【ビースト・オブ・マッポーカリプス後編】#12

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「「イ……」」ニンジャスレイヤーとサツバツナイトはセトに向かおうとした。彼らの足が地を離れた。全てを押し潰し粉砕する竜巻の餌食となった二人の敵を見上げ、セトはなお力を注ぐ！憎き敵の残骸、塵芥をすら擦り潰すまで、この空間が滅びようとも、やめぬ構えだ！「イイイイイヤアアアーッ！」　44

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ンアアアアーッ！」ナンシーは吹き飛ばされ、転がり倒れた。彼女は顔を上げた。放電する竜巻が柱めいて荒野の中心に屹立している。もはや赤黒のオリガミすら力の源とはなれず、巻き上げられた二人はズタズタに引き裂かれるばかり。ナンシーはせめて電子攻撃を完遂すべくハッキングに集中する。　45

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

01001……1001001……ナンシーの頬を電子涙が伝う。00101……「まだだ」……ニンジャスレイヤーの声がコトダマ空間に響いたように思った。……0010……何かが応えた……正体不明の声が、混線した！ (((然り！まだだ。終わらせてなるものか。まだだ、マスラダ。……フジキド！))) 　46

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

セトは見た。ニンジャスレイヤーの中から邪悪なニンジャソウルが噴き出すのを。邪悪な炎は竜巻を汚染し、嵐の中で翻弄されるニンジャスレイヤーとサツバツナイトに絡みついた。荒野に散在するオリガミが燃えた。ニンジャスレイヤーとサツバツナイトを、邪悪なニンジャソウルが繋ぎ止めていた……。　47

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

ニンジャスレイヤーとサツバツナイトは嵐の中で刮目した。その瞬間にセトのニンジャ第六感が感じ取ったのは、根源的危機の予感だった。彼はニューロンを、命を燃やし、アルファ・フージン・ジツを加速させた。「イイイイイイヤアアアアアーッ！」「「イイイイ……イイイイヤアアアアーッ！」」　48

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

竜巻の中、邪悪なニンジャソウルの推進力を身にまとった二人のニンジャは、カラテで宙を駆け、赤黒黒橙の風と化し、二重螺旋めいて降り注いだ。セトは迎え撃った！「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」49

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」… twitter.com/i/web/status/1…

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

セトはアルファ・フージン・ジツにオシリス・スプリッターを乗せた！無限拡散するセトの写し身はニンジャスレイヤーとサツバツナイトに絶え間ないカラテを浴びせ続ける！だが、おお、ゴウランガ！ニンジャスレイヤーとサツバツナイトは止まらぬ！セトの周囲を駆け巡る！ (((ニンジャ！殺すべし！))) 51

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

全周囲を巡る無限多段攻撃にセトは無限分身で対応する。カラテを凌ぎ切る。神話的ニューロンに無数の感情が去来する。なにゆえ余は命を懸けている？なにゆえ、この満身創痍の二者がなおカラテで立ち向かってくる？なにゆえ……余は……滅びるのか！？(((グググハハハハ！))) 残酷な哄笑が応えた！　52

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

拳、蹴り、掌打、鈎手、回し蹴り、跳び回し蹴り、チョップ……二人のニンジャが繰り出す多重のカラテがセトの分身の速度を上回った。畳みかけるカラテを、セトは分身を動員して防御するに至った。二人……否……セトはもう一つの影を見た。残像ではなかった。それがナラク・ニンジャだった。　53

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(((それなりに骨のある相手であった事よ、セト・ニンジャ＝サン！だがオヌシは所詮、カラテ至らぬニンジャに過ぎぬわ！インガオホー！即ちインガとは我也！カラテを見よ！音に聞くべし！心せよ！カツ・ワンソーの子らよ！全ニンジャよ！キンカクよ！ニンジャスレイヤーはここに在り！))) 54

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「「「イヤーーーー－ッ！」」」「グワーーーーーッ！」三つの炎が三方向に跳躍し、セトを離れた。暗黒カラテ、ナラクアラシノケン。ニンジャスレイヤーが、サツバツナイトが着地し、ナラク・ニンジャが掻き消えた瞬間、全ての打撃がセトの肉体に刻まれていた。「サヨ…ナラ！」セトは爆発四散した！55

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

ニンジャスレイヤーとサツバツナイトは言葉もなく互いを見た。ザンシンする事すらままならぬ。悠久の時を生きたリアルニンジャが滅びた。時の力が天地を鳴動させ、爆発四散パーティクルが最後の咆哮を形作った。『貴様らの都に……最後の滅びを……くれてやる！』その残滓も、やがて、消えた。　56

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

【ビースト・オブ・マッポーカリプス】終わり。 エピローグに続く。