ついりみっくす( #twremix )オムニバスついのべ 2023.7.2

詳しくはこちらをご覧ください。http://togetter.com/li/193428
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ベースになったついのべ作品と、それに対するついりみっくす作品の順でまとめています。
なお前回のまとめは こちら です。

咲良 潤 #言の葉の点綴 @sakura77_sosaku

うちの門限は日没で決まる。学校も近いし寄るところもないので門限を気にすることなど今までなかったが、今年は違う。恋人ができ、世界が変わった。今まで当たり前にあった川も海も輝いて見える。でも夏至を過ぎ、会える時間がだんだん少なくなっていく。 #twnovel #言葉の添え木 日没 pic.twitter.com/N0uYKX7q8T

2023-06-29 21:03:12
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三木孝明🇺🇦 @miki_takaaki

@sakura77_sosaku うちの門限は撃沈で終わる。潮風吹く漁村の海は凪ぐことを知らない。大潮の日、雨の日、風の日ごとに、門限が変わる。明日は未明から出漁だ。船が波で転覆するたび、僕らは急いで船を表向きに戻す。そのうち彼女は、僕らは時計の中で生きることはできないのだと、悟るにいたった。#twnovel #twremix

2023-07-02 09:55:02
海野久実(うんのくみ) @marinegumi

夏休みが終わって一週間後のこの日。また私は五年二組の教室にいる。同じクラスのあの子が好きだったから、ずっと五年生のままでいたいと願ったのが今日なの。 でもこんなのはいやだ。あの子はとっくの昔に卒業して何十年も経ったのに、私だけは五年生のままで新しい同級生と机を並べている。#twremix twitter.com/sakura77_sosak…

2023-07-09 10:49:32
咲良 潤 #言の葉の点綴 @sakura77_sosaku

放課後の教室であの子が泣いていた。だから僕はそのまま帰った。でもその後も図書室で、ゴミ捨てで行った校舎裏で、帰り道が違うはずの駅前で、あの子はいつも泣いている。あの子は親友の恋人。でも声を掛けない方が不自然なほど、あの子はいつも僕の前で泣いている。#twnovel #言葉の添え木 涙の数

2023-07-08 21:58:51
咲良 潤 #言の葉の点綴 @sakura77_sosaku

@marinegumi なぜ夏休みが終わった一週間後にそんなことを強く思ったのか。なぜ五年生のタイミングだったのか。なぜ「私」は取り残されたのか。いろいろ謎が深まって面白いです。

2023-07-09 22:05:52
海野久実(うんのくみ) @marinegumi

@sakura77_sosaku 夏休みが終わってやっと好きな子に会えて、やっぱりこの子が好きなんだと再確認した日にそう思ってしまったんですね。「ずっと五年生のままでいたい」それが望まない方向で叶ってしまった。「ずっとこの子と一緒にいたい」だったらどうなっていたんでしょ。

2023-07-14 22:39:56
海野久実(うんのくみ) @marinegumi

君はいつも涼しげな眼をしている。 そう言うと「そうなの、とても涼しいのよ」と言って右の眼を僕の右眼と取り換えた。とても涼しくなった。頭から体へ涼しさが伝わり、汗が引いて行くのが分かった。でもちょっと悲しくなった。君の右眼で見る鏡の中の僕は思うほどイケメンじゃなかったんだ。#twremix twitter.com/sakura77_sosak…

2023-07-09 11:09:35
咲良 潤 #言の葉の点綴 @sakura77_sosaku

君はとても冷たい瞳をしていた。それは君が冷酷な人間だという訳ではない。単に瞳が海を閉じ込めたようなブルーだからだろう。でも確かに君は甘えることもあればそっけない時もある。まるで猫のように。でも瞳を見て気づくべきだった。君の瞳は猫と同じであることに。 #twnovel #言葉の添え木pic.twitter.com/6yMFfjqFbC

2023-07-06 20:56:59
咲良 潤 #言の葉の点綴 @sakura77_sosaku

@marinegumi 本当にイケメンじゃないのか、それとも彼女の主観が反映されてしまったのか、それによってショックの大きさが違いそう。

2023-07-09 22:10:26
海野久実(うんのくみ) @marinegumi

コンビニに車を停めてコーヒーを飲んでいると女の子が助手席に乗り込んできた。 「今日は早かったわね」そう言って僕の顔をまじまじと見る。 「あれ?あなた、よく見ると〇〇君じゃないみたいね」 その時僕の車と同じBMWが駐車場に入ってきた。 「じゃまたね~」 車で彼氏を決めてるのかよ。#twremix twitter.com/sakura77_sosak…

2023-07-09 11:24:27
咲良 潤 #言の葉の点綴 @sakura77_sosaku

帰ろうとしたのに、君は勝手に助手席を陣取った。ただ「海を見に行きたい」と言うだけで何も理由を話さない。確かにこんな晴れた日は海も気持ちいいかもしれない。暑いけど、クーラーではなく窓を全開にして海岸線を走ろう。そうすれば君の気持ちも晴れるだろう。#twnovel #言葉の添え木 Blue

2023-07-05 21:54:30
咲良 潤 #言の葉の点綴 @sakura77_sosaku

@marinegumi 「よく見ると」とか「またね」とかで女の子の性格がよく表されてて素晴らしい。

2023-07-09 22:11:43
海野久実(うんのくみ) @marinegumi

ある夜、空き家だった隣の家に灯りがともった。窓の中に小さな女の子とその両親の姿が見えた。 次の日の夕方には仲睦まじい老夫婦が寛ぐ姿があった。 次の日にはピアノの先生らしい人が男の子に教えているのが見えた。 そして今日家の解体が始まった。 家が死ぬ前に思い出を見ていたんだね。#twremix twitter.com/sakura77_sosak…

2023-07-09 11:36:59
咲良 潤 #言の葉の点綴 @sakura77_sosaku

隣の家の入居者が決まった。久しぶりに隣の家の窓を見ると、ひび割れていた窓ガラスが直っていた。僕が彼女を呼ぼうと物を投げた時に入ったひび。きっと彼女の様子が変ったのはその頃だったと思う。僕らの関係はひびが入ったままなのに、窓はもう直ってしまった。#twnovel #言葉の添え木 ひび割れ pic.twitter.com/41UToH8tLE

2023-07-04 21:14:31
咲良 潤 #言の葉の点綴 @sakura77_sosaku

@marinegumi さすが、ノスタルジーな話が上手いですね。

2023-07-09 22:13:43
海野久実(うんのくみ) @marinegumi

お母さんが僕の手を引いて観覧車のゴンドラに乗り込む。その時、係のおじさんに力を送るのを見た。使ってはいけない力。 おじさんは扉をロックするのを忘れて、そのまま次のゴンドラにお客を乗せた。 ゴンドラが上まで上がり、扉の方へ行こうとするお母さんを僕は降りるまで抱きしめていた。#twremix twitter.com/sakura77_sosak…

2023-07-12 23:02:37
咲良 潤 #言の葉の点綴 @sakura77_sosaku

母が名前を読んで手を差し伸ばしていた。僕は何も分からずに母の元に行き、母はそんな僕を抱きしめた。今思うと、母はあの時にはもう覚悟していたのだと思う。長い月日が経ち、今度は僕が手を伸ばす。しかしこの手が母に届くことはもうない。 #twnovel #言葉の添え木 伸ばした手が掴む空

2023-07-12 00:40:20
咲良 潤 #言の葉の点綴 @sakura77_sosaku

@marinegumi 観覧車の外は常世ですからね(すずめの戸締まりネタ)

2023-07-13 20:52:09
海野久実(うんのくみ) @marinegumi

@sakura77_sosaku そういえば、「すずめの戸締まり」まだ見てないなあ。 新海誠作品では、「秒速5センチメートル」を見て、軽く鬱状態になってから、新作を見ようと思いながら、ちょっと敬遠している自分がいる。

2023-07-14 22:29:16