1945-60/昭和の亡霊 コメンタリー

劉度 @arther456

kakuyomu.jp/works/16816700… 戦後編が終わり、時代は現代へ。B-29もろとも墜落したレッドマーキュリーを河童たちが引き揚げている所に、翡翠たちが偶然出くわした所からスタートです。何だかよくわからないけど金の生る木を手に入れた翡翠たちは、当然それを持ち続けます。

劉度 @arther456

この辺りはまあ、『不思議なアイテムを手に入れて、それを狙って悪党たちが襲ってくる』という、よくある筋書きです。そしてアイテムを分析するのは九曜院准教授の仕事。彼は本来、この長編で初めて活躍する予定だったのですが……なんか、便利すぎて出ずっぱりになってるな……。

劉度 @arther456

kakuyomu.jp/works/16816700… そして、当初のプロットを完全破壊した、第四学群籠城編。本来ならレッドマーキュリーを持った翡翠たちが警察や怪異に追われながら東京をさまよい、その過程で人間性をすり減らして鬼に近付いていくという筋書きだったのですが……。

劉度 @arther456

何でこんな事になったのかというと、翡翠を正気に戻す方法が変わったから。当初はメリーさんたちが体を張って正気に帰る予定だったのですが、ふと『いや、暴力でわからせたほうが、らしくないか？』と思ってしまい、完膚なきまでに正面から叩きのめすことに。

劉度 @arther456

で、鬼になった翡翠をボコボコにできる怪異がいないか過去ログを捜索。『くねくね』は出たら大惨事だし、『寺生まれのTさん』は駆けつけるには遠すぎる。そこで白羽の矢が立ったのが『筋肉の神』。考えてみたら錬金術とも深い関わりがある神だから、レッドマーキュリーが呼び水になる。

劉度 @arther456

車で轢いても勝てなかったら翡翠も正気に戻るだろう。『冬の花』みたいだな。そもそも筋肉の神も米津玄師みたいだな。あれロケ地がどっちも茨城県なんだよな。そういや筑波大学は『人面犬』とか『星を見る少女』とか『核実験やめろ』とかの都市伝説の舞台になってたな……。

劉度 @arther456

kakuyomu.jp/works/16816700… こういうバカみたいな連想ゲームが楽しくなってしまったため、東京放浪ルートを投げ捨て筑波籠城ルートに変更しました。お陰で四課四班や総合対応課と切った張ったをするシーンが丸ごと無くなることに。前科つかなかったからこれはこれでよかったかも。

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ちなみに『お願いマッスル』『KICK BACK』『冬の花』の三連チャンから逆算して、この辺のサブタイトルはすべて音楽の曲名からとっています。まあ、途中で力尽きていつも通りのサブタイトルに戻ったんだがな！

劉度 @arther456

籠城戦については、敵側の戦力の顔見せ、って感じで、実際の地形に戦力を配置して、ざっと頭の中でシミュレーションしていました。戦線がいくつもできるとか、ちょっとあの大学広すぎる。

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kakuyomu.jp/works/16816700… 軽く防衛戦を繰り広げた後は、話を進めるために脱出させます。この辺りから本格的に翡翠が興奮とストレスで化け物じみてきました。そういうのに敏感なアケミは震えています。雁金とメリーさんは気付いていません。

劉度 @arther456

九曜院の横についているはずなのに、面白そうだからって作者の思惑を離れて翡翠についてくるヤコ。なんかコンビニ強盗を始める翡翠。戦場にまったく間に合っていない四課四班と警察。勝手に帰ったメリーさん。この辺、〆切ギリギリで書いていたのでドライブ感が酷いことになってますね。

劉度 @arther456

kakuyomu.jp/works/16816700… そしていよいよ前半戦のメインイベント、翡翠の暴走。この辺りから、翡翠の一人称視点を解除して、三人称視点に変更しています。語り部から語られる側に変わっちゃってますからね。

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八尺様に親戚を皆殺しにされたり、記憶を丸ごと吹っ飛ばされた翡翠にとって身内の喪失は逆鱗。故にこれが最後の引き金になったわけです。後はもう好き放題に暴れさせて、脅威を最大限に描いた上で止めさせれば話が盛り上がるろう、という腹積もりでした。

劉度 @arther456

kakuyomu.jp/works/16816700… 盛り上がる方向がなんかおかしくなったんだよな……。

劉度 @arther456

この話で自覚したんだけど、私は筋肉の話をすると何か変なスイッチが入るらしい。別に鍛えるのが趣味ってわけでもないし、マッチョに思い入れがある訳でもないんだけど、なんか筋肉に言語野を侵食されてる感じがある。

劉度 @arther456

ともあれ鹿島港最強決定戦、チェーンソーの鬼は筋肉の神に叩き潰され、ヤコはニンジャ仕込みのパワーボムを受けてコンクリに埋まり、車道でポージングする筋肉の神を叫びながら撥ねた翡翠も追いつかれてボッコボコにされました。もうしっちゃかめっちゃかだよ。

劉度 @arther456

kakuyomu.jp/works/16816700… ともあれ、全身打撲やその他の外傷で入院させられた翡翠が正気に戻って、ようやく前半戦が終了です。ここから謎を解きつつ、こんな目に遭わせた黒幕をぶん殴りに行くぞ……という話なのですが、ここからが長かった、本当に。

劉度 @arther456

本日はここまで。明日は後半戦の苦悶を呟きます。

劉度 @arther456

洒落怖チェーンソーデスマッチ - カクヨム kakuyomu.jp/works/16816700… さて、コメンタリーのお時間です。今日で終わらせて月曜から更新再開……いけるかな。

劉度 @arther456

kakuyomu.jp/works/16816700… 反撃の手がかりである『三億円事件』の怪異。この事件は赤マントたちが引き起こしたもので、奪った三億円を資本金に化学薬品メーカーを立ち上げて荒稼ぎしつつ、テロ用の爆薬を製造していた、という設定でした。語ってる暇無かったけど。

劉度 @arther456

この辺りの政治や社会の裏の話について、過縄村、特に"政治"の一族はガッツリ関わっていて、それによって今の立場を得たって感じです。警視庁の総合対応課の初代課長が村の駐在に左遷されたのも、そういう事情があったため。何の因果か、これが反撃の糸口に繋がります。

劉度 @arther456

kakuyomu.jp/works/16816700… そして敵のアジトがわかり、暴力的情報収集フェイズ。強行突入しようとしたら、横の入口から中の人が出てくるってシーンは、前にどっかで見たニュース映像が元ネタになってます。あっちだとコロナ禍真っ最中だったから、手の消毒をしていましたね。

劉度 @arther456

見張りが貧乏で名前も出てこないのは、同志だ何だと言ってもしょせんはこの程度の扱い、という証。ロクに金も渡さないでおいて、高級ワインで死を悼むのは中々悪趣味にできたと思います。 そしてこの辺りから本格的に話がこんがらがり、執筆に飽きてくるという事態が発生。

劉度 @arther456

kakuyomu.jp/works/16816700… ともあれ話自体はクライマックスに近いので、いろいろと説明を交えつつなんとか推理を進めました。それと、陶とカマイタチの因縁に決着をつけるための最後の仕込み回として、『猿の手』の正体を明かしました。

劉度 @arther456

陶が出てきた時点で、相手の正体はカマイタチであり、猿の手ではなく河童の手だった、という設定は仕込んでいました。現実の河童のミイラ、いろいろなタイプの模造品があって面白いですよ。中には有機物を一切使っていない、渾身の作品も。