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お待たせいたしました。4月19日(水)20時からSHs大戦第10話「メアのがっこう」の放送を開始いたします #SHs大戦 pic.twitter.com/jP6wPNUj9v
2023-04-14 20:45:041
〈女性の声〉 さあ、始まったよ。突撃どっかの晩御飯のコーナー。今日は趣向を変えてメアのお宅にお邪魔しようじゃないか。といっても僕の目は誰にも気づかれないのだけどね。お、食卓に出たよ。 「「ごちそうさまでしたー」」のだー」 なんだい。肝心の食事タイムは終わっちゃってるじゃあないか。
2023-04-19 20:03:00しかし、冷めた飯ばかり食べてる身としては出来立ての料理を用意してくれる人がいるというのはなんとも……身に染みるねえ。別に家族とか親しい人が欲しいってわけじゃないけどさ。 「これを見て欲しいのだ!
2023-04-19 20:06:00メアがママ……マミーか?ややこしいなこの家庭。同性婚なんて今の時代珍しくもなんともないんだからもっとわかりやすい呼び方定着させたほうがいいと思うんだけど。……話が逸れたね。メアがマミーに何か紙を、プリントと呼んだほうがいいかな。それを見せている。
2023-04-19 20:09:00「ほう、一日授業参観か。……だが、私はこの日は──トウコはどうだ」 「私の方も患者さんの予約が一杯ね~。ごめんねメアちゃん」 「む~。いいのだ!マミーたちがいなくてもメアは授業参観をせいはしてやるのだ!」
2023-04-19 20:12:00おやおや、ふくれっ面で部屋を出ていってしまったね。わざわざ大人に自分の様子をみせるなんてサボりづらいだけだと思うのだけど……。子供心というのはわからないものだね。
2023-04-19 20:15:00「仕事とはいえメアには悪いことをしてしまうな。何とか当日上手くできればいいんだが」 「うーん。寂しい思いをさせないようにはしたいのだけど……。あ、そうだわ!」 「何か思いついたのか」 「ええ!」
2023-04-19 20:18:00ママ?の方はメアの出ていったドアの方に視線をやるとマミー?の耳元で囁いた。なんでだ。普通に話せばいいだろ!?聞こえないんだよ! 「な!?お前…それはいくらなんでもだろう!?」
2023-04-19 20:21:00「いいじゃない~。それともアルちゃんはメアちゃんのしょぼくれた顔を見たいのかしら?それもそれで可愛らしいけどもね~」 「そういうわけじゃないが……」 おい…いったい何を言ったんだ?続きを話てくれよ。ぼかすなよ。クソ、真相を確かめるため当日はメアの学校にカメラを回すとするか……。
2023-04-19 20:24:00♦ 市立方舟小学校。校庭に鹿やタヌキや狼がたむろし、週一ペースでクマさんが出ることを除けばどこにでもあるような一般的な小学校である。 一日授業参観当日である快晴の今日、可愛い我が子が家を離れて学校でどのように過ごしているかを、しかとこの目に焼き付けんと保護者達が校舎に集っていた。
2023-04-19 20:27:00例に漏れずメアの所属する5─Aクラスの教室にも他の教室と変わりなく沢山の保護者が訪れている。 「それでは教科書の34ページを─」 「ハイ!」「ハイ!」「ハイ!」 「み、みなさん元気いいですね~。それでは一番早かったユウトさん。音読してください」 「ハイ!」
2023-04-19 20:30:00メアの近くの席で、担任教師に当てられた男の子がデジタル教科書を持って立ち上がった。彼はやってやるぞとばかりに迫真の演技で読み上げる。 「ウラム坊はケチャケチャ嗤ったよ。 どうしてウラム坊は嗤ったの。 それはね。今からお前たちをケチャップにしてやるからさ~!ケチャー!!」
2023-04-19 20:33:00「ひぃぃぃぃ!?……こほん。ユウトさんありがとうございました。それでは次の人」 「ハイ!」「ハイ!」「ハイ!」 5─Aの生徒たちは保護者たちにいい所を見せようと春日の竹の子のように腕を生やしていく。
2023-04-19 20:36:00青々とした挙手の中でただ一人、メアは珍しくつまらなさそうな表情で手をあげずにいた。 (マミーたちやっぱり来てないのだ~。メアのいっき当千の活やくをなんで見てくれないのだ~!)
2023-04-19 20:39:00無論それが母たちのいじわるではなく家族の食い扶持を稼ぐための仕方のないことの結果だということはメアも理解している。だが、理解していることと納得することはまた別の問題だ。特に周りのクラスメイトの保護者達がそれぞれ楽しそうにしているのを見ている今はそうだ。
2023-04-19 20:42:00双子のニーエとイニエは赤髪の母と青髪の父の親馬鹿な反応に照れたり逆に煽ったりしている。オジョウ、もといミロワは後方で覇気を漂わせ得意げに腕を組む両親たちにまるでオペラのようによく通る音読を披露した。ビーダマ弾きのショウや鉄腕のアツシたちもそれぞれ保護者に視線を送っていた。
2023-04-19 20:45:00生徒たちがいつも以上に張り切っているせいで新米担任教師のミユキはプロレスラーにジャイアントスイングをされているようになっているが、その様を見ても特に留飲は下がらない。机のしたで水面の白鳥がごとく足をバタバタさせて時間を潰した。
2023-04-19 20:48:002
♦ チャイムの音が一時間目の終わりを告げ、生徒たちに休息の時間をもたらした。 小学生たちはその時間を利用して各々の保護者の元に向い。褒めて貰ったり撫でて貰ったりご褒美をねだったりとたっぷりと甘やかされていた。
2023-04-20 20:03:00メアは当然その流れに入ることができず、さりとて自分と同じような境遇の者たちと傷をなめ合うように寄り合う気にもなれずに形状記憶ねり消し(鰻薔薇フレグランス)を弄って不細工なミニアークを作っていた。
2023-04-20 20:06:00本当は本物をつっつきたかったのだが、どういうわけか今日に限って呼び掛けても姿を現さない。よって機嫌は更に悪くなりねり消しミニアークは猫のような腰を上げたポーズをとらされる。
2023-04-20 20:09:00