手は、必ず僕の中で出す。そして、胎内に渦巻く彼の精の後処理もせずに別れる。彼は、この痕跡が、浮気がバレる切掛になるを楽しみにしている。少し多めのお金を渡しながら、意地悪くほくそ笑んでるのだ。今日も、胎内に渦巻く白濁と秘密を抱えながら、彼氏の帰宅を待つ。 #twblnovel

2011-10-24 16:43:18
ハウリル @how_howlite

引っ張られる。僕の身体を胸に抱き留めながら君は、プールの中へと落ちていった。一瞬視界を阻んだ泡が消えれば、君はなんて幸せそうな顔をしているのか。でも、僕を抱く腕は固く、外してくれそうもない。水面に浮上する気配も無い。ゴボッ、と、再び視界が泡に阻まれた。 #twblnovel

2011-10-24 21:43:43
ハウリル @how_howlite

開いたその口に無理矢理自分の口を重ね、息を吹き込む。驚く君の腕がそっと緩んだ。その隙に、君の身体を抱えて水面に浮上する。「ぷはぁっ」大きく息を吸って、プールサイドに上がった。呆然としている君の頬を、一発平手で打った。唖然とした君の頬を、もう一発平手で打った。 #twblnovel

2011-10-24 21:44:14
ハウリル @how_howlite

「死ぬんなら、一人で死んでよ」びしょ濡れの服が重い。そして、感触が気持ち悪い。立ち上がって君を見下ろす僕。仰向けに寝転がった君は、泣いていた。「だって、どうしたらいいんだよ…。どうしようもないじゃんか…。好きなのに、好きなのにさ…」泣きながら、告白を続けた。 #twblnovel

2011-10-24 21:44:47
ハウリル @how_howlite

びしょ濡れの袖口は、涙を拭えてない。譫言のように“好き”を繰り返す口を、もう一度塞いだ。「死ぬなら、一人で死んで。この世で一緒に幸せになろうとしない奴と、あの世で一緒に幸せになんかなってやらない」涙をボロボロと流しながら君は、ゴメンナサイと謝った。 #twblnovel

2011-10-24 21:45:09
ハウリル @how_howlite

「ポッキーゲームやるぞ!」「待て。そのポッキーの束はなんだ」「ポッキーゲーム用の」「そんなにいらんだろ」「いるよ?アナルに束になったポッキーがいくつ入るか競うゲームだもん。中でポッキーが折れたら罰ゲーム!」「なにそれこわい」「さぁ、レッツ!」「やらん!」 #twblnovel

2011-10-25 17:01:53
ハウリル @how_howlite

夕暮れの教室。「っ、ちゃんと、自分で解してるか?」教卓にもたれかかる先生の声。僕は、先生の屹立を奉仕しながら、返事をする。「しっかりしゃぶれよ?最後までちゃんと出来たら、お前の欲しいモンをやるからな」取引。僕が身体を売ってまで、先生から欲しかった物。それは。 #twblnovel

2011-10-25 22:24:24
ハウリル @how_howlite

先生の激しい腰使いが止まると同時に、僕の中熱い激流が迸った。その時、僕は確かに見てしまった。先生の目に、後悔の色が浮かんでいたことを。「…ありがとう、ございました」呟き、身体を起こす。キスをしようとしたら、それは拒まれた。本当は、心も一緒に欲しかったのに。 #twblnovel

2011-10-25 23:01:27
ハウリル @how_howlite

教室の床に寝転がされる。中で出された精液が漏れる感触。倦怠感。何も考えたくないという疲れ。「ここに、解答は置いてくぞ。試験用紙に写したら、職員室まで持って来な」そう言い残して、先生は教室を出て行った。のろのろと身体を起こして見つめるのは、僕が欲しかった物。 #twblnovel

2011-10-25 22:55:52
ハウリル @how_howlite

「……あまり、先生を困らせないで下さい」真剣な告白を、そんな風に流されるのは心外だ。壁際に追い込んで退路を奪う。「俺は本気です」瞳を見つめて逃げ道を奪う。それでも先生は、俺から逃げ出そうとする。抵抗する左腕を掴んで、そこに光るリングごと薬指を咥えた。 #twblnovel

2011-10-25 23:14:51
ハウリル @how_howlite

「なら、生放送で好きだって叫んでみてよ。そしたら、何をされてもいい」今をときめくアイドルから、いくら愛を囁かれても本気になれなかった。君は色んな鎖で縛られているから。いつか捨てられるくらいなら、最初から突き放す。今日も、お昼の生放送で曖昧に笑う君を眺める。 #twblnovel

2011-10-27 12:33:27
ハウリル @how_howlite

ホンモノが欲しい。燻る欲望が、ずっと体内で疼いている。もっと長いモノで。もっと太いモノで。もっと熱いモノで。フラフラと歩いていたら誰かにぶつかった。「ッ痛ぇな!ドコ見て歩いてんだよ!」教師がどれだけ指導しても更正しない、皆から忌避される、クラスの不良だった。 #twblnovel

2011-10-28 00:00:29
ハウリル @how_howlite

「テメェ、聞いてんのかよ!?」目の前で吠える不良。その不良の腕を掴んで引っ張って走る。不良の声は無視して、近くのトイレへ。個室へ押し込んで、鍵をかけた。「テメェ、何のつもりだ…っ!?」何も言わずに不良の股間を掴む。急所を握られた不良は一瞬怯んだ。 #twblnovel

2011-10-28 00:01:36
ハウリル @how_howlite

「…ごめん、なさい」「謝るのが…っ、遅ぇんだよっ……」行為の余韻に浸りながら、謝った。お互いに疲れきってて、会話もできない。と、チャイムが鳴った。「授業さぼっちゃったー…」服を整えながら、どうしようかと考えてると、腕を引かれた。振り向くとそこには不良の顔。 #twblnovel

2011-10-28 00:13:31
ハウリル @how_howlite

そのままの勢いでキスをされた。突然のキスに、目を丸くしたが、なんだか気持ち良かったので、目を閉じてそのまま身を任せた。唇が離れていくと、不良の顔は熱を帯びていた。「なぁ。このまま、俺ん家来ないか…?」「…誰か居る?」「誰も帰って来ねぇ」僕は頷いた。 #twblnovel

2011-10-28 00:14:19
ハウリル @how_howlite

目がぐるぐると回って、頭がかーっとなって、足ががくがくして、世界が段々と傾く。そんな立ちくらみと一緒にやってきた。「大丈夫ですか?」目の前で人が倒れかけたら、それは心配にもなるだろう。「スミマセン…、大丈夫です」差し出された手を取る。僕が恋に落ちた日のこと。 #twblnovel

2011-10-29 23:05:45
ハウリル @how_howlite

密室殺人。感情を、心の中の部屋に閉じ込めて、殺した。証拠も何も無い、死体すら見付からない完全犯罪だった。でも、探偵がいた。証拠を暴かれた。部屋を開けられた。死体が見付かった。感情を押し殺した犯人は、その探偵の残酷さに涙した。彼女がいるのに、私に優しくしないで。 #twnovel

2011-10-31 00:14:28
ハウリル @how_howlite

思ったよりも自分は、上手に生きられない人間だった。「トリック?オア、トリート?」夜の街角で捕まえた男。行きずりの乱暴者(ジャック・オー・ランタン)さん。甘いお菓子も、いやらしい悪戯も、全てこの身体に与えて欲しい。天国にも地獄にも行けない、哀れな僕に。 #twblnovel

2011-10-31 02:36:26