僕は遊園地の観覧車で働いている。毎日お客をゴンドラに誘導してドアに外から鍵をかけて送り出す。小さな子供には手を振り、カップルにはピースサイン。 今日もまたそれが降りてきた。錆びだらけでガラスも割れたゴンドラ。乗っている小さな女の子は無言で微笑む。回り続けている。ずっとね。#twremix twitter.com/sakura77_sosak…
2023-08-19 23:56:45今日で一ヶ月。付き合ってきた頃は、喧嘩した時に一ヶ月話さなかったことはある。でも結婚してからは初めてだ。でも僕はそばにいる。妻は幸せに出来なかった僕に怒ってる。だから病院のベッドの上の妻は今日も何も言わない。でもいつかまた、僕に文句を言ってくれるはず。#twnovel #言葉の添え木 無言
2023-08-06 20:34:47@marinegumi ホラー風味ですが、少し暖かい雰囲気も感じました。 古いゴンドラでずっと回っている女の子が唯一関わり合える「僕」という存在。そしてこの世のものではない女の子がいる観覧車でも逃げずに仕事を続ける「僕」。 閉園後は一緒にゴンドラに乗って欲しい。
2023-08-24 20:46:13
「ギイ~、ギイィ~」 古い観覧車は一日中回り続ける。 窓から夜の森を見下ろすとその所々に、まるで道があるようにたくさんの明かりが並んでいる。誰か、子供らしい人影が見える。 「あれは篝火だよ。ここへ人を導くためのね」 ずっと前、一緒に乗っていたお爺さんが言ったのを思い出した。#twremix twitter.com/sakura77_sosak…
2023-08-20 08:57:16手が震える。若様の手紙を届けにきただけ。でも相手はこの遊郭で一番の花魁。噂では、実は怪異で若い男を喰っていると聞く。手紙を見ながら「私はあんたでもいいけどね」などと言う。怖いのは篝火が揺らす影のせいか、それともこの世のものとは思えない美しさのせいか。#twnovel #言葉の添え木 篝火
2023-08-14 21:45:13
雨の日の夜、学校の屋上のフェンスを乗り越え、飛び降りる勇気が出るのを待っていた。 その私の前に古びた錆びだらけの観覧車が現れた。誰も乗っていないゴンドラを選んで乗り込み、そのまま何年も経ったようだ。 観覧車は森の中にあり、ずっと雨が続いている。 雨の日に死んだからだろうか。#twremix twitter.com/sakura77_sosak…
2023-08-20 09:17:46今夜も紫様に呼び出された。しかも丑三つ時。この時間は野犬の唸り声や、それ以外の啼き声も聞こえてくる感覚もある。しかし今日は何の声もしなかった。ただ雨の降る音だけ。今までにない事だ。そんな話をすると紫様は、「今夜はわっちがいるからね」と言った。#twnovel #言葉の添え木 雨啼く夜に
2023-08-17 00:18:00@marinegumi ファンタジーホラー風の話の広げ方が素晴らしい。 ひとつのテーマで書き続けると、悩んだ挙句に素晴らしい物語の発想にたどり着くことってありますよね。
2023-08-24 20:51:15
海辺の崖の上に立つ廃遊園地跡に観覧車がある。僕は夏になると車を走らせてここへやって来る。 ゴンドラに乗り込むと、待っていた様に動き出し、それと同時に目まぐるしく景色が変化を始める。 夕立、雷、虹、蝉しぐれ、木漏れ日、子供たちの歓声、夜空に上がる巨大花火。 僕は夏を満喫する。#twremix twitter.com/sakura77_sosak…
2023-08-20 09:31:48今日も紫様の雑用。その途中に空が明るくなった。「おや、打ち上げ花火だねぇ」。紫様が見上げるので、僕も一緒になって見上げた。ふと、同じような情景が思い出される。でもあの子は年下だった。でもあの日花火を見上げた顔は、横にいる紫様とよく似ていた。#twnovel #言葉の添え木 上書きする夏模様
2023-08-17 19:47:14
君が交通事故で死んでしまったと聞いたその夜、僕は君が真っ暗な森の中を歩いて行く夢を見た。篝火に導かれ観覧車に辿り着いて一つのゴンドラに乗り込むのを。 その観覧車を衛星写真で見つけた。でも何度森を歩いても辿り着けなかった。 遠くから観覧車の向こうに沈む夕陽を見つめていた。#twremix twitter.com/sakura77_sosak…
2023-08-20 09:52:19紫様のことをもっと知りたくて後をついていった。そして家に入った紫様はあの日の君の姿になった。君は呪いをかけられ、この家から一歩でれば花魁の姿に変ってしまうらしい。もう君と陽の下で遊ぶことは出来ない。「大人になったら店においで。そしたら遊べるよ」#twnovel #言葉の添え木 陽を見つめて
2023-08-18 21:10:14@marinegumi 衛星写真で夢の風景を見つける執念があれば、たどり着けない場所にもいずれたどり着けそう。
2023-08-24 20:53:38
観覧車のスポーク部分のLEDライトが様々な色に光り二人の顔を照らしていた。突然その光が消え真っ暗になり、驚いた君は僕の隣りに座って身を寄せて来た。どうやら照明装置の故障らしく、ピンク一色に点灯するとそのままになってしまった。 ピンクに染まった君の顔がとても魅力的に見えた。#twremix twitter.com/sakura77_sosak…
2023-08-20 10:45:34新品のAIメイドだったけど仕事も憶え自分のシステムも理解してきた。丁寧に教えてきた甲斐があった。でも久しぶりに尋ねられた。「私のセンサーがピンク色に反応してるんですけど」「何してた?」「ご主人様の洗濯物を洗ってました」そのセンサーの意味は僕からは言えない。#twnovel #雲の詩沫 愛の色
2023-08-13 21:45:54今日は、今までの欲求不満を解消させようと観覧車テーマで統一。 内容はお題に沿った別のお話なのでツイリミと言えるかどうかですね。 同じお題で競作という感じ?
2023-08-20 10:49:07
プログラム更新の知らせが来た。旧式だからネット配信などしない。メーカーがリコールして販売店で直す。いつからだろう。バグだらけの製品を売り、バグだらけの更新プログラムをネット配布、それでOKになったのは。製品に問題があるなら私はメーカーによるリコールを求め続ける。#twnovel #twremix twitter.com/sakura77_sosak…
2023-08-31 18:50:17メインプログラムのアップデートがきていた。旧式だから時間がかかる。でも大事な客が来る日だからメイドロボが動けないのはまずい。だから彼女のアップデートは後回しにした。不具合があるかもと思ったが、彼女はいつもドジばかりだからあまり変わらなかった。#twnovel #言葉の添え木 アップデート
2023-08-28 21:33:21
新しいお嬢様は猫舌だ。お嬢様を唸らせる料理を作りたいが、冷製しか食べてくれない。「ほら、この鍋、美味しいでしょ?」と勧めてみるが、絶対に口をつけない。お嬢様の味覚センサーは熱で故障しやすいのだ。最新の美食AIを搭載しても、物理センサーの制約は超えられない。#twnovel #twremix twitter.com/sakura77_sosak…
2023-08-31 18:56:19新しいお嬢様は舌がいい。お嬢様を唸らせるような料理を作りたいけど、今の私には無理。「ほら、こうしたらもっと美味しいでしょ?」とレシピを教わるが、私には分からない。味覚センサーが旧型の私では判別できない味なのだ。やはり最新型AIのお嬢様には叶わない。#twnovel #言葉の添え木 レシピ
2023-08-26 21:40:38@sakura77_sosaku 遠隔センサーで食べ物の内部まで温度やテクスチャが分かるロボットも作れちゃうんでしょうけど、それじゃお嬢様っぽくないですよね
2023-09-11 19:41:55