共有と連想の区別をつけることの大事さと難しさ

めんたねさん、主催イベントを通しての雑感。 https://togetter.com/li/2203659 に関連する話なので↑を先に読んだほうがいいかも
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めんたね @mentane

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めんたね(やさしい) @mentane

日曜日は京都でメディカル・ダイアローグ関西コースの第四回(最終回)だった。参加者は歯科医師、衛生士である。患者さんとの医療面接場面で、なるべく患者の考えたり感じたりしていることを把握したうえで、それを反映させながら治療プランを提示していくためのワーク練習を行った。

2023-08-22 06:42:32
めんたね(やさしい) @mentane

前日の懇親会の時にも参加者から言われたのだが、ぼくがワークショップ内で伝えていることは「とても難しい」「わかりにくい」「混乱する」「まだしっくりこない」らしい。それはそうだろうなと思う。

2023-08-22 06:46:18
めんたね(やさしい) @mentane

そんなときに「どこがどんなふうに難しいのか?」ということを常に聞いて回っている。そこで割と出てくる回答として「普段の頭の使い方と全然違うので戸惑う」というものがある。

2023-08-22 08:24:31
めんたね(やさしい) @mentane

患者の感じていることや考えていることをきちんと確認し、理解しながら、それをふまえて今後の治療計画を患者と一緒に相談するとなると、「①話し手(患者)の感じていることを共有する」というステップが絶対に必要になる。これが「普段の頭の使い方と全然違う」ところである。 pic.twitter.com/kLFCluScRb

2023-08-22 10:05:14
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「患者が今、目の前で体験していることをなるべくその通りに理解する」と言い換えてみてもいいだろう。目の前の他人にはなれない。なれないのだが、目の前の相手の表情、身体の動き、声のトーン、口調、発言内容など様々なものを観察したり、不明な点を質問してみたりして推測を立てる。

2023-08-22 10:09:49
めんたね(やさしい) @mentane

これは空想上の話であるが、目の前の相手が今、体験していることについて、3D映像のみならず、全ての五感(視覚、聴覚、体感覚、味覚、嗅覚)を再現できる映画を撮影したとする。そこには思考、感情も再現できるとする。

2023-08-22 10:13:42
めんたね(やさしい) @mentane

それを再生して、本人に見せてみたときに「そうそう!まさに自分はこんな体験をしていた!」と言ってくれるようなそういう映画(?)を撮影することができるのか?そう考えてみるといい。相手が考えたり、感じたりしていることがわからないと、何を撮ったらいいのかわからない空白部分がたくさんできる

2023-08-22 10:15:53
めんたね(やさしい) @mentane

「①話し手の感じていることを共有する」というのは、そういう風に相手の体験をなるべく相手が感じているのと同じように理解し、その理解であっているかどうかを確認することだ。確認して一致しているとわかれば、相手もこちらが「自分の体験をある程度正しく理解してくれた」と認識できる。

2023-08-22 10:24:31
めんたね(やさしい) @mentane

「目の前にいるこの医者は、今、自分が考えたり感じたりしていることをきちんと理解してくれている」 こう感じられることが患者にとっては非常に重要で、そこが感じられないと色々と不安になるし、不信感も芽生える。

2023-08-22 10:25:54
めんたね(やさしい) @mentane

相手の感じていることをただ理解して共有するなんて、こんなのわりと簡単なことで、誰でもできるでしょ?」 やってみるまではそう思ったりするのだが、いざ、本当に共有できているかどうかを確認するワークをやってみると、みんな一気に固まって途方に暮れてしまう。

2023-08-22 10:29:11
めんたね(やさしい) @mentane

歯科医師や衛生士は歯についての専門知識をたくさん持っており、患者から話を聞いたり、口の中を診たりすると、今までため込んできた専門知識や今までの体験記憶が一気に頭の中に溢れかえる。この連想は②にあたる。 pic.twitter.com/uSD5uQPqNW

2023-08-22 10:39:20
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めんたね(やさしい) @mentane

自分の中の連想で頭の中が一杯になると、頭の中に「①話し手の感じていることを共有する」ためのスペースがなくなってしまう。「ああしたらいい」「こうしたらいい」という解決策を言わずにはいられなくなることを「解決病」と名付けて今までも扱ってきた。解決病も②自分の連想があふれかえる現象だ

2023-08-22 10:40:50
めんたね(やさしい) @mentane

コーチングでは答えは常にクライアントの中にある。コーチはクライアントの扱うテーマについてよく知らない方がうまくいく」 そんなこともよく言われる。これは専門であればあるほど、そのテーマについて「②自分の連想」が湧き上がって「①相手に感じていることを共有する」がやりにくくなるからだ pic.twitter.com/H5t353RRkX

2023-08-22 10:44:19
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めんたね(やさしい) @mentane

メディカル・ダイアローグで受講生に練習してもらうことの中で、日ごろ使っている頭の使い方と違う点の一つとして、この「①話し手の感じていること」と「②自分の連想したこと」をある程度区別して意識的にどちらを話題にするかをコントロールすることがあげられる。 pic.twitter.com/2z91EXg02r

2023-08-22 11:39:13
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めんたね(やさしい) @mentane

慣れないとこの「①相手の感じていること」と「②自分の連想したこと」の区別をするのがそもそも難しい。そして、この区別が難しい人というのは自他境界が曖昧な人だともいえる。自分の考えと相手の考えの区別がつかない。自分の考えていることを相手の考えだと思い込んでしまう。

2023-08-22 11:40:31
めんたね(やさしい) @mentane

そもそも普通の人は「相手が考えたり感じていることはなにか?」ということを改めてきちんと考えたことがない。なんとなくぼんやりと適当にやっている。だから、「②自分の連想」が湧きやすい場面になると、それが「①相手が考えたり感じたりしていること」の中に無自覚のうちに混ぜ込まれてしまう。

2023-08-22 11:52:13
めんたね(やさしい) @mentane

メディカル・ダイアローグではそういう癖を修正するためのワークを色々とやっているため、いざ参加してみると四苦八苦する人が多い。そんなに簡単なことをやっているつもりもないので、ある程度仕方がないことかなと思ってはいるのだが、とはいえ、ある程度スモールステップに分けてうまく学習させたい

2023-08-22 11:54:23
めんたね(やさしい) @mentane

まず「①相手が考えたり感じたりしていること」「②自分が考えたり感じたりしていること(相手の話を聞いて浮かんだ連想)」この2つを区別するだけのワークをさせると良いのかもしれない。メディカルダイアローグの初回にいきなりそのワークを入れてみようかな。

2023-08-22 12:28:16

このツイに対する反応

ひで(育児垢) @blue24hide

図の②をしまくって相手を困らせて、途中気づいて図の①をしようとしてもその時には相手は混乱しているのか文中の①を言葉にできなくなっている… 「いや、お前の言うことは間違ってはないけど、なんか自分の言いたいことと違ってモヤモヤする」的なこと言われがち… twitter.com/mentane/status…

2023-08-22 12:08:42